ここでは、195/55R14タイヤのホイールサイズはそのままに、タイヤ幅を-20mmから+30mm(175mm-225mm)まで、扁平率を-15%から+15%(40%-70%)までの間で変化させ、タイヤ直径(外径)の変化量と時速40km時のスピードメーター誤差、最低地上高(車高)への影響を調べています。
純正タイヤ 195/55R14 | 径 570mm | ホイールサイズ変更なし | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
-20mm 幅175mm |
-10mm 幅185mm |
変更なし 幅195mm |
+10mm 幅205mm |
+20mm 幅215mm |
+30mm 幅225mm |
|
-15% 40 扁平 |
175/40R14 34.8km/h 外径 496mm 径差 -74mm 車高 -37mm |
185/40R14 35.4km/h 外径 504mm 径差 -66mm 車高 -33mm |
195/40R14 35.9km/h 外径 512mm 径差 -58mm 車高 -29mm |
205/40R14 36.5km/h 外径 520mm 径差 -50mm 車高 -25mm |
215/40R14 37.1km/h 外径 528mm 径差 -42mm 車高 -21mm |
225/40R14 37.6km/h 外径 536mm 径差 -34mm 車高 -17mm |
-10% 45 扁平 |
175/45R14 36.1km/h 外径 514mm 径差 -56mm 車高 -28mm |
185/45R14 36.7km/h 外径 523mm 径差 -47mm 車高 -24mm |
195/45R14 37.3km/h 外径 532mm 径差 -38mm 車高 -19mm |
205/45R14 38.0km/h 外径 541mm 径差 -29mm 車高 -15mm |
215/45R14 38.6km/h 外径 550mm 径差 -20mm 車高 -10mm |
225/45R14 39.2km/h 外径 559mm 径差 -11mm 車高 -6mm |
-5% 50 扁平 |
175/50R14 37.3km/h 外径 531mm 径差 -39mm 車高 -20mm |
185/50R14 38.0km/h 外径 541mm 径差 -29mm 車高 -15mm |
195/50R14 38.7km/h 外径 551mm 径差 -19mm 車高 -10mm |
205/50R14 39.4km/h 外径 561mm 径差 -9mm 車高 -5mm |
215/50R14 40.1km/h 外径 571mm 径差 +1mm 車高 +1mm |
225/50R14 40.8km/h 外径 581mm 径差 +11mm 車高 +6mm |
変更 なし 55 扁平 |
175/55R14 38.5km/h 外径 549mm 径差 -21mm 車高 -11mm |
185/55R14 39.3km/h 外径 560mm 径差 -10mm 車高 -5mm |
195/55R14 40.0km/h 外径 570mm 径差 0mm 車高 0mm |
205/55R14 40.8km/h 外径 582mm 径差 +12mm 車高 +6mm |
215/55R14 41.6km/h 外径 593mm 径差 +23mm 車高 +12mm |
225/55R14 42.4km/h 外径 604mm 径差 +34mm 車高 +17mm |
+5% 60 扁平 |
175/60R14 39.7km/h 外径 566mm 径差 -4mm 車高 -2mm |
185/60R14 40.6km/h 外径 578mm 径差 +8mm 車高 +4mm |
195/60R14 41.4km/h 外径 590mm 径差 +20mm 車高 +10mm |
205/60R14 42.2km/h 外径 602mm 径差 +32mm 車高 +16mm |
215/60R14 43.1km/h 外径 614mm 径差 +44mm 車高 +22mm |
225/60R14 43.9km/h 外径 626mm 径差 +56mm 車高 +28mm |
+10% 65 扁平 |
175/65R14 41.0km/h 外径 584mm 径差 +14mm 車高 +7mm |
185/65R14 41.9km/h 外径 597mm 径差 +27mm 車高 +14mm |
195/65R14 42.8km/h 外径 610mm 径差 +40mm 車高 +20mm |
205/65R14 43.7km/h 外径 623mm 径差 +53mm 車高 +27mm |
215/65R14 44.6km/h 外径 636mm 径差 +66mm 車高 +33mm |
225/65R14 45.5km/h 外径 649mm 径差 +79mm 車高 +40mm |
+15% 70 扁平 |
175/70R14 42.2km/h 外径 601mm 径差 +31mm 車高 +16mm |
185/70R14 43.2km/h 外径 615mm 径差 +45mm 車高 +23mm |
195/70R14 44.1km/h 外径 629mm 径差 +59mm 車高 +30mm |
205/70R14 45.1km/h 外径 643mm 径差 +73mm 車高 +37mm |
215/70R14 46.1km/h 外径 657mm 径差 +87mm 車高 +44mm |
225/70R14 47.1km/h 外径 671mm 径差 +101mm 車高 +51mm |
12インチに サイズダウン | 13インチに サイズダウン | 15インチに サイズアップ | 16インチに サイズアップ | 17インチに サイズアップ |
