ここでは、175/55R15タイヤのホイールサイズはそのままに、タイヤ幅を-20mmから+30mm(155mm-205mm)まで、扁平率を-15%から+15%(40%-70%)までの間で変化させ、タイヤ直径(外径)の変化量と時速40km時のスピードメーター誤差、最低地上高(車高)への影響を調べています。
175/55R15のタイヤを装着する車種の例としては、M900F型ジャスティ、M900A型タンク、M900S型トール、M900A型ルーミー、A03A型ミラージュ、451432型フォーツー カブリオ、451332型フォーツー クーペ、HA1W型アイ、450432型フォーツー カブリオ、450332型フォーツー クーペなどが該当します。
純正タイヤ 175/55R15 | 径 574mm | ホイールサイズ変更なし | ||||||
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-20mm 幅155mm | -10mm 幅165mm | 変更なし 幅175mm | +10mm 幅185mm | +20mm 幅195mm | +30mm 幅205mm | |
-15% 40 扁平 | 155/40R15 35.2km/h 外径 505mm 径差 -69mm 車高 -35mm | 165/40R15 35.7km/h 外径 513mm 径差 -61mm 車高 -31mm | 175/40R15 36.3km/h 外径 521mm 径差 -53mm 車高 -27mm | 185/40R15 36.9km/h 外径 529mm 径差 -45mm 車高 -23mm | 195/40R15 37.4km/h 外径 537mm 径差 -37mm 車高 -19mm | 205/40R15 38.0km/h 外径 545mm 径差 -29mm 車高 -15mm |
-10% 45 扁平 | 155/45R15 36.3km/h 外径 521mm 径差 -53mm 車高 -27mm | 165/45R15 36.9km/h 外径 530mm 径差 -44mm 車高 -22mm | 175/45R15 37.6km/h 外径 539mm 径差 -35mm 車高 -18mm | 185/45R15 38.2km/h 外径 548mm 径差 -26mm 車高 -13mm | 195/45R15 38.8km/h 外径 557mm 径差 -17mm 車高 -9mm | 205/45R15 39.4km/h 外径 566mm 径差 -8mm 車高 -4mm |
-5% 50 扁平 | 155/50R15 37.4km/h 外径 536mm 径差 -38mm 車高 -19mm | 165/50R15 38.0km/h 外径 546mm 径差 -28mm 車高 -14mm | 175/50R15 38.7km/h 外径 556mm 径差 -18mm 車高 -9mm | 185/50R15 39.4km/h 外径 566mm 径差 -8mm 車高 -4mm | 195/50R15 40.1km/h 外径 576mm 径差 +2mm 車高 +1mm | 205/50R15 40.8km/h 外径 586mm 径差 +12mm 車高 +6mm |
変更 なし 55 扁平 | 155/55R15 38.5km/h 外径 552mm 径差 -22mm 車高 -11mm | 165/55R15 39.2km/h 外径 563mm 径差 -11mm 車高 -6mm | 175/55R15 40.0km/h 外径 574mm 径差 0mm 車高 0mm | 185/55R15 40.8km/h 外径 585mm 径差 +11mm 車高 +6mm | 195/55R15 41.5km/h 外径 596mm 径差 +22mm 車高 +11mm | 205/55R15 42.3km/h 外径 607mm 径差 +33mm 車高 +17mm |
+5% 60 扁平 | 155/60R15 39.5km/h 外径 567mm 径差 -7mm 車高 -4mm | 165/60R15 40.3km/h 外径 579mm 径差 +5mm 車高 +3mm | 175/60R15 41.2km/h 外径 591mm 径差 +17mm 車高 +9mm | 185/60R15 42.0km/h 外径 603mm 径差 +29mm 車高 +15mm | 195/60R15 42.9km/h 外径 615mm 径差 +41mm 車高 +21mm | 205/60R15 43.7km/h 外径 627mm 径差 +53mm 車高 +27mm |
+10% 65 扁平 | 155/65R15 40.6km/h 外径 583mm 径差 +9mm 車高 +5mm | 165/65R15 41.5km/h 外径 596mm 径差 +22mm 車高 +11mm | 175/65R15 42.4km/h 外径 609mm 径差 +35mm 車高 +18mm | 185/65R15 43.3km/h 外径 622mm 径差 +48mm 車高 +24mm | 195/65R15 44.3km/h 外径 635mm 径差 +61mm 車高 +31mm | 205/65R15 45.2km/h 外径 648mm 径差 +74mm 車高 +37mm |
+15% 70 扁平 | 155/70R15 41.7km/h 外径 598mm 径差 +24mm 車高 +12mm | 165/70R15 42.6km/h 外径 612mm 径差 +38mm 車高 +19mm | 175/70R15 43.6km/h 外径 626mm 径差 +52mm 車高 +26mm | 185/70R15 44.6km/h 外径 640mm 径差 +66mm 車高 +33mm | 195/70R15 45.6km/h 外径 654mm 径差 +80mm 車高 +40mm | 205/70R15 46.6km/h 外径 668mm 径差 +94mm 車高 +47mm |
