日産 GT-Rの性能まとめ [R35型|3.8L/600PS|4WD/6AT|2014年] NISMO


 画像は日産自動車より引用
 http://www.nissan.co.jp/

日産自動車の2ドア・4人乗りクーペ、R35型の初代GT-Rは2007/12から生産(または販売)が開始されました。ここでは2014/04モデルにある[NISMO]というグレードのカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説してみます。

ボディサイズが全長4680mm×全幅1895mm×全高1370mm、排気量は3799ccであることから、大雑把に分類すると3.8リットルクラス(3800cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4680mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium 4650mm超-4900mm以下 Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります

車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆるAWD方式(All Wheel Drive・Four Wheel Drive)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

R35型 GT-R [3799cc/600PS 4WD/6AT] お品書き

ページが長大でどうにもならないため、ページ下部の項目にジャンプできるようなものを作りました。

エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

初代GT-Rの類型&他グレード

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • ※燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種
画像排気量
車両価格
車両型式
グレード
出力
燃費
3.8L-TB
4WD/6AT
996.1万円
R35型
[Pure-edition 2017]
(2016/07)
570PS
65.0kgm
8.8km/L
3.8L-TB
4WD/6AT
1500.0万円
R35型
[Egoist-2012model]
(2011/11)
550PS
64.5kgm
8.7km/L
3.8L-TB
4WD/6AT
869.4万円
R35型
[Pure-Edition]
(2010/11)
530PS
62.5kgm
8.6km/L
初代GT-Rの車両型式・グレード一覧【全7車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー NISSAN
車名&
グレード
GT-R
NISMO
その他 ニスモ ※最高出力と最大トルクの発生回転数が不明なのでトルクは550馬力モデルの3200-5800回転を代入、最高出力は最大トルクから逆算すると6470回転以上なので6500回転を代入
お値段 15444000円
車両型式 DBA-R35
駆動&
変速機
4WD(AWD,四輪駆動)&
6AT(6速AT,6段AT)
ドア数&
定員
2ドア
4人
車体寸法 長4680×幅1895×高1370mm
室内寸法 長1750×幅1475×高1095mm
軸距&
輪距
2780mm
前1600mm/後1600mm
最小半径 5.7m
最低高 110mm
タイヤ 前255/40R20 後285/35R20
ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク
後ベンチレーテッドディスク
車両重量 1720kg
エンジン諸元
原動機型式 VR38DETT
気筒配列 V型6気筒
排気量 3799cc
圧縮比 9.0
吸気方式 ツインターボ
最高出力 600PS(441kW 592HP)/6500rpm
最大トルク 66.5kgm(652Nm)/3200-5800rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
※V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
VR38DETT型エンジンの諸元と性能まとめ
※V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(66500円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(16400円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、GT-Rの新車を1776.1万円(諸費用として231.7万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • GT-Rの中古車を『カーセンサーnet』で検索!
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 保険スクエアbang!では最大20社より自動車保険料の比較・検討が可能です。

新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4000cc以下 13年未満 66500円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 13920円
燃料代(年間1万km) 10000km÷6.8km/L×160円/L 235290円
オイル交換(5000km毎) 1回8000円×2回 16000円
タイヤ交換(3年3万km毎) 1本24000円×4本÷3年 32000円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 470110円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額296010円×12ヶ月 3552120円
ローン返済中の年間維持費 4022230円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 63640円
  • 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 車検時には上記の目安金額63,640円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

年間の維持費が60万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3~4万円、年間では36~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。この車の場合は月単位で換算すると39,176円(完済前は335,186円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも憧れちゃいます。

1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km240円5300円6.2万円
20km470円10300円12.2万円
30km710円15600円18.5万円
50km1180円26000円30.7万円
100km2350円51700円61.1万円

さて、ハイオクガソリン1リットルの燃料価格を160円、燃費を6.8km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは23.53円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は240円/日となり、20km走行なら470円/日、30km走行なら710円/日、50km走行なら1180円/日、100km走行なら2350円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が10kmなら月間の走行距離は220kmで燃料代は5300円/月、20kmなら440kmで10300円/月、30kmなら660kmで15600円/月、50kmなら1100kmで26000円/月、100kmなら2200kmで51700円/月かかります。

