ここでは、245/50R16タイヤのホイールサイズはそのままに、タイヤ幅を-20mmから+30mm(225mm-275mm)まで、扁平率を-15%から+15%(35%-65%)までの間で変化させ、タイヤ直径(外径)の変化量と時速40km時のスピードメーター誤差、最低地上高(車高)への影響を調べています。
245/50R16のタイヤを装着する車種の例としては、CF45BK型カマロ、CF25B型カマロなどが該当します。
純正タイヤ 245/50R16 | 径 651mm | ホイールサイズ変更なし | ||||||
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-20mm 幅225mm |
-10mm 幅235mm |
変更なし 幅245mm |
+10mm 幅255mm |
+20mm 幅265mm |
+30mm 幅275mm |
|
-15% 35 扁平 |
225/35R16 34.7km/h 外径 564mm 径差 -87mm 車高 -44mm |
235/35R16 35.1km/h 外径 571mm 径差 -80mm 車高 -40mm |
245/35R16 35.5km/h 外径 578mm 径差 -73mm 車高 -37mm |
255/35R16 35.9km/h 外径 585mm 径差 -66mm 車高 -33mm |
265/35R16 36.4km/h 外径 592mm 径差 -59mm 車高 -30mm |
275/35R16 36.8km/h 外径 599mm 径差 -52mm 車高 -26mm |
-10% 40 扁平 |
225/40R16 36.0km/h 外径 586mm 径差 -65mm 車高 -33mm |
235/40R16 36.5km/h 外径 594mm 径差 -57mm 車高 -29mm |
245/40R16 37.0km/h 外径 602mm 径差 -49mm 車高 -25mm |
255/40R16 37.5km/h 外径 610mm 径差 -41mm 車高 -21mm |
265/40R16 38.0km/h 外径 618mm 径差 -33mm 車高 -17mm |
275/40R16 38.5km/h 外径 626mm 径差 -25mm 車高 -13mm |
-5% 45 扁平 |
225/45R16 37.4km/h 外径 609mm 径差 -42mm 車高 -21mm |
235/45R16 38.0km/h 外径 618mm 径差 -33mm 車高 -17mm |
245/45R16 38.5km/h 外径 627mm 径差 -24mm 車高 -12mm |
255/45R16 39.1km/h 外径 636mm 径差 -15mm 車高 -8mm |
265/45R16 39.6km/h 外径 645mm 径差 -6mm 車高 -3mm |
275/45R16 40.2km/h 外径 654mm 径差 +3mm 車高 +2mm |
変更 なし 50 扁平 |
225/50R16 38.8km/h 外径 631mm 径差 -20mm 車高 -10mm |
235/50R16 39.4km/h 外径 641mm 径差 -10mm 車高 -5mm |
245/50R16 40.0km/h 外径 651mm 径差 0mm 車高 0mm |
255/50R16 40.6km/h 外径 661mm 径差 +10mm 車高 +5mm |
265/50R16 41.2km/h 外径 671mm 径差 +20mm 車高 +10mm |
275/50R16 41.8km/h 外径 681mm 径差 +30mm 車高 +15mm |
+5% 55 扁平 |
225/55R16 40.2km/h 外径 654mm 径差 +3mm 車高 +2mm |
235/55R16 40.9km/h 外径 665mm 径差 +14mm 車高 +7mm |
245/55R16 41.5km/h 外径 676mm 径差 +25mm 車高 +13mm |
255/55R16 42.2km/h 外径 687mm 径差 +36mm 車高 +18mm |
265/55R16 42.9km/h 外径 698mm 径差 +47mm 車高 +24mm |
275/55R16 43.6km/h 外径 709mm 径差 +58mm 車高 +29mm |
+10% 60 扁平 |
225/60R16 41.5km/h 外径 676mm 径差 +25mm 車高 +13mm |
235/60R16 42.3km/h 外径 688mm 径差 +37mm 車高 +19mm |
245/60R16 43.0km/h 外径 700mm 径差 +49mm 車高 +25mm |
255/60R16 43.7km/h 外径 712mm 径差 +61mm 車高 +31mm |
265/60R16 44.5km/h 外径 724mm 径差 +73mm 車高 +37mm |
275/60R16 45.2km/h 外径 736mm 径差 +85mm 車高 +43mm |
+15% 65 扁平 |
225/65R16 42.9km/h 外径 699mm 径差 +48mm 車高 +24mm |
235/65R16 43.7km/h 外径 712mm 径差 +61mm 車高 +31mm |
245/65R16 44.5km/h 外径 725mm 径差 +74mm 車高 +37mm |
255/65R16 45.3km/h 外径 738mm 径差 +87mm 車高 +44mm |
265/65R16 46.1km/h 外径 751mm 径差 +100mm 車高 +50mm |
275/65R16 46.9km/h 外径 764mm 径差 +113mm 車高 +57mm |
