日産 エクストレイルの性能まとめ [DNT31型|2.0L/173PS|4WD/6AT|2010年] 20GT


 画像は日産自動車より引用
 http://www.nissan.co.jp/

日産自動車の5ドア・5人乗りSUV、DNT31型の2代目エクストレイルは2007/08から生産が開始され、2013/12に生産(または販売)を終えました。ここでは2010/07モデルにある[20GT]というグレードのカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説してみます。

ボディサイズが全長4635mm×全幅1790mm×全高1700mm、排気量は1995ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4635mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium 4300mm超-4650mm以下 Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります

車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆるAWD方式(All Wheel Drive・Four Wheel Drive)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

DNT31型 エクストレイル [1995cc/173PS 4WD/6AT] お品書き

ページが長大でどうにもならないため、ページ下部の項目にジャンプできるようなものを作りました。

エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

2代目エクストレイルの類型&他グレード

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • ※燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種
画像排気量
車両価格
車両型式
グレード
出力
燃費
2.5L-NA
4WD/CVT
260.7万円
TNT31型
[25X]
(2010/07)
170PS
23.5kgm
11.6km/L
2.0L-NA
FF/CVT
233.9万円
T31型
[20Xt]
(2011/06)
137PS
20.4kgm
14.0km/L
2.0L-NA
4WD/CVT
254.9万円
NT31型
[20Xt]
(2011/06)
137PS
20.4kgm
13.2km/L
2代目エクストレイルの車両型式・グレード一覧【全6車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー NISSAN
車名&
グレード
エクストレイル
20GT
その他 20GT Xtremer-X, Plus-Navi
お値段 3139500円
車両型式 LDA-DNT31
駆動&
変速機
4WD(AWD,四輪駆動)&
6AT(6速AT,6段AT)
ドア数&
定員
5ドア
5人
車体寸法 長4635×幅1790×高1700mm
室内寸法 長2000×幅1450×高1265mm
軸距&
輪距
2630mm
前1540mm/後1545mm
最小半径 5.5m
最低高 210mm
タイヤ 前225/55R18 後225/55R18
ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク
後ベンチレーテッドディスク
車両重量 1690kg
エンジン諸元
原動機型式 M9R
気筒配列 直列4気筒
排気量 1995cc
圧縮比 15.6
吸気方式 ターボ
最高出力 173PS(127kW 171HP)/3750rpm
最大トルク 36.7kgm(360Nm)/2000rpm
使用燃料 軽油(ディーゼル燃料)
JC08燃費 13.8km/L (32.5mpg)
10・15燃費 (33.4mpg)
100km燃費 7.2L/100km
※直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
M9R型エンジンの諸元と性能まとめ
※直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(39500円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(16400円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2010/07モデルのエクストレイルを9年落ちの中古で138.2万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    エクストレイルの2010/07モデルの場合、2019年現在では9年が経過しているため、新車価格の40%である125.6万円に諸経費として12.6万円を足した138.2万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 保険スクエアbang!では最大20社より自動車保険料の比較・検討が可能です。

2010年式を9年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 11年未満 39500円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 13920円
燃料代(年間1万km) 10000km÷13.8km/L×130円/L 94200円
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(3年3万km毎) 1本18000円×4本÷3年 24000円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 265020円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額38380円×12ヶ月 460560円
ローン返済中の年間維持費 725580円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 63640円
  • 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のものはWLTCモード燃費、青文字のものはJC08モード燃費、赤文字のものは10・15モード燃費に0.8を掛けたもの。
  • 車検時には上記の目安金額63,640円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

車に対して少し色気を出すと月換算で2~3万円の間、年間にすると24~36万円のクラスです。この車の場合は月単位で換算すると22,085円(完済前は60,465円)になります。口癖のように「もうちょっと維持費が安ければ…」と呟くその姿は自慢げなようでありながら哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにはいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。

1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km90円2000円2.3万円
20km190円4200円4.9万円
30km280円6200円7.3万円
50km470円10300円12.2万円
100km940円20700円24.4万円

さて、軽油(ディーゼル燃料)1リットルの燃料価格を130円、燃費を13.8km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは9.42円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は90円/日となり、20km走行なら190円/日、30km走行なら280円/日、50km走行なら470円/日、100km走行なら940円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が10kmなら月間の走行距離は220kmで燃料代は2000円/月、20kmなら440kmで4200円/月、30kmなら660kmで6200円/月、50kmなら1100kmで10300円/月、100kmなら2200kmで20700円/月かかります。

