VW パサート ヴァリアントの性能まとめ [3CDFH型|2.0L/190PS|FF/7AT|2021年] TSI Elegance


画像はフォルクスワーゲンより引用
http://www.volkswagen.co.jp/
投稿:2021/05/27|更新:2021/07/01

フォルクスワーゲンの5ドア・5人乗りワゴン、3DA-3CDFH型の8代目パサート ヴァリアントは2015/07から生産(または販売)が開始されました。

ここでは排気量1968cc(190PS/40.8kgm)のDFH型エンジンを搭載する[TSI Elegance|2021/04モデル]のカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説しています。

ボディサイズが全長4785mm×全幅1830mm×全高1510mm、排気量は1968ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、排気量は2000cc以下なれど、全長と全幅が5ナンバー枠を超えていることにより3ナンバー登録になります。車体が大きい割りに排気量が小さいものの、ターボによる過給のおかげで非力さを感じることはなさそうです。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4785mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下|Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

エンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、いわゆるFF方式(フロントエンジン/フロントドライブ)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

3CDFH型 パサート ヴァリアント [1968cc/190PS FF/7AT] お品書き


エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

8代目パサート ヴァリアントの類型&他グレード 人気順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種
画像排気量
車両価格
車両型式
グレード
出力
燃費
1.4L-TB
FF/7AT
329.0万円
3CCZE型
[TSI Trendline]
2015/07モデル
150PS
25.5kgm
20.4km/L
1.4L-TB
FF/7AT
349.0万円
3CCZE型
[TSI Trendline]
2015/07モデル
150PS
25.5kgm
20.4km/L
1.4L-TB
FF/6AT
539.9万円
3CCUK型
[GTE]
2016/06モデル
156PS
25.5kgm
21.4km/L
2.0L-TB
FF/6AT
519.9万円
3CCHH型
[2.0TSI R-Line]
2016/09モデル
220PS
35.7kgm
15.0km/L
1.4L-TB
FF/6AT
519.9万円
3CCUK型
[GTE]
2016/06モデル
156PS
25.5kgm
21.4km/L
8代目パサート ヴァリアントの車両型式・グレード一覧【全14車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー VOLKSWAGEN
車名&
グレード
パサート ヴァリアント
TSI Elegance
その他 Advance 235/45R18 | R-Line 235/40R19 | 4.470(1-4-5-B)/3.304(2-3-6-7)
お値段 4849000円
車両型式 3DA-3CDFH
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
7AT(7段変速・自動)
ドア/定員 5ドア/5人
車体寸法 長4785×幅1830×高1510mm
軸距&
輪距
2790mm
前1585mm/後1570mm
最小半径 5.4m
タイヤ 前輪:215/55R17
後輪:215/55R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1610kg
エンジン諸元
原動機型式 DFH
気筒配列 直列4気筒
排気量1968cc
圧縮比15.5
吸気方式 ターボ
最高出力 190PS[140kW]/3500-4000rpm
最大トルク 40.8kgm[400Nm]/1900-3300rpm
使用燃料 軽油(ディーゼル燃料)
WLTC燃費 16.4km/L(38.6mpg)
100km燃費 6.1L/100km
DFH型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(36000円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(16400円/年)と自賠責保険料(12920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、4年4万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、パサート ヴァリアントの新車を557.6万円(諸費用として72.7万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 自動車保険は比較で安くなる!

