ポルシェ 911の性能まとめ [997MA101型|3.8L/385PS|RR/6MT|2011年] Carrera-S


画像はポルシェより引用
http://www.porsche.com/japan/jp/
投稿:2012/01/22|更新:2019/09/26

ポルシェの2ドア・4人乗りクーペ、997MA101型の6代目911は2004/08から生産が開始され、2011/11に生産(または販売)を終えました。

ここでは排気量3799cc(385PS/42.8kgm)のエンジンを搭載する[Carrera-S|2011/06モデル]のカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説しています。

ボディサイズが全長4435mm×全幅1810mm×全高1300mm、排気量は3799ccであることから、大雑把に分類すると3.8リットルクラス(3800cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4435mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下|Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

エンジンを後輪の車軸より後に搭載し、後輪のみを駆動する、いわゆるRR方式(リヤエンジン/リヤドライブ)を採用しています。ブレーキング時に抜群の安定性を見せ、トラクションの掛かりも絶大とされるものの、乗用車の駆動方式としてはあまり一般的ではないようで、有名どころとしてはポルシェ911と営農サンバーが筆頭に挙げられます。

997MA101型 911 [3799cc/385PS RR/6MT] お品書き


エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

6代目911の類型&他グレード 人気順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種
画像排気量
車両価格
車両型式
グレード
出力
燃費
3.6L-NA
RR/6MT
1500.5万円
99679型
[GT3]
(2004/08)
381PS
39.3kgm
3.8L-NA
RR/7AT
1404.0万円
997MA101型
[Carrera-S]
(2011/06)
385PS
42.8kgm
7.4km/L
3.8L-NA
RR/6MT
1766.0万円
997M9777型
[GT3]
(2010/08)
435PS
43.9kgm
3.6L-TB
RR/6MT
2642.0万円
99770S型
[GT2]
(2008/07)
530PS
69.3kgm
3.8L-TB
4WD/6MT
1883.0万円
997MA170型
[Turbo]
(2011/06)
500PS
66.3kgm
6代目911の車両型式・グレード一覧【全43車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー PORSCHE
車名&
グレード
911
Carrera-S
その他 911カレラS 左ハンドル
お値段 13290000円
車両型式 ABA-997MA101
駆動方式
変速機
RR・後輪駆動(RWD,2WD)
6MT(6段変速・手動)
ドア数&
定員
2ドア
4人
車体寸法 長4435×幅1810×高1300mm
軸距&
輪距
2350mm
前1485mm/後1515mm
最小半径 5.1m
タイヤ 前輪:235/35R19
後輪:295/30R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1470kg
エンジン諸元
原動機型式 不明
気筒配列 水平対向6気筒
排気量3799cc
圧縮比12.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 385PS[283kW]/6500rpm
最大トルク 42.8kgm[420Nm]/4400rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 7.3km/L(17.2mpg)
100km燃費 13.7L/100km

水平対向6気筒とは‥シリンダを左右交互で水平に6個配置する方式。直6より短くV6より背の低い6気筒。
水平対向6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(66500円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(12300円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2011/06モデルの911を9年落ちの中古で584.8万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    911の2011/06モデルの場合、2020年現在では9年が経過しているため、新車価格の40%である531.6万円に諸経費として53.2万円を足した584.8万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 自動車保険は比較で安くなる!

2011年式を9年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4000cc以下 13年未満 66500円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 13920円
燃料代(年間1万km) 10000km÷6.2km/L×160円/L 258060円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(3年3万km毎) 1本21000円×4本÷3年 28000円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 481780円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額97460円×12ヶ月 1169520円
ローン返済中の年間維持費 1651300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 55440円
名目 金額
自動車税(1年分) 66500円
自動車重量税(1年分) 12300
自賠責保険料(1年分) 13920円
燃料代(年間1万km) 258060円
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(3年3万km毎) 28000円
任意保険料(月額7500円) 90000円
ローン完済後の年間維持費 481780円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1169520円
ローン返済中の年間維持費 1651300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
55440円
  • 初度登録から9年経過車の場合、自動車税の区分は「4000cc以下の13年未満」で税額は66500円、重量税の区分は「1.5トン以下の13年未満」で税額は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を3年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 車検時には上記の目安金額55,440円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。若しくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、意義を見出しているのかもしれません。

ここまで来ると月単位に換算しても40,148円(完済前は137,608円)という破格の金額になってしまうことを思えば、とてもじゃないけど新車で買って5年のローンを抱えながら乗るような車ではありません。ほとんど乗らずに盆栽としてガレージに飾っておくなら、まあ…

911の中古車をGoo-netで検索!