1年間の労働日数を260日とすると、通勤距離が10kmなら年間の走行距離は2600kmで燃料代は6.2万円/年、20kmなら5200kmで12.2万円/年、30kmなら7800kmで18.5万円/年、50kmなら13000kmで30.7万円/年、100kmなら26000kmで61.1万円/年となります。

1年間のランニングコスト(年間維持費) ランキング
新車の小型&普通車4000cc以下日産編(普)クーペ限定


カタログスペックから見えてくる要素

VR38DETT型エンジン簡易性能曲線図
VR38DETT型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3200回転時の馬力 297PS
5800回転時の馬力 538PS
6500回転時の馬力 600PS
各回転域でのトルク
3200回転時のトルク 66.5kgm
5800回転時のトルク 66.5kgm
6500回転時のトルク 66.1kgm
VR38DETT型エンジンの諸元と性能まとめ

まずおさらいとして、搭載しているVR38型3799cc、V型6気筒のツインターボエンジンは6500回転時に最高出力600馬力を、3200-5800回転時に最大トルク66.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3200rpmから最高出力が発生する6500rpmまで」の3300rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は50.8%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ2.87kg/PS(1720kg/600PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ2.87kg/PS
車体+1人2.96kg/PS
車体+4人3.23kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg2.97kg/PS
車体+70kg2.98kg/PS
車体+80kg3.00kg/PS
車体+90kg3.02kg/PS
車体+100kg3.03kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは2.96kg/PS(1775kg/600PS)となり、数値としては0.09kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは3.23kg/PS(1940kg/600PS)となり、0.36kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

いろいろな数値
WB/TR比 1.74
平均ピストンスピード 18.9m/s
トルクウェイトレシオ 25.9kg/kgm
1馬力あたりのお値段 25740円
排気量1Lあたり馬力 157.9PS/L
排気量1Lあたりトルク 17.50kgm/L
1気筒あたりの馬力 100.0PS
1気筒あたりのトルク 11.1kgm
パワーバンド比率 50.8%
各種ランキング
クーペのP/Wレシオ
3.5~4.0L以下のP/Wレシオ

トルクウェイトレシオは25.9kg/kgm(1720kg/66.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が15444000円、最高出力が600馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は25740円、逆に1万円あたりでは0.39馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は232241円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は157.9PS/L、トルクは17.50kgm/L、1気筒あたりの馬力は100.0馬力、トルクは11.1kgmとなり、このエンジンが600馬力を6500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは18.9m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が88.4mmであるVR38型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6790回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.74になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


速度と車両重量と運動エネルギー

「スピードを出して事故をすると大変なことになる…!」あるいは「重いとブレーキをかけてもなかなか止まらない…」と感覚的には知っていても、なぜ大変なことになるのか、なぜ止まらないのかは今ひとつピンと来なかったりします。

そこで取り出しましたのが運動エネルギーなるもので、これはある重量の物体がある速度で移動しているとき、どれだけのエネルギーを有しているのかを数値的に知ることができるという代物です。

というわけで、GT-Rの車両重量1720kgに1人ぶんの体重55kgを加えた1775kgと、4名フル乗車時の1940kgという2つの重量を用意して、40km/hから180km/hまでの速度域で運動エネルギーがどのように変化するのかを調べてみました。

速度1名乗車
1775kg
4名乗車
1940kg
40km/h110kJ120kJ+10kJ
60km/h247kJ269kJ+22kJ
80km/h438kJ479kJ+41kJ
100km/h685kJ748kJ+63kJ
120km/h986kJ1078kJ+92kJ
140km/h1342kJ1467kJ+125kJ
180km/h2219kJ2425kJ+206kJ

たとえば1名乗車で40km/h走行しているときの運動エネルギーは110kJ、4名乗車では120kJとなり、その差は10kJ、倍率にすれば1.1倍ほどの増加でびっくりするほどではありません。

が、速度が倍の80km/hになると1名乗車でも438kJ、4名乗車では41kJ増加して479kJにもなり、重量から見れば1.1倍のままなれど、40km/hでの運動エネルギーと比べると4.0倍も増加しています。