1年間の労働日数を260日とすると、通勤距離が10kmなら年間の走行距離は2600kmで燃料代は2.3万円/年、20kmなら5200kmで4.9万円/年、30kmなら7800kmで7.3万円/年、50kmなら13000kmで12.2万円/年、100kmなら26000kmで24.4万円/年となります。

1年間のランニングコスト(年間維持費) ランキング
2000cc以下のターボ/SC日産編(普)SUV・RV・クロカン限定


カタログスペックから見えてくる要素

M9R型エンジン簡易性能曲線図
M9R型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
2000回転時の馬力 103PS
3750回転時の馬力 173PS
各回転域でのトルク
2000回転時のトルク 36.7kgm
3750回転時のトルク 33.0kgm
M9R型エンジンの諸元と性能まとめ

まずおさらいとして、搭載しているM9R型1995cc、直列4気筒のターボエンジンは3750回転時に最高出力173馬力を、2000回転時に最大トルク36.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2000rpmから最高出力が発生する3750rpmまで」の1750rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は46.7%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.77kg/PS(1690kg/173PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.77kg/PS
車体+1人10.09kg/PS
車体+5人11.36kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg10.12kg/PS
車体+70kg10.17kg/PS
車体+80kg10.23kg/PS
車体+90kg10.29kg/PS
車体+100kg10.35kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは10.09kg/PS(1745kg/173PS)となり、数値としては0.32kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは11.36kg/PS(1965kg/173PS)となり、1.59kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

いろいろな数値
WB/TR比 1.71
平均ピストンスピード 11.3m/s
トルクウェイトレシオ 46.0kg/kgm
1馬力あたりのお値段 18147円
排気量1Lあたり馬力 86.7PS/L
排気量1Lあたりトルク 18.40kgm/L
1気筒あたりの馬力 43.2PS
1気筒あたりのトルク 9.2kgm
パワーバンド比率 46.7%
各種ランキング
SUV、RV、クロカンのP/Wレシオ
1.8~2.0L以下のP/Wレシオ(ターボ)

トルクウェイトレシオは46.0kg/kgm(1690kg/36.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3139500円、最高出力が173馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は18147円、逆に1万円あたりでは0.55馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は85545円、1万円あたりでは0.12kgmとなります。

最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は86.7PS/L、トルクは18.40kgm/L、1気筒あたりの馬力は43.2馬力、トルクは9.2kgmとなり、このエンジンが173馬力を3750回転で発生させているときの平均ピストンスピードは11.3m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.71になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


速度と車両重量と運動エネルギー

「スピードを出して事故をすると大変なことになる…!」あるいは「重いとブレーキをかけてもなかなか止まらない…」と感覚的には知っていても、なぜ大変なことになるのか、なぜ止まらないのかは今ひとつピンと来なかったりします。

そこで取り出しましたのが運動エネルギーなるもので、これはある重量の物体がある速度で移動しているとき、どれだけのエネルギーを有しているのかを数値的に知ることができるという代物です。

というわけで、エクストレイルの車両重量1690kgに1人ぶんの体重55kgを加えた1745kgと、5名フル乗車時の1965kgという2つの重量を用意して、40km/hから180km/hまでの速度域で運動エネルギーがどのように変化するのかを調べてみました。

速度1名乗車
1745kg
5名乗車
1965kg
40km/h108kJ121kJ+13kJ
60km/h242kJ273kJ+31kJ
80km/h431kJ485kJ+54kJ
100km/h673kJ758kJ+85kJ
120km/h969kJ1092kJ+123kJ
140km/h1320kJ1486kJ+166kJ
180km/h2181kJ2456kJ+275kJ

たとえば1名乗車で40km/h走行しているときの運動エネルギーは108kJ、5名乗車では121kJとなり、その差は13kJ、倍率にすれば1.1倍ほどの増加でびっくりするほどではありません。

が、速度が倍の80km/hになると1名乗車でも431kJ、5名乗車では54kJ増加して485kJにもなり、重量から見れば1.1倍のままなれど、40km/hでの運動エネルギーと比べると4.0倍も増加しています。

これが180km/hになると1名乗車で2181kJ、5名乗車では275kJ増加して2456kJにもなり、80km/hと比べても5.1倍、40km/hと比べると20.2倍ものとんでもない運動エネルギーを有していることがわかります。