●911の燃料代にぶら下がる税金(年間納税額)

さて、自動車には「これでもか!これでもか!嫌なら乗るな!」と言わんばかりに何種類もの税金が課せられており、あまり詳らかにするとますます自動車離れに拍車がかかってしまいそうなのですが、911の燃料代に対する税額と割合を調べてみたいと思います。

燃料にかかる税金
ガソリン税(本則) 46290円
ガソリン税(暫定) 40480円
石油税 4520円
消費税(10%) 23460円
合計納税額 114750円

例として年間走行距離を10000km、燃費を6.2km/L、ガソリンを1リットルあたり160円(諸税込)として計算してみます。

このとき使用するガソリンの量は1612.9Lですから、ガソリン税(本則)が28.7円/Lで合計46290円、ガソリン税(暫定)が25.1円/Lで40480円、石油税が2.8円/Lで4520円になります。

ガソリン車の場合は本体価格88.9円/Lに加えてガソリン税・石油税にも消費税率を掛けるので、消費税額としては23460円となり、これらを合計した税額は114750円、1年間に燃料代として支払う258060円のうち44.5%が税金、ということになります。

さらに自動車税が年間で66500円、自動車重量税が年換算で12300円ですから、合計193550円が911に課せられる税金としてぶら下がっている計算です。


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額
自動車税(1年分) 66500円
自動車重量税(1年分) 12300
自賠責保険料(1年分) 13920円
燃料代(3000km分) 77420円
オイル交換(年1回) 6500円
タイヤ交換(3万km/6年) 8400円
任意保険料(月額6000円) 72000円
合計
[差額]
257040円
[-224740円]
年間5000km走行の場合
名目 金額
自動車税(1年分) 66500円
自動車重量税(1年分) 12300
自賠責保険料(1年分) 13920円
燃料代(5000km分) 129030円
オイル交換(年1回) 6500円
タイヤ交換(3万km/6年) 14000円
任意保険料(月額6380円) 76560円
合計
[差額]
318810円
[-162970円]
年間7000km走行の場合
名目 金額
自動車税(1年分) 66500円
自動車重量税(1年分) 12300
自賠責保険料(1年分) 13920円
燃料代(7000km分) 180640円
オイル交換(年1回) 9100円
タイヤ交換(3万km/4.3年) 19600円
任意保険料(月額6750円) 81000円
合計
[差額]
383060円
[-98720円]

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで30000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて224740円安い257040円に、5000km走行では162970円安い318810円に、7000km走行では98720円安い383060円という結果になりました。

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。


1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km220円4800円5.7万円
20km440円9700円11.4万円
30km660円14500円17.2万円
50km1100円24200円28.6万円
100km2190円48200円56.9万円

さて、ハイオクガソリン1リットルの燃料価格を160円、燃費を7.3km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは21.92円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は220円/日となり、20km走行なら440円/日、30km走行なら660円/日、50km走行なら1100円/日、100km走行なら2190円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmで燃料代は14500円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmで燃料代は17.2万円/年という塩梅です。


カタログスペックから見えてくる要素

簡易エンジン性能曲線図
型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4400回転時の馬力 263PS
6500回転時の馬力 385PS
各回転域でのトルク
4400回転時のトルク 42.8kgm
6500回転時のトルク 42.4kgm

まずおさらいとして、搭載している水平対向6気筒、3799ccの自然吸気エンジンは6500回転時に最高出力385馬力を、4400回転時に最大トルク42.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4400rpmから最高出力が発生する6500rpmまで」の2100rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は32.3%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ3.818kg/PS(1470kg/385PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ3.818kg/PS
車体+1人3.96kg/PS
車体+4人4.39kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg3.97kg/PS
車体+70kg4.00kg/PS
車体+80kg4.03kg/PS
車体+90kg4.05kg/PS
車体+100kg4.08kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは3.96kg/PS(1525kg/385PS)となり、数値としては0.14kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは4.39kg/PS(1690kg/385PS)となり、0.57kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

