ここでは、255/45R19タイヤのホイールサイズはそのままに、タイヤ幅を-20mmから+30mm(235mm-285mm)まで、扁平率を-15%から+15%(30%-60%)までの間で変化させ、タイヤ直径(外径)の変化量と時速40km時のスピードメーター誤差、最低地上高(車高)への影響を調べています。
255/45R19のタイヤを装着する車種の例としては、F8CZSF型A8、222178型Sクラス セダン、4HCHJA型A8 ハイブリッド、4HCEUL型A8、970M48A型パナメーラ、204981型GLKクラス、BLF型アルナージなどが該当します。
純正タイヤ 255/45R19 | 径 712mm | ホイールサイズ変更なし | ||||||
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-20mm 幅235mm |
-10mm 幅245mm |
変更なし 幅255mm |
+10mm 幅265mm |
+20mm 幅275mm |
+30mm 幅285mm |
|
-15% 30 扁平 |
235/30R19 35.1km/h 外径 624mm 径差 -88mm 車高 -44mm |
245/30R19 35.4km/h 外径 630mm 径差 -82mm 車高 -41mm |
255/30R19 35.7km/h 外径 636mm 径差 -76mm 車高 -38mm |
265/30R19 36.1km/h 外径 642mm 径差 -70mm 車高 -35mm |
275/30R19 36.4km/h 外径 648mm 径差 -64mm 車高 -32mm |
285/30R19 36.7km/h 外径 654mm 径差 -58mm 車高 -29mm |
-10% 35 扁平 |
235/35R19 36.4km/h 外径 648mm 径差 -64mm 車高 -32mm |
245/35R19 36.8km/h 外径 655mm 径差 -57mm 車高 -29mm |
255/35R19 37.2km/h 外径 662mm 径差 -50mm 車高 -25mm |
265/35R19 37.6km/h 外径 669mm 径差 -43mm 車高 -22mm |
275/35R19 38.0km/h 外径 676mm 径差 -36mm 車高 -18mm |
285/35R19 38.4km/h 外径 683mm 径差 -29mm 車高 -15mm |
-5% 40 扁平 |
235/40R19 37.7km/h 外径 671mm 径差 -41mm 車高 -21mm |
245/40R19 38.1km/h 外径 679mm 径差 -33mm 車高 -17mm |
255/40R19 38.6km/h 外径 687mm 径差 -25mm 車高 -13mm |
265/40R19 39.0km/h 外径 695mm 径差 -17mm 車高 -9mm |
275/40R19 39.5km/h 外径 703mm 径差 -9mm 車高 -5mm |
285/40R19 39.9km/h 外径 711mm 径差 -1mm 車高 -1mm |
変更 なし 45 扁平 |
235/45R19 39.0km/h 外径 695mm 径差 -17mm 車高 -9mm |
245/45R19 39.6km/h 外径 704mm 径差 -8mm 車高 -4mm |
255/45R19 40.0km/h 外径 712mm 径差 0mm 車高 0mm |
265/45R19 40.6km/h 外径 722mm 径差 +10mm 車高 +5mm |
275/45R19 41.1km/h 外径 731mm 径差 +19mm 車高 +10mm |
285/45R19 41.6km/h 外径 740mm 径差 +28mm 車高 +14mm |
+5% 50 扁平 |
235/50R19 40.3km/h 外径 718mm 径差 +6mm 車高 +3mm |
245/50R19 40.9km/h 外径 728mm 径差 +16mm 車高 +8mm |
255/50R19 41.5km/h 外径 738mm 径差 +26mm 車高 +13mm |
265/50R19 42.0km/h 外径 748mm 径差 +36mm 車高 +18mm |
275/50R19 42.6km/h 外径 758mm 径差 +46mm 車高 +23mm |
285/50R19 43.1km/h 外径 768mm 径差 +56mm 車高 +28mm |
+10% 55 扁平 |
235/55R19 41.7km/h 外径 742mm 径差 +30mm 車高 +15mm |
245/55R19 42.3km/h 外径 753mm 径差 +41mm 車高 +21mm |
255/55R19 42.9km/h 外径 764mm 径差 +52mm 車高 +26mm |
265/55R19 43.5km/h 外径 775mm 径差 +63mm 車高 +32mm |
275/55R19 44.2km/h 外径 786mm 径差 +74mm 車高 +37mm |
285/55R19 44.8km/h 外径 797mm 径差 +85mm 車高 +43mm |
+15% 60 扁平 |
235/60R19 43.0km/h 外径 765mm 径差 +53mm 車高 +27mm |
245/60R19 43.7km/h 外径 777mm 径差 +65mm 車高 +33mm |
255/60R19 44.3km/h 外径 789mm 径差 +77mm 車高 +39mm |
265/60R19 45.0km/h 外径 801mm 径差 +89mm 車高 +45mm |
275/60R19 45.7km/h 外径 813mm 径差 +101mm 車高 +51mm |
285/60R19 46.3km/h 外径 825mm 径差 +113mm 車高 +57mm |