新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 11年未満 36000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 12920円
燃料代(年間1万km) 10000km÷16.4km/L×4円/L 2440円
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 1本15000円×4本÷4年 15000円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 159760円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額92940円×12ヶ月 1115280円
ローン返済中の年間維持費 1275040円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 61640円
名目 金額
自動車税(1年分) 36000円円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 12920円
燃料代(年間1万km) 2440円
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 15000円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 159760円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1115280円
ローン返済中の年間維持費 1275040円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
61640円
  • 初度登録から0年経過車の場合、自動車税の区分は「2000cc以下の11年未満」で税額は36000円、重量税の区分は「2.0トン以下の13年未満」で税額は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2017年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 車検時には上記の目安金額61,640円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

今にも壊れそうな格安車から少しステップアップすると月換算で1~2万円の間、年間にすると12~24万円のクラスです。この車の場合、月単位に換算して13,313円(完済前は106,253円)になります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸れるのがこのクラスです。普通に使う分には何ら問題のないバランスの取れたクラスではないかと思います。


●パサート ヴァリアントの燃料代にぶら下がる税金(年間納税額)

さて、自動車には「これでもか!これでもか!嫌なら乗るな!」と言わんばかりに何種類もの税金が課せられており、あまり詳らかにするとますます嫌気がさして、ますます自動車離れに拍車がかかってしまいそうなのですが、パサート ヴァリアントの燃料代に対する税額と割合を調べてみたいと思います。

燃料にかかる税金
軽油引取税(本則) 9150円
軽油引取税(暫定) 10430円
石油税 1710円
消費税(10%) -1560円
合計納税額 19730円

例として年間走行距離を10000km、燃費を16.4km/L、軽油を1リットルあたり4円(諸税込)として計算してみます。

このとき使用する軽油の量は609.8Lですから、軽油引取税(本則)が15円/Lで合計9150円、軽油引取税(暫定)が17.1円/Lで10430円、石油税が2.8円/Lで1710円になります。

ディーゼル車の場合は軽油引取税に消費税が掛かりません(石油税には課税)ので、消費税額としては-1560円となり、これらを合計した税額は19730円、1年間に燃料代として支払う2440円のうち808.6%が税金、ということになります。

さらに自動車税が年間で36000円、自動車重量税が年換算で16400円ですから、合計72130円がパサート ヴァリアントに課せられる税金としてぶら下がっている計算です。


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 27%
自動車重量税 1年分 16400円 12%
自賠責保険料 1年分 12920円 10%
燃料代 3000km分 730円 1%
オイル交換 年1回 5500円 4%
タイヤ交換 6年毎 10000円 7%
任意保険料 80% 52800円 39%
合計
[1万kmとの差額]
134350円
-25410円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 26%
自動車重量税 1年分 16400円 12%
自賠責保険料 1年分 12920円 9%
燃料代 5000km分 1220円 1%
オイル交換 年1回 5500円 4%
タイヤ交換 6年毎 10000円 7%
任意保険料 85% 56160円 41%
合計
[1万kmとの差額]
138200円
-21560円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 25%
自動車重量税 1年分 16400円 11%
自賠責保険料 1年分 12920円 9%
燃料代 7000km分 1710円 1%
オイル交換 年1回 7700円 5%
タイヤ交換 6年毎 10000円 7%
任意保険料 90% 59400円 42%
合計
[1万kmとの差額]
144130円
-15630円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて25410円安い134350円に、5000km走行では21560円安い138200円に、7000km走行では15630円安い144130円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。燃料代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 19%
自動車重量税 1年分 16400円 9%
自賠責保険料 1年分 12920円 7%
燃料代 15000km分 3660円 2%
オイル交換 年3回 33000円 17%
タイヤ交換 2.7年毎 22500円 12%
任意保険料 100% 66000円 34%
合計
[1万kmとの差額]
190480円
+30720円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 17%
自動車重量税 1年分 16400円 8%
自賠責保険料 1年分 12920円 6%
燃料代 20000km分 4880円 2%
オイル交換 年4回 44000円 21%
タイヤ交換 2年毎 30000円 14%
任意保険料 100% 66000円 32%
合計
[1万kmとの差額]
210200円
+50440円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(13.2km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(16.2km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(18.4km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(16.4km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費での燃料代2440円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル4円として計算。
  • []内の金額は低燃費タイヤ(エコタイヤ)装着で燃費が3%向上すると仮定した場合の燃料代。
    「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地13.2km/L → 13.6km/L
郊外16.2km/L → 16.7km/L
高速道路18.4km/L → 19.0km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km2730円
[2650円]
郊外500km120円
[120円]
高速道路500km110円
[110円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
2960円
+520円
13.5km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
2880円
-80円
13.9km/L
  • 市街地走行の燃料代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が13.2km/Lでは681.8Lを消費して、燃料代は2730円になります。
  • 郊外走行の燃料代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が16.2km/Lでは30.9Lを消費して、燃料代は120円になります。
  • 高速道路走行の燃料代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が18.4km/Lでは27.2Lを消費して、燃料代は110円になります。