911のライバル候補車たち

3.990kg/PS
アルピーヌ A110
1.8L/292PS|MR/7AT
3.587kg/PS
Eクラス ステーションワゴン
4.0L/612PS|4WD/9AT
4.047kg/PS
8シリーズ グランクーペ
4.4L/530PS|4WD/8AT
3.792kg/PS
Eクラス ステーションワゴン
4.0L/571PS|4WD/9AT
4.144kg/PS
RS5 スポーツバック
2.9L/450PS|4WD/8AT

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ3.961kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

3.56kg/PSから4.36kg/PSの範囲で知名度を優先して選んでみたところ、ルノーの2人乗りクーペ「DFM5P型 アルピーヌ A110」、メルセデスベンツの5人乗りワゴン「213289型 Eクラス ステーションワゴン」、BMWの5人乗りセダン「GV44型 8シリーズ グランクーペ」、メルセデスベンツの5人乗りワゴン「213288型 Eクラス ステーションワゴン」、アウディの4人乗りクーペ「F5DECF型 RS5 クーペ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

997MA101型 911 [Carrera-S]とパワーウェイトレシオが近い車種|3.961kg/PS


いろいろな数値
WB/TR比 1.57
平均ピストンスピード 16.8m/s
トルクウェイトレシオ 34.4kg/kgm
1馬力あたりのお値段 34519円
排気量1Lあたり馬力 101.3PS/L
排気量1Lあたりトルク 11.27kgm/L
1気筒あたりの馬力 64.2PS
1気筒あたりのトルク 7.1kgm
パワーバンド比率 32.3%
各種ランキング
クーペのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは34.4kg/kgm(1470kg/42.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が13290000円、最高出力が385馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は34519円、逆に1万円あたりでは0.29馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は310514円、1万円あたりでは0.03kgmとなります。

最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は101.3PS/L、トルクは11.27kgm/L、1気筒あたりの馬力は64.2馬力、トルクは7.1kgmとなり、このエンジンが385馬力を6500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.8m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が77.5mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7740回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.57になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、真っ直ぐ進むよりも小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


車中泊の可能性

車中泊の可能性
期待される荷室の長さ 1.55m
期待される荷室の幅 1.41m
対角線の長さ 2.10m
期待される荷室の面積 2.19m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.55m(対角線では2.10m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 7.3km/L
燃料タンク容量 64L
航続距離(カタログ燃費) 467.2km
航続距離(80%燃費) 371.2km
満タンプライス 10240円
1万円でどこまで行ける? 456.2km
車両価格/航続距離 28446円/km

10・15モード燃費が7.3km/Lですので、燃料タンクの容量が64リットルですと航続可能距離は467.2kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.6km/L)とすると422.4km、80%(5.8km/L)だと371.2km、70%(5.1km/L)では326.4kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリン64リットルの給油で10240円、上で計算した航続距離を踏まえると467.2km(80%燃費時371.2km)を走行するのに10240円かかる計算です。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば456.2km(往復なら片道228.1km)、カタログ値の80%なら365.0km(片道182.5km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で467.2kmの距離を移動できる997MA101型 911 [Carrera-S]という乗り物を、1329.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「28446円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7000rpm|タイヤサイズ 295/30R19|タイヤ直径 66.0cm|円周長 207.3cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.909 13.46 65km/h 10820rpm 1746.1kgm
2速 2.315 7.973 0.592 1-2/4140rpm 109km/h 6410rpm 1034.1kgm
3速 1.607 5.535 0.694 2-3/4860rpm 157km/h 4450rpm 717.8kgm
4速 1.281 4.412 0.797 3-4/5580rpm 197km/h 3550rpm 572.2kgm
5速 1.081 3.723 0.844 4-5/5910rpm 234km/h 2990rpm 482.9kgm
6速 0.883 3.041 0.817 5-6/5720rpm 286km/h 2440rpm 394.4kgm
Final 3.444 レシオカバレッジ(変速比幅)4.427

ギヤの繋がりイメージ
997MA101型9116MT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4400rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.444)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(42.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.444)÷タイヤの有効半径(0.33m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの286km(6500rpmでは265.9km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6500rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ60km/h
2速ギヤ101km/h3850rpm
3速ギヤ146km/h4510rpm
4速ギヤ183km/h5180rpm
5速ギヤ217km/h5490rpm
6速ギヤ266km/h5310rpm

997MA101型911に搭載された3799ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6500rpmまで引っ張ると60km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6500rpmから3850rpmまで落ち、そこから6500rpmまで加速を続けると速度は101km/h(+41km/h)になります。

