ここでは、285/40R19タイヤのホイールサイズはそのままに、タイヤ幅を-20mmから+30mm(265mm-315mm)まで、扁平率を-15%から+15%(25%-55%)までの間で変化させ、タイヤ直径(外径)の変化量と時速40km時のスピードメーター誤差、最低地上高(車高)への影響を調べています。
285/40R19のタイヤを装着する車種の例としては、F149DD型カリフォルニアT、222178型Sクラス セダン、謎型カリフォルニア30、F149型カリフォルニア、970M48A型パナメーラ、謎型グラントゥーリズモ、謎型612、謎型V12ヴァンキッシュなどが該当します。
純正タイヤ 285/40R19 | 径 711mm | ホイールサイズ変更なし | ||||||
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-20mm 幅265mm |
-10mm 幅275mm |
変更なし 幅285mm |
+10mm 幅295mm |
+20mm 幅305mm |
+30mm 幅315mm |
|
-15% 25 扁平 |
265/25R19 34.7km/h 外径 616mm 径差 -95mm 車高 -48mm |
275/25R19 34.9km/h 外径 621mm 径差 -90mm 車高 -45mm |
285/25R19 35.2km/h 外径 626mm 径差 -85mm 車高 -43mm |
295/25R19 35.5km/h 外径 631mm 径差 -80mm 車高 -40mm |
305/25R19 35.8km/h 外径 636mm 径差 -75mm 車高 -38mm |
315/25R19 36.1km/h 外径 641mm 径差 -70mm 車高 -35mm |
-10% 30 扁平 |
265/30R19 36.1km/h 外径 642mm 径差 -69mm 車高 -35mm |
275/30R19 36.5km/h 外径 648mm 径差 -63mm 車高 -32mm |
285/30R19 36.8km/h 外径 654mm 径差 -57mm 車高 -29mm |
295/30R19 37.1km/h 外径 660mm 径差 -51mm 車高 -26mm |
305/30R19 37.5km/h 外径 666mm 径差 -45mm 車高 -23mm |
315/30R19 37.8km/h 外径 672mm 径差 -39mm 車高 -20mm |
-5% 35 扁平 |
265/35R19 37.6km/h 外径 669mm 径差 -42mm 車高 -21mm |
275/35R19 38.0km/h 外径 676mm 径差 -35mm 車高 -18mm |
285/35R19 38.4km/h 外径 683mm 径差 -28mm 車高 -14mm |
295/35R19 38.8km/h 外径 690mm 径差 -21mm 車高 -11mm |
305/35R19 39.2km/h 外径 697mm 径差 -14mm 車高 -7mm |
315/35R19 39.6km/h 外径 704mm 径差 -7mm 車高 -4mm |
変更 なし 40 扁平 |
265/40R19 39.1km/h 外径 695mm 径差 -16mm 車高 -8mm |
275/40R19 39.5km/h 外径 703mm 径差 -8mm 車高 -4mm |
285/40R19 40.0km/h 外径 711mm 径差 0mm 車高 0mm |
295/40R19 40.5km/h 外径 719mm 径差 +8mm 車高 +4mm |
305/40R19 40.9km/h 外径 727mm 径差 +16mm 車高 +8mm |
315/40R19 41.4km/h 外径 735mm 径差 +24mm 車高 +12mm |
+5% 45 扁平 |
265/45R19 40.6km/h 外径 722mm 径差 +11mm 車高 +6mm |
275/45R19 41.1km/h 外径 731mm 径差 +20mm 車高 +10mm |
285/45R19 41.6km/h 外径 740mm 径差 +29mm 車高 +15mm |
295/45R19 42.1km/h 外径 749mm 径差 +38mm 車高 +19mm |
305/45R19 42.6km/h 外径 758mm 径差 +47mm 車高 +24mm |
315/45R19 43.2km/h 外径 767mm 径差 +56mm 車高 +28mm |
+10% 50 扁平 |
265/50R19 42.1km/h 外径 748mm 径差 +37mm 車高 +19mm |
275/50R19 42.6km/h 外径 758mm 径差 +47mm 車高 +24mm |
285/50R19 43.2km/h 外径 768mm 径差 +57mm 車高 +29mm |
295/50R19 43.8km/h 外径 778mm 径差 +67mm 車高 +34mm |
305/50R19 44.3km/h 外径 788mm 径差 +77mm 車高 +39mm |
315/50R19 44.9km/h 外径 798mm 径差 +87mm 車高 +44mm |
+15% 55 扁平 |
265/55R19 43.6km/h 外径 775mm 径差 +64mm 車高 +32mm |
275/55R19 44.2km/h 外径 786mm 径差 +75mm 車高 +38mm |
285/55R19 44.8km/h 外径 797mm 径差 +86mm 車高 +43mm |
295/55R19 45.5km/h 外径 808mm 径差 +97mm 車高 +49mm |
305/55R19 46.1km/h 外径 819mm 径差 +108mm 車高 +54mm |
315/55R19 46.7km/h 外径 830mm 径差 +119mm 車高 +60mm |
