ここでは、265/40R18タイヤのホイールサイズはそのままに、タイヤ幅を-20mmから+30mm(245mm-295mm)まで、扁平率を-15%から+15%(25%-55%)までの間で変化させ、タイヤ直径(外径)の変化量と時速40km時のスピードメーター誤差、最低地上高(車高)への影響を調べています。
265/40R18のタイヤを装着する車種の例としては、E92型D3 クーペ、E91型D3 ツーリング、3K30型B3 カブリオ、3K30型B3 クーペ、3K30型B3 セダン、3K30型B3 ツーリング、WD40型M3、98721型ケイマン、987型ボクスター、99705K型911などが該当します。
純正タイヤ 265/40R18 | 径 669mm | ホイールサイズ変更なし | ||||||
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-20mm 幅245mm |
-10mm 幅255mm |
変更なし 幅265mm |
+10mm 幅275mm |
+20mm 幅285mm |
+30mm 幅295mm |
|
-15% 25 扁平 |
245/25R18 34.7km/h 外径 580mm 径差 -89mm 車高 -45mm |
255/25R18 35.0km/h 外径 585mm 径差 -84mm 車高 -42mm |
265/25R18 35.3km/h 外径 590mm 径差 -79mm 車高 -40mm |
275/25R18 35.6km/h 外径 595mm 径差 -74mm 車高 -37mm |
285/25R18 35.9km/h 外径 600mm 径差 -69mm 車高 -35mm |
295/25R18 36.2km/h 外径 605mm 径差 -64mm 車高 -32mm |
-10% 30 扁平 |
245/30R18 36.1km/h 外径 604mm 径差 -65mm 車高 -33mm |
255/30R18 36.5km/h 外径 610mm 径差 -59mm 車高 -30mm |
265/30R18 36.8km/h 外径 616mm 径差 -53mm 車高 -27mm |
275/30R18 37.2km/h 外径 622mm 径差 -47mm 車高 -24mm |
285/30R18 37.5km/h 外径 628mm 径差 -41mm 車高 -21mm |
295/30R18 37.9km/h 外径 634mm 径差 -35mm 車高 -18mm |
-5% 35 扁平 |
245/35R18 37.6km/h 外径 629mm 径差 -40mm 車高 -20mm |
255/35R18 38.0km/h 外径 636mm 径差 -33mm 車高 -17mm |
265/35R18 38.4km/h 外径 643mm 径差 -26mm 車高 -13mm |
275/35R18 38.9km/h 外径 650mm 径差 -19mm 車高 -10mm |
285/35R18 39.3km/h 外径 657mm 径差 -12mm 車高 -6mm |
295/35R18 39.7km/h 外径 664mm 径差 -5mm 車高 -3mm |
変更 なし 40 扁平 |
245/40R18 39.0km/h 外径 653mm 径差 -16mm 車高 -8mm |
255/40R18 39.5km/h 外径 661mm 径差 -8mm 車高 -4mm |
265/40R18 40.0km/h 外径 669mm 径差 0mm 車高 0mm |
275/40R18 40.5km/h 外径 677mm 径差 +8mm 車高 +4mm |
285/40R18 41.0km/h 外径 685mm 径差 +16mm 車高 +8mm |
295/40R18 41.4km/h 外径 693mm 径差 +24mm 車高 +12mm |
+5% 45 扁平 |
245/45R18 40.5km/h 外径 678mm 径差 +9mm 車高 +5mm |
255/45R18 41.1km/h 外径 687mm 径差 +18mm 車高 +9mm |
265/45R18 41.6km/h 外径 696mm 径差 +27mm 車高 +14mm |
275/45R18 42.2km/h 外径 705mm 径差 +36mm 車高 +18mm |
285/45R18 42.7km/h 外径 714mm 径差 +45mm 車高 +23mm |
295/45R18 43.2km/h 外径 723mm 径差 +54mm 車高 +27mm |
+10% 50 扁平 |
245/50R18 42.0km/h 外径 702mm 径差 +33mm 車高 +17mm |
255/50R18 42.6km/h 外径 712mm 径差 +43mm 車高 +22mm |
265/50R18 43.2km/h 外径 722mm 径差 +53mm 車高 +27mm |
275/50R18 43.8km/h 外径 732mm 径差 +63mm 車高 +32mm |
285/50R18 44.4km/h 外径 742mm 径差 +73mm 車高 +37mm |
295/50R18 45.0km/h 外径 752mm 径差 +83mm 車高 +42mm |
+15% 55 扁平 |
245/55R18 43.5km/h 外径 727mm 径差 +58mm 車高 +29mm |
255/55R18 44.1km/h 外径 738mm 径差 +69mm 車高 +35mm |
265/55R18 44.8km/h 外径 749mm 径差 +80mm 車高 +40mm |
275/55R18 45.4km/h 外径 760mm 径差 +91mm 車高 +46mm |
285/55R18 46.1km/h 外径 771mm 径差 +102mm 車高 +51mm |
295/55R18 46.8km/h 外径 782mm 径差 +113mm 車高 +57mm |