さて、速度が同じなら重いほうが運動エネルギーは大きくなることがわかりましたので、続いては運動エネルギーを673000Jとした場合に、重量の異なる自動車では時速何kmに相当するのかを調べてみます。

重量673kJ
速度
100キロ
[kJ]
600kg171km/h231kJ-442kJ
800kg148km/h309kJ-364kJ
1000kg132km/h386kJ-287kJ
1745kg100km/h673kJ
2000kg93km/h772kJ+99kJ
2500kg84km/h965kJ+292kJ
3000kg76km/h1157kJ+484kJ
※100km/h[kJ]は各重量の車両が100km/h走行しているときの運動エネルギー

ここでは車両重量+体重55kgの1745kgを基準として、600kg、800kg、1000kg、2000kg、2500kg、3000kgで計算してみました。

考えたくもないことですが、たとえば同じ100km/hで走行する相手と正面衝突する場合、相手が600kgであれば当たり負けすることはなく、その相手が171km/hのとき互角の勝負になります。

逆に相手が3000kgで重い場合、双方が100km/hでは当たり負けして弾き飛ばされますが、相手が76km/hであれば互いに引かぬ真っ向勝負に持ち込める、というような雰囲気です。

いずれにせよ超スピードで事故をすれば衝突安全ボディもなんのその、車は雲散霧消の勢いで大変なことになり、ブレーキローターとブレーキパッドが身を削り、身を粉にして車を止めようにも一筋縄ではいかないことがわかる…ような気がしてきます。


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.7m³
1人あたりのスペース 約0.7m³
室内長/全長 43.1%
室内幅/全幅 81.0%
室内高/全高 74.4%
室内容積/車両体積 26.2%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.7m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.7m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は43.1%、同じく室内幅と全幅の比率は81.0%、同じく室内高と全高の比率は74.4%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は26.2%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車室内幅が広い車室内高が高い車車内の空間が広い車


車中泊の可能性

車中泊の可能性
期待される荷室の長さ 1.62m
期待される荷室の幅 1.35m
対角線の長さ 2.11m
期待される荷室の面積 2.19m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.62m(対角線では2.11m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 13.8km/L
燃料タンク容量 65L
航続距離(カタログ燃費) 897.0km
航続距離(80%燃費) 715.0km
満タンプライス 8450円
1万円でどこまで行ける? 1061.5km
車両価格/航続距離 3500円/km

JC08モード燃費が13.8km/Lですので、燃料タンクの容量が65リットルですと航続可能距離は897.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(12.4km/L)とすると806.0km、80%(11.0km/L)だと715.0km、70%(9.7km/L)では630.5kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、軽油(ディーゼル燃料)65リットルの給油で8450円、上で計算した航続距離を踏まえると897.0km(80%燃費時715.0km)を走行するのに8450円かかる計算です。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1061.5km(往復なら片道530.8km)、カタログ値の80%なら849.2km(片道424.6km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で897.0kmの距離を移動できるDNT31型 エクストレイル [20GT]という乗り物を、313.9万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「3500円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合3750rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした4250回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 4250rpm|タイヤサイズ 225/55R18|タイヤ直径 70.5cm|円周長 221.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
4250rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.199 14.99 37.7kmh 11280rpm 1561.1kgm
2速 2.405 8.588 0.573 1-2/2440rpm 65.8kmh 6460rpm 894.2kgm
3速 1.583 5.653 0.658 2-3/2800rpm 99.9kmh 4250rpm 588.5kgm
4速 1.161 4.146 0.733 3-4/3120rpm 136.2kmh 3120rpm 431.6kgm
5速 0.855 3.053 0.736 4-5/3130rpm 185.0kmh 2300rpm 317.9kgm
6速 0.685 2.446 0.801 5-6/3400rpm 230.9kmh 1840rpm 254.7kgm
Final 3.571 レシオカバレッジ(変速比幅)6.130
ギヤの繋がりイメージ
DNT31型エクストレイル6AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
    シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
    赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数2000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.571)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(36.7kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.571)÷タイヤの有効半径(0.3525m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの230.9km(3750rpmでは203.7km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:3750rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

3750rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ33km/h
2速ギヤ58km/h2150rpm
3速ギヤ88km/h2470rpm
4速ギヤ120km/h2750rpm
5速ギヤ163km/h2760rpm
6速ギヤ204km/h3000rpm