このパターンでは使用した燃料量が739.9L、かかった燃料代が2960円となり、平均燃費は13.5km/L(-2.9km/L)、WLTCモード燃費との燃料代の差は+520円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行すると燃料代は2880円となり、80円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの4年間で320円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km1520円
[1470円]
郊外5000km1230円
[1200円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
2750円
+310円
14.5km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
2670円
-80円
15.0km/L
  • 市街地走行の燃料代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が13.2km/Lでは378.8Lを消費して、燃料代は1520円になります。
  • 郊外走行の燃料代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が16.2km/Lでは308.6Lを消費して、燃料代は1230円になります。

このパターンでは使用した燃料量が687.4L、かかった燃料代が2750円となり、平均燃費は14.5km/L(-1.9km/L)、WLTCモード燃費との燃料代の差は+310円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着では燃料代が2670円となり、1年間で80円、4年間で320円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km1010円
[980円]
郊外3340km820円
[800円]
高速道路3330km720円
[700円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
2550円
+110円
15.6km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
2480円
-70円
16.1km/L
  • 市街地走行の燃料代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が13.2km/Lでは252.3Lを消費して、燃料代は1010円になります。
  • 郊外走行の燃料代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が16.2km/Lでは206.2Lを消費して、燃料代は820円になります。
  • 高速道路走行の燃料代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が18.4km/Lでは181.0Lを消費して、燃料代は720円になります。

このパターンでは使用した燃料量が639.5L、かかった燃料代が2550円となり、平均燃費は15.6km/L(-0.8km/L)、WLTCモード燃費との燃料代の差は+110円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着では燃料代が2480円となり、1年間で70円、4年間で280円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km150円
[150円]
郊外9000km2220円
[2160円]
高速道路500km110円
[110円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
2480円
+40円
16.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
2420円
-60円
16.6km/L
  • 市街地走行の燃料代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が13.2km/Lでは37.9Lを消費して、燃料代は150円になります。
  • 郊外走行の燃料代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が16.2km/Lでは555.6Lを消費して、燃料代は2220円になります。
  • 高速道路走行の燃料代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が18.4km/Lでは27.2Lを消費して、燃料代は110円になります。

このパターンでは使用した燃料量が620.7L、かかった燃料代が2480円となり、平均燃費は16.1km/L(-0.3km/L)、WLTCモード燃費との燃料代の差は+40円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着では燃料代が2420円となり、1年間で60円、4年間で240円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(13.5km/L・14.5km/L・15.6km/L・16.1km/L)、燃料代のほうもなかなかな違い(2960円・2750円・2550円・2480円)が出てくることがわかります。


1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km0円0円0.0万円
20km0円0円0.0万円
30km10円200円0.3万円
50km10円200円0.3万円
100km20円400円0.5万円

さて、軽油(ディーゼル燃料)1リットルの燃料価格を4円、燃費を16.4km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは0.24円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は0円/日となり、20km走行なら0円/日、30km走行なら10円/日、50km走行なら10円/日、100km走行なら20円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmで燃料代は200円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmで燃料代は0.3万円/年という塩梅です。