17インチに サイズダウン | 18インチに サイズダウン | 20インチに サイズアップ | 21インチに サイズアップ | 22インチに サイズアップ |
※H19年1月1日以降に製造された車両の基準ではスピードメーターが時速40kmを示すとき、実際の速度が30.9km/hから42.5km/h(-22%から+6%くらい)の範囲になければ車検に合格することができません。(H18年12月31日までの車両は30.9km/hから44.4km/h)
※マイナス方向は大きな誤差でも許されるので原則として水色、38.0km/hから40.8km/h(-5.0%から+2.0%)の範囲にある現実的な互換タイヤは緑色、42.5km/h(+6.0%)までにある少し危うい雰囲気の漂うタイヤは橙色に着色しています。(同サイズでも直径に多少の差異があるため非推奨)
※各欄の一番下にある「車高 ○○mm」は、タイヤを変更したことで上下する全高および最低地上高の量を表示しています。車高を下げたいからとタイヤを小さくすると、確かに車高は下がりますがホイールアーチとの隙間も大きくなりますので、見かたによっては格好が悪くなります。逆にタイヤを大きくすると車高を上げることはできますが、ホイールアーチと干渉するなど物理的に入らない場合があります。
もし255/45R19からサイズ変更するのであれば、誤差が小さく車検も安心な-5.0%から0%までの範囲にある、235/45R19、245/40R19、245/45R19、255/40R19、265/40R19、275/40R19、285/35R19、285/40R19あたりがおすすめです。
エンジン回転数から考えるスピードメーター誤差
画像はアウディより引用![]() A8 4WD/8AT | ||
純正サイズ|255/45R19 | ||
---|---|---|
直径 | 712mm | |
円周長 | 2.237m | |
時速 | 104.7km/h | |
小さいサイズ|235/30R19 | ||
直径 | 624mm | -88mm |
円周長 | 1.960m | -0.277m |
時速 | 91.7km/h | -13.0km/h |
大きいサイズ|285/60R19 | ||
直径 | 825mm | +113mm |
円周長 | 2.592m | +0.355m |
時速 | 121.3km/h | +16.6km/h |
ここでは255/45R19を装着した代表的な車種であるF8CZSF型A8(55TFSI quattro)の諸元を参考に、タイヤ径の変化がスピードメーターと実際の速度にどのような影響を及ぼすかを見てみます。
たとえばエンジンが1600rpmで回っているとき、最も高い減速比(変速比)が0.666とすると、ここでまずトルクが0.666倍になる代わりに回転数が2400rpmまで上がります。その先にあるファイナルギヤの減速比(終減速比)が3.076とすると、さらにトルクが3.076倍になる代わりに回転数が780rpmまで下がります。
この780rpmがタイヤの回転数となるわけですが、標準サイズの255/45R19の直径は712mmですから、タイヤ1回転あたりの円周長は2.237m、これが1分間に780回転しますと1744.9mの距離を進むことになります。これを時速換算すると104.7km/hで、ここからはこの時速を基準に進めていきます。
純正タイヤ装着時のメーター誤差がゼロとして、もしタイヤ幅-20mm、扁平率-15%の235/30R19(直径624mm/純正タイヤとの差-88mm)の小さなタイヤに変更しますと円周長は1.960mとなり、同じ780回転でも進む距離は1528.8m(-216.1m)まで減少します。メーター読みの時速では同じ104.7km/hでも、実際の速度は-13.0km/hの91.7km/hまで低下します。
逆にタイヤ幅+30mm、扁平率+15%の285/60R19(直径825mm/純正タイヤとの差+113mm)の大きなタイヤに変更しますと円周長は2.592mとなり、同じ780回転でも進む距離は2021.8m(+276.9m)まで伸びます。メーター読みは104.7km/hでも実際の速度は+16.6km/hの121.3km/hとなりますので、その気もないのに速度違反キップを授与されかねません。
実走行距離とオドメーターでの走行距離の乖離
純正サイズ|255/45R19 | ||
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走行距離 | 860km | |
燃費 | 10.5km/L | |
小さいサイズ|235/30R19 | ||
走行距離 | 981.5km | +121.5km |
燃費 | 12.0km/L | +1.5km/L |
大きいサイズ|285/60R19 | ||
走行距離 | 742.2km | -117.8km |
燃費 | 9.1km/L | -1.4km/L |
たとえば純正タイヤで860kmの長距離ドライブをしたとき、給油量が82L、満タン法での燃費が10.5km/Lだったとします。
小さな235/30R19のタイヤでは実際の距離を860km走行するために必要なタイヤの回転数が増えますので、オドメーター(走行距離計)の走行距離も伸びて981.5kmを示します。この距離をもとに82Lの給油をすると燃費は12.0km/Lで本来よりも良好に出て、カタログ燃費を超えた!と糠喜びをすることになります。
大きな285/60R19ではタイヤの必要回転数が減りますので、見かけ上の走行距離も減って742.2kmを示し、燃費は9.1km/Lと短く出てきて必要以上にガッカリしてしまいます。
タイヤサイズの変更は乗り心地や操縦安定性および走行安定性の変化だけでなく、お財布にダイレクトな不都合(特に純正比で大きくなる方向のタイヤ)もいろいろとありますので、くれぐれも保安基準から逸脱しないよう用法用量を守って正しくご変更ください。