DNT31型エクストレイルに搭載されたM9R型1995ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する3750rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで3750rpmまで引っ張ると33km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は3750rpmから2150rpmまで落ち、そこから3750rpmまで加速を続けると速度は58km/h(+25km/h)になります。

3速ギヤでは2470rpmまで落ちて3750rpmで88km/h(+30km/h)に、4速ギヤでは2750rpmまで落ちて3750rpmで120km/h(+32km/h)になります。

続いて5速ギヤでは2760rpmまで落ちて3750rpmで163km/h(+43km/h)に、6速ギヤでは3000rpmまで落ちて3750rpmで204km/h(+41km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが2000回転で最大トルク36.7kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば46.0kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.77kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1561.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1690kg)を1速ギヤの最大駆動力(1561.1kgm)で割ってみると1.08kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する3750回転でのトルク(33.0kgm)からTWRを算出すると1.20kg/kgmとなり、2000-3750回転の回転域では1.08-1.20kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4510 6770 9030 11280 13540 15800 20310
2速 2580 3880 5170 6460 7750 9050 11630
3速 1700 2550 3400 4250 5100 5950 7660
4速 1250 1870 2500 3120 3740 4370 5620
5速 920 1380 1840 2300 2760 3220 4140
6速 740 1100 1470 1840 2210 2580 3310
※赤い数字は暫定レブリミット(4250rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.685)を選択して時速100kmにて走行すると1840回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1100回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1290回転、一般的な高速道路の80km/hでは1470回転、100km/hでは1840回転、制限速度が120km/hになると2210回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3310回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 27 35 44 53 62 71
2速 15 31 46 62 77 93 108 124
3速 24 47 71 94 118 141 165 188
4速 32 64 96 128 160 192 224 256
5速 44 87 131 174 218 261 305 348
6速 54 109 163 217 272 326 380 435

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(4250回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの225/55R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/55R18 | 直径 705mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
-5%
50
扁平
205/50R18
37.6km/h
直径662mm
径差-43mm
215/50R18
38.1km/h
直径672mm
径差-33mm
225/50R18
38.7km/h
直径682mm
径差-23mm
235/50R18
39.3km/h
直径692mm
径差-13mm
245/50R18
39.8km/h
直径702mm
径差-3mm
0%
55
扁平
205/55R18
38.8km/h
直径683mm
径差-22mm
215/55R18
39.4km/h
直径694mm
径差-11mm
225/55R18
40.0km/h
705mm
0mm
235/55R18
40.6km/h
直径716mm
径差+11mm
245/55R18
41.2km/h
直径727mm
径差+22mm
+5%
60
扁平
205/60R18
39.9km/h
直径703mm
径差-2mm
215/60R18
40.6km/h
直径715mm
径差+10mm
225/60R18
41.2km/h
直径727mm
径差+22mm
235/60R18
41.9km/h
直径739mm
径差+34mm
245/60R18
42.6km/h
直径751mm
径差+46mm
+10%
65
扁平
205/65R18
41.1km/h
直径724mm
径差+19mm
215/65R18
41.8km/h
直径737mm
径差+32mm
225/65R18
42.6km/h
直径750mm
径差+45mm
235/65R18
43.3km/h
直径763mm
径差+58mm
245/65R18
44.0km/h
直径776mm
径差+71mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/55R18、205/60R18 、215/50R18、215/55R18 、225/50R18 、235/50R18 、245/50R18あたりのタイヤがおすすめです。

225/55R18のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/55R18の適応サイズと性能の変化 [DNT31型エクストレイル編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご検討くださいませ。


DNT31型エクストレイル[2.0Lターボ 4WD/6AT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト9.77kg/ps49.29
1速ギヤ加速性能1.08kg/kgm61.59
1L換算馬力86.7ps/L44.67
1L換算トルク18.40kgm/L60.90
WB/TR比1.7156.46
ワイド&ロー指数0.95044.89
前面の面積3.043m²37.13
最低地上高210mm25.22
スポーツ性能部門の得点380.15

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費13.8km/L45.21
年間維持費265020円56.08
100kmh回転数1840rpm59.84
航続距離897.0km61.61
車の大きさ14.104m³61.82
室内の広さ3.668m³53.33
最小回転半径5.5m42.98
馬力単価18147円53.42
ユーティリティ部門の得点434.29

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した DNT31型エクストレイル[2.0Lターボ 4WD/6AT] の総合得点は 814.44 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したDNT31型エクストレイル(4WD/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「2000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。投稿日:2011/07/15|更新日:2018/02/09


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