カタログスペックから見えてくる要素

DFH型エンジン簡易性能曲線図
DFH型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1900回転時の馬力 108PS
3300回転時の馬力 188PS
3500回転時の馬力 190PS
4000回転時の馬力 190PS
各回転域でのトルク
1900回転時のトルク 40.8kgm
3300回転時のトルク 40.8kgm
3500回転時のトルク 38.9kgm
4000回転時のトルク 34.0kgm
DFH型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているDFH型1968cc、直列4気筒のターボエンジンは3500-4000回転時に最高出力190馬力を、1900-3300回転時に最大トルク40.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1900rpmから最高出力が発生する4000rpmまで」の2100rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は52.5%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ8.474kg/PS(1610kg/190PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ8.474kg/PS
車体+1人8.763kg/PS
車体+5人9.921kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg8.789kg/PS
車体+70kg8.842kg/PS
車体+80kg8.895kg/PS
車体+90kg8.947kg/PS
車体+100kg9.000kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは8.763kg/PS(1665kg/190PS)となり、数値としては0.289kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは9.921kg/PS(1885kg/190PS)となり、1.447kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

パサート ヴァリアントのライバル候補車たち

2021/04

-
パサート ヴァリアント
8.763kg/PS
1665kg/190PS|2.0L-TB
[車体のみPWR:8.474]
2009/10

車種詳細
エルグランド
8.646kg/PS
2075kg/240PS|3.5L-NA
[車体のみPWR:8.417]
2015/07

車種詳細
ゴルフ オールトラック
8.861kg/PS
1595kg/180PS|1.8L-TB
[車体のみPWR:8.556]
2011/02

車種詳細
ナビゲーター
8.869kg/PS
2785kg/314PS|5.5L-NA
[車体のみPWR:8.694]
2012/11

車種詳細
アテンザ セダン
8.829kg/PS
1545kg/175PS|2.2L-TB
[車体のみPWR:8.514]
2018/11

車種詳細
UX
8.764kg/PS
1525kg/174PS|2.0L-NA
[車体のみPWR:8.448]

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ8.763kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

8.588kg/PSから8.938kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、日産の8人乗りミニバン「E51型 エルグランド」、フォルクスワーゲンの5人乗りSUV「AUCJSF型 ゴルフ オールトラック」、リンカーンの8人乗りSUV「謎型 ナビゲーター」、マツダの5人乗りセダン「GJ2FP型 アテンザ セダン」、レクサスの5人乗りSUV「MZAA10型 UX」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

3CDFH型 パサート ヴァリアント [TSI Elegance]とパワーウェイトレシオが近い車種|8.763kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は118.0PS/tとなっています。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.768
平均ピストンスピード 12.73m/s
トルクウェイトレシオ 39.5kg/kgm
1馬力あたりのお値段 25521円
排気量1Lあたり馬力 96.54PS/L
排気量1Lあたりトルク 20.73kgm/L
1気筒あたりの馬力 47.5PS
1気筒あたりのトルク 10.2kgm
パワーバンド比率 52.5%
燃費×馬力 3116.0pt
各種ランキング
ステーションワゴンのPWR
1.8~2.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは39.5kg/kgm(1610kg/40.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が4849000円、最高出力が190馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は25521円、逆に1万円あたりでは0.39馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は118848円、1万円あたりでは0.08kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
ステーションワゴン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は96.54PS/L、トルクは20.73kgm/L、1気筒あたりの馬力は47.5馬力、トルクは10.2kgmとなり、このエンジンが190馬力を4000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは12.73m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.768になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が16.4km/L、最高出力が190PSであるこの車の獲得ポイントは3116.0ptになります。
戯れに車両重量1610kgを100kg単位にした16.1で割ってみたところ、その数値は193.54ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


車中泊の可能性

車中泊の可能性
期待される荷室の長さ 1.67m
期待される荷室の幅 1.43m
対角線の長さ 2.20m
期待される荷室の面積 2.39m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.67m(対角線では2.20m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 16.4km/L
燃料タンク容量 66L
航続距離(カタログ燃費) 1082.4km
航続距離(80%燃費) 864.6km
満タンプライス 264円
1万円でどこまで行ける? 41000.0km
車両価格/航続距離 4480円/km