17インチに サイズダウン | 18インチに サイズダウン | 20インチに サイズアップ | 21インチに サイズアップ | 22インチに サイズアップ |
※H19年1月1日以降に製造された車両の基準ではスピードメーターが時速40kmを示すとき、実際の速度が30.9km/hから42.5km/h(-22%から+6%くらい)の範囲になければ車検に合格することができません。(H18年12月31日までの車両は30.9km/hから44.4km/h)
※マイナス方向は大きな誤差でも許されるので原則として水色、38.0km/hから40.8km/h(-5.0%から+2.0%)の範囲にある現実的な互換タイヤは緑色、42.5km/h(+6.0%)までにある少し危うい雰囲気の漂うタイヤは橙色に着色しています。(同サイズでも直径に多少の差異があるため非推奨)
※各欄の一番下にある「車高 ○○mm」は、タイヤを変更したことで上下する全高および最低地上高の量を表示しています。車高を下げたいからとタイヤを小さくすると、確かに車高は下がりますがホイールアーチとの隙間も大きくなりますので、見かたによっては格好が悪くなります。逆にタイヤを大きくすると車高を上げることはできますが、ホイールアーチと干渉するなど物理的に入らない場合があります。
もし285/40R19からサイズ変更するのであれば、誤差が小さく車検も安心な-5.0%から0%までの範囲にある、265/40R19、275/35R19、275/40R19、285/35R19、295/35R19、305/35R19、315/35R19あたりがおすすめです。
エンジン回転数から考えるスピードメーター誤差
画像はメルセデスベンツより引用![]() Sクラス セダン 4WD/7AT | ||
純正サイズ|285/40R19 | ||
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直径 | 711mm | |
円周長 | 2.234m | |
時速 | 104.5km/h | |
小さいサイズ|265/25R19 | ||
直径 | 616mm | -95mm |
円周長 | 1.935m | -0.299m |
時速 | 90.6km/h | -13.9km/h |
大きいサイズ|315/55R19 | ||
直径 | 830mm | +119mm |
円周長 | 2.607m | +0.373m |
時速 | 122.0km/h | +17.5km/h |
ここでは285/40R19を装着した代表的な車種である222178型Sクラス セダン(S63 AMG 4Matic Long W222)の諸元を参考に、タイヤ径の変化がスピードメーターと実際の速度にどのような影響を及ぼすかを見てみます。
たとえばエンジンが1500rpmで回っているとき、最も高い減速比(変速比)が0.728とすると、ここでまずトルクが0.728倍になる代わりに回転数が2060rpmまで上がります。その先にあるファイナルギヤの減速比(終減速比)が2.647とすると、さらにトルクが2.647倍になる代わりに回転数が780rpmまで下がります。
この780rpmがタイヤの回転数となるわけですが、標準サイズの285/40R19の直径は711mmですから、タイヤ1回転あたりの円周長は2.234m、これが1分間に780回転しますと1742.5mの距離を進むことになります。これを時速換算すると104.5km/hで、ここからはこの時速を基準に進めていきます。
純正タイヤ装着時のメーター誤差がゼロとして、もしタイヤ幅-20mm、扁平率-15%の265/25R19(直径616mm/純正タイヤとの差-95mm)の小さなタイヤに変更しますと円周長は1.935mとなり、同じ780回転でも進む距離は1509.3m(-233.2m)まで減少します。メーター読みの時速では同じ104.5km/hでも、実際の速度は-13.9km/hの90.6km/hまで低下します。
逆にタイヤ幅+30mm、扁平率+15%の315/55R19(直径830mm/純正タイヤとの差+119mm)の大きなタイヤに変更しますと円周長は2.607mとなり、同じ780回転でも進む距離は2033.5m(+291.0m)まで伸びます。メーター読みは104.5km/hでも実際の速度は+17.5km/hの122.0km/hとなりますので、その気もないのに速度違反キップを授与されかねません。
実走行距離とオドメーターでの走行距離の乖離
純正サイズ|285/40R19 | ||
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走行距離 | 710km | |
燃費 | 8.9km/L | |
小さいサイズ|265/25R19 | ||
走行距離 | 819.7km | +109.7km |
燃費 | 10.2km/L | +1.3km/L |
大きいサイズ|315/55R19 | ||
走行距離 | 608.4km | -101.6km |
燃費 | 7.6km/L | -1.3km/L |
たとえば純正タイヤで710kmの長距離ドライブをしたとき、給油量が80L、満タン法での燃費が8.9km/Lだったとします。
小さな265/25R19のタイヤでは実際の距離を710km走行するために必要なタイヤの回転数が増えますので、オドメーター(走行距離計)の走行距離も伸びて819.7kmを示します。この距離をもとに80Lの給油をすると燃費は10.2km/Lで本来よりも良好に出て、カタログ燃費を超えた!と糠喜びをすることになります。
大きな315/55R19ではタイヤの必要回転数が減りますので、見かけ上の走行距離も減って608.4kmを示し、燃費は7.6km/Lと短く出てきて必要以上にガッカリしてしまいます。
タイヤサイズの変更は乗り心地や操縦安定性および走行安定性の変化だけでなく、お財布にダイレクトな不都合(特に純正比で大きくなる方向のタイヤ)もいろいろとありますので、くれぐれも保安基準から逸脱しないよう用法用量を守って正しくご変更ください。