13インチに サイズダウン | 14インチに サイズダウン | 16インチに サイズアップ | 17インチに サイズアップ | 18インチに サイズアップ |
※H19年1月1日以降に製造された車両の基準ではスピードメーターが時速40kmを示すとき、実際の速度が30.9km/hから42.5km/h(-22%から+6%くらい)の範囲になければ車検に合格することができません。(H18年12月31日までの車両は30.9km/hから44.4km/h)
※マイナス方向は大きな誤差でも許されるので原則として水色、38.0km/hから40.8km/h(-5.0%から+2.0%)の範囲にある現実的な互換タイヤは緑色、42.5km/h(+6.0%)までにある少し危うい雰囲気の漂うタイヤは橙色に着色しています。(同サイズでも直径に多少の差異があるため非推奨)
※各欄の一番下にある「車高 ○○mm」は、タイヤを変更したことで上下する全高および最低地上高の量を表示しています。車高を下げたいからとタイヤを小さくすると、確かに車高は下がりますがホイールアーチとの隙間も大きくなりますので、見かたによっては格好が悪くなります。逆にタイヤを大きくすると車高を上げることはできますが、ホイールアーチと干渉するなど物理的に入らない場合があります。
もし175/55R15からサイズ変更するのであれば、誤差が小さく車検も安心な-5.0%から0%までの範囲にある、155/55R15、155/60R15、165/50R15、165/55R15、175/50R15、185/45R15、185/50R15、195/45R15、205/45R15あたりがおすすめです。
エンジン回転数から考えるスピードメーター誤差
画像はダイハツ工業より引用![]() トール FF/CVT | ||
純正サイズ|175/55R15 | ||
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直径 | 574mm | |
円周長 | 1.803m | |
時速 | 99.5km/h | |
小さいサイズ|155/40R15 | ||
直径 | 505mm | -69mm |
円周長 | 1.586m | -0.217m |
時速 | 87.5km/h | -12.0km/h |
大きいサイズ|205/70R15 | ||
直径 | 668mm | +94mm |
円周長 | 2.099m | +0.296m |
時速 | 115.9km/h | +16.4km/h |
ここでは175/55R15を装着した代表的な車種であるM900S型トール(Custom-G Turbo SA2)の諸元を参考に、タイヤ径の変化がスピードメーターと実際の速度にどのような影響を及ぼすかを見てみます。
たとえばエンジンが2000rpmで回っているとき、最も高い減速比(変速比)が0.426とすると、ここでまずトルクが0.426倍になる代わりに回転数が4690rpmまで上がります。その先にあるファイナルギヤの減速比(終減速比)が5.079とすると、さらにトルクが5.079倍になる代わりに回転数が920rpmまで下がります。
この920rpmがタイヤの回転数となるわけですが、標準サイズの175/55R15の直径は574mmですから、タイヤ1回転あたりの円周長は1.803m、これが1分間に920回転しますと1658.8mの距離を進むことになります。これを時速換算すると99.5km/hで、ここからはこの時速を基準に進めていきます。
純正タイヤ装着時のメーター誤差がゼロとして、もしタイヤ幅-20mm、扁平率-15%の155/40R15(直径505mm/純正タイヤとの差-69mm)の小さなタイヤに変更しますと円周長は1.586mとなり、同じ920回転でも進む距離は1459.1m(-199.7m)まで減少します。メーター読みの時速では同じ99.5km/hでも、実際の速度は-12.0km/hの87.5km/hまで低下します。
逆にタイヤ幅+30mm、扁平率+15%の205/70R15(直径668mm/純正タイヤとの差+94mm)の大きなタイヤに変更しますと円周長は2.099mとなり、同じ920回転でも進む距離は1931.1m(+272.3m)まで伸びます。メーター読みは99.5km/hでも実際の速度は+16.4km/hの115.9km/hとなりますので、その気もないのに速度違反キップを授与されかねません。
実走行距離とオドメーターでの走行距離の乖離
純正サイズ|175/55R15 | ||
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走行距離 | 780km | |
燃費 | 21.7km/L | |
小さいサイズ|155/40R15 | ||
走行距離 | 886.7km | +106.7km |
燃費 | 24.6km/L | +2.9km/L |
大きいサイズ|205/70R15 | ||
走行距離 | 670.0km | -110.0km |
燃費 | 18.6km/L | -3.1km/L |
たとえば純正タイヤで780kmの長距離ドライブをしたとき、給油量が36L、満タン法での燃費が21.7km/Lだったとします。
小さな155/40R15のタイヤでは実際の距離を780km走行するために必要なタイヤの回転数が増えますので、オドメーター(走行距離計)の走行距離も伸びて886.7kmを示します。この距離をもとに36Lの給油をすると燃費は24.6km/Lで本来よりも良好に出て、カタログ燃費を超えた!と糠喜びをすることになります。
大きな205/70R15ではタイヤの必要回転数が減りますので、見かけ上の走行距離も減って670.0kmを示し、燃費は18.6km/Lと短く出てきて必要以上にガッカリしてしまいます。
タイヤサイズの変更は乗り心地や操縦安定性および走行安定性の変化だけでなく、お財布にダイレクトな不都合(特に純正比で大きくなる方向のタイヤ)もいろいろとありますので、くれぐれも保安基準から逸脱しないよう用法用量を守って正しくご変更ください。