WLTCモード燃費が16.4km/Lですので、燃料タンクの容量が66リットルですと航続可能距離は1082.4kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(14.8km/L)とすると976.8km、80%(13.1km/L)だと864.6km、70%(11.5km/L)では759.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、軽油(ディーゼル燃料)66リットルの給油で264円、上で計算した航続距離を踏まえると1082.4km(80%燃費時864.6km)を走行するのに264円かかる計算です。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば41000.0km(往復なら片道20500.0km)、カタログ値の80%なら32800.0km(片道16400.0km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で1082.4kmの距離を移動できる3CDFH型 パサート ヴァリアント [TSI Elegance]という乗り物を、484.9万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「4480円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
16.4km/L
1082.4km
市街地燃費
13.2km/L
871.2km
[-211.2km]
郊外燃費
16.2km/L
1069.2km
[-13.2km]
高速道路燃費
18.4km/L
1214.4km
[+132.0km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を66Lとしたとき、市街地モード燃費13.2km/Lでの航続距離は871.2km(-211.2km)、郊外モード燃費16.2km/Lでの航続距離は1069.2km(-13.2km)、高速道路モード燃費18.4km/Lでの航続距離は1214.4km(+132.0km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合3500-4000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした4500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 4500rpm|タイヤサイズ 215/55R17|タイヤ直径 66.8cm|円周長 209.9cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
4500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.578 15.99 -
-
35km/h 12700rpm 1953.7kgm
2速 2.033 9.09 0.568 1-2/
2560rpm
62km/h 7220rpm 1110.1kgm
3速 1.240 5.54 0.610 2-3/
2750rpm
102km/h 4400rpm 677.1kgm
4速 0.888 3.97 0.716 3-4/
3220rpm
143km/h 3150rpm 484.9kgm
5速 0.677 3.03 0.762 4-5/
3430rpm
187km/h 2400rpm 369.7kgm
6速 0.534 2.39 0.789 5-6/
3550rpm
237km/h 1900rpm 291.6kgm
7速 0.414 1.85 0.775 6-7/
3490rpm
306km/h 1470rpm 226.1kgm
Final 4.470 レシオカバレッジ(変速比幅)8.643

ギヤの繋がりイメージ
3CDFH型パサート ヴァリアント7AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1900-3300rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.470)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(40.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.470)÷タイヤの有効半径(0.334m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は7速ギヤの306km(4000rpmでは272.2km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:4000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

4000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ31km/h-
2速ギヤ55km/h2270rpm
3速ギヤ91km/h2440rpm
4速ギヤ127km/h2860rpm
5速ギヤ166km/h3050rpm
6速ギヤ211km/h3160rpm
7速ギヤ272km/h3100rpm

3CDFH型パサート ヴァリアントに搭載されたDFH型1968ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで4000rpmまで引っ張ると31km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4000rpmから2270rpmまで落ち、そこから4000rpmまで加速を続けると速度は55km/h(+24km/h)になります。

3速ギヤでは2440rpmまで落ちて4000rpmで91km/h(+36km/h)に、4速ギヤでは2860rpmまで落ちて4000rpmで127km/h(+36km/h)に、5速ギヤでは3050rpmまで落ちて4000rpmで166km/h(+39km/h)になります。