※H19年1月1日以降に製造された車両の基準ではスピードメーターが時速40kmを示すとき、実際の速度が30.9km/hから42.5km/h(-22%から+6%くらい)の範囲になければ車検に合格することができません。(H18年12月31日までの車両は30.9km/hから44.4km/h)
※マイナス方向は大きな誤差でも許されるので原則として水色、38.0km/hから40.8km/h(-5.0%から+2.0%)の範囲にある現実的な互換タイヤは緑色、42.5km/h(+6.0%)までにある少し危うい雰囲気の漂うタイヤは橙色に着色しています。(同サイズでも直径に多少の差異があるため非推奨)
※各欄の一番下にある「車高 ○○mm」は、タイヤを変更したことで上下する全高および最低地上高の量を表示しています。車高を下げたいからとタイヤを小さくすると、確かに車高は下がりますがホイールアーチとの隙間も大きくなりますので、見かたによっては格好が悪くなります。逆にタイヤを大きくすると車高を上げることはできますが、ホイールアーチと干渉するなど物理的に入らない場合があります。
もし195/55R14からサイズ変更するのであれば、誤差が小さく車検も安心な-5.0%から0%までの範囲にある、175/55R14、175/60R14、185/55R14、195/50R14、205/50R14、215/45R14、225/45R14あたりがおすすめです。
エンジン回転数から考えるスピードメーター誤差
画像は日産自動車より引用![]() パルサー 4WD/5MT | ||
純正サイズ|195/55R14 | ||
---|---|---|
直径 | 570mm | |
円周長 | 1.791m | |
時速 | 102.1km/h | |
小さいサイズ|175/40R14 | ||
直径 | 496mm | -74mm |
円周長 | 1.558m | -0.233m |
時速 | 88.8km/h | -13.3km/h |
大きいサイズ|225/70R14 | ||
直径 | 671mm | +101mm |
円周長 | 2.108m | +0.317m |
時速 | 120.2km/h | +18.1km/h |
ここでは195/55R14を装着した代表的な車種であるRNN14型パルサー(GTI-R)の諸元を参考に、タイヤ径の変化がスピードメーターと実際の速度にどのような影響を及ぼすかを見てみます。
たとえばエンジンが2900rpmで回っているとき、最も高い減速比(変速比)が0.740とすると、ここでまずトルクが0.740倍になる代わりに回転数が3920rpmまで上がります。その先にあるファイナルギヤの減速比(終減速比)が4.125とすると、さらにトルクが4.125倍になる代わりに回転数が950rpmまで下がります。
この950rpmがタイヤの回転数となるわけですが、標準サイズの195/55R14の直径は570mmですから、タイヤ1回転あたりの円周長は1.791m、これが1分間に950回転しますと1701.4mの距離を進むことになります。これを時速換算すると102.1km/hで、ここからはこの時速を基準に進めていきます。
純正タイヤ装着時のメーター誤差がゼロとして、もしタイヤ幅-20mm、扁平率-15%の175/40R14(直径496mm/純正タイヤとの差-74mm)の小さなタイヤに変更しますと円周長は1.558mとなり、同じ950回転でも進む距離は1480.1m(-221.3m)まで減少します。メーター読みの時速では同じ102.1km/hでも、実際の速度は-13.3km/hの88.8km/hまで低下します。
逆にタイヤ幅+30mm、扁平率+15%の225/70R14(直径671mm/純正タイヤとの差+101mm)の大きなタイヤに変更しますと円周長は2.108mとなり、同じ950回転でも進む距離は2002.6m(+301.2m)まで伸びます。メーター読みは102.1km/hでも実際の速度は+18.1km/hの120.2km/hとなりますので、その気もないのに速度違反キップを授与されかねません。
実走行距離とオドメーターでの走行距離の乖離
純正サイズ|195/55R14 | ||
---|---|---|
走行距離 | 460km | |
燃費 | 9.2km/L | |
小さいサイズ|175/40R14 | ||
走行距離 | 528.8km | +68.8km |
燃費 | 10.6km/L | +1.4km/L |
大きいサイズ|225/70R14 | ||
走行距離 | 390.8km | -69.2km |
燃費 | 7.8km/L | -1.4km/L |
たとえば純正タイヤで460kmの長距離ドライブをしたとき、給油量が50L、満タン法での燃費が9.2km/Lだったとします。
小さな175/40R14のタイヤでは実際の距離を460km走行するために必要なタイヤの回転数が増えますので、オドメーター(走行距離計)の走行距離も伸びて528.8kmを示します。この距離をもとに50Lの給油をすると燃費は10.6km/Lで本来よりも良好に出て、カタログ燃費を超えた!と糠喜びをすることになります。
大きな225/70R14ではタイヤの必要回転数が減りますので、見かけ上の走行距離も減って390.8kmを示し、燃費は7.8km/Lと短く出てきて必要以上にガッカリしてしまいます。
タイヤサイズの変更は乗り心地や操縦安定性および走行安定性の変化だけでなく、お財布にダイレクトな不都合(特に純正比で大きくなる方向のタイヤ)もいろいろとありますので、くれぐれも保安基準から逸脱しないよう用法用量を守って正しくご変更ください。