14インチに サイズダウン | 15インチに サイズダウン | 17インチに サイズアップ | 18インチに サイズアップ | 19インチに サイズアップ |
※H19年1月1日以降に製造された車両の基準ではスピードメーターが時速40kmを示すとき、実際の速度が30.9km/hから42.5km/h(-22%から+6%くらい)の範囲になければ車検に合格することができません。(H18年12月31日までの車両は30.9km/hから44.4km/h)
※マイナス方向は大きな誤差でも許されるので原則として水色、38.0km/hから40.8km/h(-5.0%から+2.0%)の範囲にある現実的な互換タイヤは緑色、42.5km/h(+6.0%)までにある少し危うい雰囲気の漂うタイヤは橙色に着色しています。(同サイズでも直径に多少の差異があるため非推奨)
※各欄の一番下にある「車高 ○○mm」は、タイヤを変更したことで上下する全高および最低地上高の量を表示しています。車高を下げたいからとタイヤを小さくすると、確かに車高は下がりますがホイールアーチとの隙間も大きくなりますので、見かたによっては格好が悪くなります。逆にタイヤを大きくすると車高を上げることはできますが、ホイールアーチと干渉するなど物理的に入らない場合があります。
もし245/50R16からサイズ変更するのであれば、誤差が小さく車検も安心な-5.0%から0%までの範囲にある、225/50R16、235/50R16、245/45R16、255/45R16、265/45R16、275/40R16あたりがおすすめです。
エンジン回転数から考えるスピードメーター誤差
画像はシボレーより引用![]() カマロ FR/4AT | ||
純正サイズ|245/50R16 | ||
---|---|---|
直径 | 651mm | |
円周長 | 2.045m | |
時速 | 103.1km/h | |
小さいサイズ|225/35R16 | ||
直径 | 564mm | -87mm |
円周長 | 1.772m | -0.273m |
時速 | 89.3km/h | -13.8km/h |
大きいサイズ|275/65R16 | ||
直径 | 764mm | +113mm |
円周長 | 2.400m | +0.355m |
時速 | 121.0km/h | +17.9km/h |
ここでは245/50R16を装着した代表的な車種であるCF45E型カマロ(Z28)の諸元を参考に、タイヤ径の変化がスピードメーターと実際の速度にどのような影響を及ぼすかを見てみます。
たとえばエンジンが1600rpmで回っているとき、最も高い減速比(変速比)が0.696とすると、ここでまずトルクが0.696倍になる代わりに回転数が2300rpmまで上がります。その先にあるファイナルギヤの減速比(終減速比)が2.733とすると、さらにトルクが2.733倍になる代わりに回転数が840rpmまで下がります。
この840rpmがタイヤの回転数となるわけですが、標準サイズの245/50R16の直径は651mmですから、タイヤ1回転あたりの円周長は2.045m、これが1分間に840回転しますと1717.8mの距離を進むことになります。これを時速換算すると103.1km/hで、ここからはこの時速を基準に進めていきます。
純正タイヤ装着時のメーター誤差がゼロとして、もしタイヤ幅-20mm、扁平率-15%の225/35R16(直径564mm/純正タイヤとの差-87mm)の小さなタイヤに変更しますと円周長は1.772mとなり、同じ840回転でも進む距離は1488.5m(-229.3m)まで減少します。メーター読みの時速では同じ103.1km/hでも、実際の速度は-13.8km/hの89.3km/hまで低下します。
逆にタイヤ幅+30mm、扁平率+15%の275/65R16(直径764mm/純正タイヤとの差+113mm)の大きなタイヤに変更しますと円周長は2.400mとなり、同じ840回転でも進む距離は2016.0m(+298.2m)まで伸びます。メーター読みは103.1km/hでも実際の速度は+17.9km/hの121.0km/hとなりますので、その気もないのに速度違反キップを授与されかねません。
実走行距離とオドメーターでの走行距離の乖離
純正サイズ|245/50R16 | ||
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走行距離 | 480km | |
燃費 | 7.5km/L | |
小さいサイズ|225/35R16 | ||
走行距離 | 554.0km | +74.0km |
燃費 | 8.7km/L | +1.2km/L |
大きいサイズ|275/65R16 | ||
走行距離 | 409.0km | -71.0km |
燃費 | 6.4km/L | -1.1km/L |
たとえば純正タイヤで480kmの長距離ドライブをしたとき、給油量が64L、満タン法での燃費が7.5km/Lだったとします。
小さな225/35R16のタイヤでは実際の距離を480km走行するために必要なタイヤの回転数が増えますので、オドメーター(走行距離計)の走行距離も伸びて554.0kmを示します。この距離をもとに64Lの給油をすると燃費は8.7km/Lで本来よりも良好に出て、カタログ燃費を超えた!と糠喜びをすることになります。
大きな275/65R16ではタイヤの必要回転数が減りますので、見かけ上の走行距離も減って409.0kmを示し、燃費は6.4km/Lと短く出てきて必要以上にガッカリしてしまいます。
タイヤサイズの変更は乗り心地や操縦安定性および走行安定性の変化だけでなく、お財布にダイレクトな不都合(特に純正比で大きくなる方向のタイヤ)もいろいろとありますので、くれぐれも保安基準から逸脱しないよう用法用量を守って正しくご変更ください。