続いて6速ギヤでは3160rpmまで落ちて4000rpmで211km/h(+45km/h)に、7速ギヤでは3100rpmまで落ちて4000rpmで272km/h(+61km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1900-3300回転で最大トルク40.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば39.5kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(8.474kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1953.7kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1610kg)を1速ギヤの最大駆動力(1953.7kgm)で割ってみると0.824kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4000回転でのトルク(34.0kgm)からTWRを算出すると0.99kg/kgmとなり、1900-4000回転の回転域では0.824-0.99kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5080 7620 10160 12700 15240 17780 22860
2速 2890 4330 5770 7220 8660 10100 12990
3速 1760 2640 3520 4400 5280 6160 7920
4速 1260 1890 2520 3150 3780 4410 5670
5速 960 1440 1920 2400 2880 3360 4330
6速 760 1140 1520 1900 2270 2650 3410
7速 590 880 1180 1470 1760 2060 2640
※赤い数字は暫定レブリミット(4500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.414)を選択して時速100kmにて走行すると1470回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは880回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1030回転、一般的な高速道路の80km/hでは1180回転、100km/hでは1470回転、制限速度が120km/hになると1760回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2650回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 24 31 39 47 55 63
2速 14 28 42 55 69 83 97 111
3速 23 45 68 91 114 136 159 182
4速 32 63 95 127 159 190 222 254
5速 42 83 125 166 208 250 291 333
6速 53 106 158 211 264 317 369 422
7速 68 136 204 272 340 408 476 544

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(4500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの215/55R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 215/55R17 | 直径 668mm

-20mm
幅195mm
-10mm
幅205mm
変更なし
幅215mm
+10mm
幅225mm
+20mm
幅235mm
-5%
50
扁平
195/50R17
37.5km/h
直径627mm
径差-41mm
205/50R17
38.1km/h
直径637mm
径差-31mm
215/50R17
38.7km/h
直径647mm
径差-21mm
225/50R17
39.3km/h
直径657mm
径差-11mm
235/50R17
39.9km/h
直径667mm
径差-1mm
0%
55
扁平
195/55R17
38.7km/h
直径647mm
径差-21mm
205/55R17
39.4km/h
直径658mm
径差-10mm
215/55R17
40.0km/h
668mm
0mm
225/55R17
40.7km/h
直径680mm
径差+12mm
235/55R17
41.4km/h
直径691mm
径差+23mm
+5%
60
扁平
195/60R17
39.9km/h
直径666mm
径差-2mm
205/60R17
40.6km/h
直径678mm
径差+10mm
215/60R17
41.3km/h
直径690mm
径差+22mm
225/60R17
42.0km/h
直径702mm
径差+34mm
235/60R17
42.8km/h
直径714mm
径差+46mm
+10%
65
扁平
195/65R17
41.1km/h
直径686mm
径差+18mm
205/65R17
41.9km/h
直径699mm
径差+31mm
215/65R17
42.6km/h
直径712mm
径差+44mm
225/65R17
43.4km/h
直径725mm
径差+57mm
235/65R17
44.2km/h
直径738mm
径差+70mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/55R17、195/60R17 、205/50R17、205/55R17 、215/50R17 、225/50R17 、235/50R17あたりのタイヤがおすすめです。

215/55R17のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、215/55R17の適応サイズと性能の変化 [3CDFH型パサート ヴァリアント編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご覧ください。


3CDFH型パサート ヴァリアント[2.0Lターボ FF/7AT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト8.474kg/ps53.01
1速ギヤ加速性能0.824kg/kgm66.54
1L換算馬力96.54ps/L48.05
1L換算トルク20.73kgm/L66.98
WB/TR比1.76850.32
ワイド&ロー指数0.82553.91
前面の面積2.763m²45.36
最低地上高-43.50
スポーツ性能部門の得点427.67

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費16.4km/L49.47
年間維持費159760円55.91
100kmh回転数1470rpm64.43
航続距離1082.4km72.42
車の大きさ13.222m³57.83
室内の広さ(仮) 2.398m³39.77
最小回転半径5.4m45.32
馬力単価25521円43.88
ユーティリティ部門の得点429.03

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 3CDFH型パサート ヴァリアント[2.0Lターボ FF/7AT] の総合得点は 856.70 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した3CDFH型パサート ヴァリアント(FF/7AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのワゴン」、「2000ccのワゴン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

16.4

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