16インチに サイズダウン | 17インチに サイズダウン | 19インチに サイズアップ | 20インチに サイズアップ | 21インチに サイズアップ |
※H19年1月1日以降に製造された車両の基準ではスピードメーターが時速40kmを示すとき、実際の速度が30.9km/hから42.5km/h(-22%から+6%くらい)の範囲になければ車検に合格することができません。(H18年12月31日までの車両は30.9km/hから44.4km/h)
※マイナス方向は大きな誤差でも許されるので原則として水色、38.0km/hから40.8km/h(-5.0%から+2.0%)の範囲にある現実的な互換タイヤは緑色、42.5km/h(+6.0%)までにある少し危うい雰囲気の漂うタイヤは橙色に着色しています。(同サイズでも直径に多少の差異があるため非推奨)
※各欄の一番下にある「車高 ○○mm」は、タイヤを変更したことで上下する全高および最低地上高の量を表示しています。車高を下げたいからとタイヤを小さくすると、確かに車高は下がりますがホイールアーチとの隙間も大きくなりますので、見かたによっては格好が悪くなります。逆にタイヤを大きくすると車高を上げることはできますが、ホイールアーチと干渉するなど物理的に入らない場合があります。
もし265/40R18からサイズ変更するのであれば、誤差が小さく車検も安心な-5.0%から0%までの範囲にある、245/40R18、255/35R18、255/40R18、265/35R18、275/35R18、285/35R18、295/35R18あたりがおすすめです。
エンジン回転数から考えるスピードメーター誤差
画像はポルシェより引用![]() 911 RR/6MT | ||
純正サイズ|265/40R18 | ||
---|---|---|
直径 | 669mm | |
円周長 | 2.102m | |
時速 | 103.4km/h | |
小さいサイズ|245/25R18 | ||
直径 | 580mm | -89mm |
円周長 | 1.822m | -0.28m |
時速 | 89.6km/h | -13.8km/h |
大きいサイズ|295/55R18 | ||
直径 | 782mm | +113mm |
円周長 | 2.457m | +0.355m |
時速 | 120.9km/h | +17.5km/h |
ここでは265/40R18を装着した代表的な車種である997MA102型911(Carrera)の諸元を参考に、タイヤ径の変化がスピードメーターと実際の速度にどのような影響を及ぼすかを見てみます。
たとえばエンジンが2500rpmで回っているとき、最も高い減速比(変速比)が0.883とすると、ここでまずトルクが0.883倍になる代わりに回転数が2830rpmまで上がります。その先にあるファイナルギヤの減速比(終減速比)が3.444とすると、さらにトルクが3.444倍になる代わりに回転数が820rpmまで下がります。
この820rpmがタイヤの回転数となるわけですが、標準サイズの265/40R18の直径は669mmですから、タイヤ1回転あたりの円周長は2.102m、これが1分間に820回転しますと1723.6mの距離を進むことになります。これを時速換算すると103.4km/hで、ここからはこの時速を基準に進めていきます。
純正タイヤ装着時のメーター誤差がゼロとして、もしタイヤ幅-20mm、扁平率-15%の245/25R18(直径580mm/純正タイヤとの差-89mm)の小さなタイヤに変更しますと円周長は1.822mとなり、同じ820回転でも進む距離は1494.0m(-229.6m)まで減少します。メーター読みの時速では同じ103.4km/hでも、実際の速度は-13.8km/hの89.6km/hまで低下します。
逆にタイヤ幅+30mm、扁平率+15%の295/55R18(直径782mm/純正タイヤとの差+113mm)の大きなタイヤに変更しますと円周長は2.457mとなり、同じ820回転でも進む距離は2014.7m(+291.1m)まで伸びます。メーター読みは103.4km/hでも実際の速度は+17.5km/hの120.9km/hとなりますので、その気もないのに速度違反キップを授与されかねません。
実走行距離とオドメーターでの走行距離の乖離
純正サイズ|265/40R18 | ||
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走行距離 | 480km | |
燃費 | 7.5km/L | |
小さいサイズ|245/25R18 | ||
走行距離 | 553.8km | +73.8km |
燃費 | 8.7km/L | +1.2km/L |
大きいサイズ|295/55R18 | ||
走行距離 | 410.6km | -69.4km |
燃費 | 6.4km/L | -1.1km/L |
たとえば純正タイヤで480kmの長距離ドライブをしたとき、給油量が64L、満タン法での燃費が7.5km/Lだったとします。
小さな245/25R18のタイヤでは実際の距離を480km走行するために必要なタイヤの回転数が増えますので、オドメーター(走行距離計)の走行距離も伸びて553.8kmを示します。この距離をもとに64Lの給油をすると燃費は8.7km/Lで本来よりも良好に出て、カタログ燃費を超えた!と糠喜びをすることになります。
大きな295/55R18ではタイヤの必要回転数が減りますので、見かけ上の走行距離も減って410.6kmを示し、燃費は6.4km/Lと短く出てきて必要以上にガッカリしてしまいます。
タイヤサイズの変更は乗り心地や操縦安定性および走行安定性の変化だけでなく、お財布にダイレクトな不都合(特に純正比で大きくなる方向のタイヤ)もいろいろとありますので、くれぐれも保安基準から逸脱しないよう用法用量を守って正しくご変更ください。