3速ギヤでは4510rpmまで落ちて6500rpmで146km/h(+45km/h)に、4速ギヤでは5180rpmまで落ちて6500rpmで183km/h(+37km/h)になります。

続いて5速ギヤでは5490rpmまで落ちて6500rpmで217km/h(+34km/h)に、6速ギヤでは5310rpmまで落ちて6500rpmで266km/h(+49km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4400回転で最大トルク42.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば34.4kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(3.818kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1746.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1470kg)を1速ギヤの最大駆動力(1746.1kgm)で割ってみると0.84kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6500回転でのトルク(42.4kgm)からTWRを算出すると0.85kg/kgmとなり、4400-6500回転の回転域では0.84-0.85kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4330 6490 8660 10820 12990 15150 19480
2速 2560 3850 5130 6410 7690 8970 11540
3速 1780 2670 3560 4450 5340 6230 8010
4速 1420 2130 2840 3550 4260 4970 6380
5速 1200 1800 2390 2990 3590 4190 5390
6速 980 1470 1960 2440 2930 3420 4400
※赤い数字は暫定レブリミット(7000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.883)を選択して時速100kmにて走行すると2440回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1470回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1710回転、一般的な高速道路の80km/hでは1960回転、100km/hでは2440回転、制限速度が120km/hになると2930回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4400回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 28 37 46 55 65 74
2速 16 31 47 62 78 94 109 125
3速 22 45 67 90 112 135 157 180
4速 28 56 85 113 141 169 197 226
5速 33 67 100 134 167 200 234 267
6速 41 82 123 164 205 245 286 327

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの295/30R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 295/30R19 | 直径 660mm

-20mm
幅275mm
-10mm
幅285mm
変更なし
幅295mm
+10mm
幅305mm
+20mm
幅315mm
-5%
25
扁平
275/25R19
37.6km/h
直径621mm
径差-39mm
285/25R19
37.9km/h
直径626mm
径差-34mm
295/25R19
38.2km/h
直径631mm
径差-29mm
305/25R19
38.5km/h
直径636mm
径差-24mm
315/25R19
38.8km/h
直径641mm
径差-19mm
0%
30
扁平
275/30R19
39.3km/h
直径648mm
径差-12mm
285/30R19
39.6km/h
直径654mm
径差-6mm
295/30R19
40.0km/h
660mm
0mm
305/30R19
40.4km/h
直径666mm
径差+6mm
315/30R19
40.7km/h
直径672mm
径差+12mm
+5%
35
扁平
275/35R19
41.0km/h
直径676mm
径差+16mm
285/35R19
41.4km/h
直径683mm
径差+23mm
295/35R19
41.8km/h
直径690mm
径差+30mm
305/35R19
42.2km/h
直径697mm
径差+37mm
315/35R19
42.7km/h
直径704mm
径差+44mm
+10%
40
扁平
275/40R19
42.6km/h
直径703mm
径差+43mm
285/40R19
43.1km/h
直径711mm
径差+51mm
295/40R19
43.6km/h
直径719mm
径差+59mm
305/40R19
44.1km/h
直径727mm
径差+67mm
315/40R19
44.5km/h
直径735mm
径差+75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、275/30R19 、285/30R19 、295/25R19 、305/25R19 、315/25R19あたりのタイヤがおすすめです。

295/30R19のタイヤ幅を275mmから325mmまで、扁平率を15%から45%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、295/30R19の適応サイズと性能の変化 [997MA101型911編]のページをご覧ください。

295/30R19のタイヤ銘柄と通販価格


997MA101型911[3.8L-NA RR/6MT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト3.818kg/ps66.34
1速ギヤ加速性能0.84kg/kgm66.79
1L換算馬力101.3ps/L72.68
1L換算トルク11.27kgm/L72.28
WB/TR比1.5771.04
ワイド&ロー指数0.71861.32
前面の面積2.353m²56.07
最低地上高43.38
スポーツ性能部門の得点509.90

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費7.3km/L37.61
年間維持費481780円35.15
100kmh回転数2440rpm51.15
航続距離467.2km35.11
車の大きさ10.436m³46.35
室内の広さ(仮) 1.892m³34.53
最小回転半径5.1m51.49
馬力単価34519円31.27
ユーティリティ部門の得点322.66

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 997MA101型911[3.8L-NA RR/6MT] の総合得点は 832.56 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した997MA101型911(RR/6MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「4000ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。


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