これが180km/hになると1名乗車で2219kJ、4名乗車では206kJ増加して2425kJにもなり、80km/hと比べても5.1倍、40km/hと比べると20.2倍ものとんでもない運動エネルギーを有していることがわかります。

さて、速度が同じなら重いほうが運動エネルギーは大きくなることがわかりましたので、続いては運動エネルギーを685000Jとした場合に、重量の異なる自動車では時速何kmに相当するのかを調べてみます。

重量685kJ
速度
100キロ
[kJ]
600kg172km/h231kJ-454kJ
800kg149km/h309kJ-376kJ
1000kg133km/h386kJ-299kJ
1500kg109km/h579kJ-106kJ
1775kg100km/h685kJ
2500kg84km/h965kJ+280kJ
3000kg77km/h1157kJ+472kJ
※100km/h[kJ]は各重量の車両が100km/h走行しているときの運動エネルギー

ここでは車両重量+体重55kgの1775kgを基準として、600kg、800kg、1000kg、1500kg、2500kg、3000kgで計算してみました。

考えたくもないことですが、たとえば同じ100km/hで走行する相手と正面衝突する場合、相手が600kgであれば当たり負けすることはなく、その相手が172km/hのとき互角の勝負になります。

逆に相手が3000kgで重い場合、双方が100km/hでは当たり負けして弾き飛ばされますが、相手が77km/hであれば互いに引かぬ真っ向勝負に持ち込める、というような雰囲気です。

いずれにせよ超スピードで事故をすれば衝突安全ボディもなんのその、車は雲散霧消の勢いで大変なことになり、ブレーキローターとブレーキパッドが身を削り、身を粉にして車を止めようにも一筋縄ではいかないことがわかる…ような気がしてきます。


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 2.8m³
1人あたりのスペース 約0.7m³
室内長/全長 37.4%
室内幅/全幅 77.8%
室内高/全高 79.9%
室内容積/車両体積 23.1%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は2.8m³です。この車の乗車定員は4人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.7m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は37.4%、同じく室内幅と全幅の比率は77.8%、同じく室内高と全高の比率は79.9%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は23.1%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車室内幅が広い車室内高が高い車車内の空間が広い車


車中泊の可能性

車中泊の可能性
期待される荷室の長さ 1.64m
期待される荷室の幅 1.38m
対角線の長さ 2.14m
期待される荷室の面積 2.26m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.64m(対角線では2.14m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 6.8km/L
燃料タンク容量 74L
航続距離(カタログ燃費) 503.2km
航続距離(80%燃費) 399.6km
満タンプライス 11840円

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので6.8km/Lを仮の燃費とすると、燃料タンクの容量が74リットルですと航続可能距離は503.2kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.1km/L)とすると451.4km、80%(5.4km/L)だと399.6km、70%(4.8km/L)では355.2kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリン74リットルの給油で11840円、上で計算した航続距離を踏まえると503.2km(80%燃費時399.6km)を走行するのに11840円かかる計算です。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7000rpm|タイヤサイズ 285/35R20|タイヤ直径 70.8cm|円周長 222.4cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.056 15.01 62.2kmh 11250rpm 2819.1kgm
2速 2.301 8.514 0.567 1-2/3970rpm 109.7kmh 6380rpm 1599.3kgm
3速 1.595 5.902 0.693 2-3/4850rpm 158.3kmh 4420rpm 1108.6kgm
4速 1.248 4.618 0.782 3-4/5470rpm 202.3kmh 3460rpm 867.4kgm
5速 1.001 3.704 0.802 4-5/5610rpm 252.2kmh 2780rpm 695.8kgm
6速 0.796 2.945 0.795 5-6/5570rpm 317.2kmh 2210rpm 553.3kgm
Final 3.700 レシオカバレッジ(変速比幅)5.095
ギヤの繋がりイメージ
R35型GT-R6AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
    シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
    赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3200-5800rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.700)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(66.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.700)÷タイヤの有効半径(0.354m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの317.2km(6500rpmでは294.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6500rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ58km/h
2速ギヤ102km/h3690rpm
3速ギヤ147km/h4500rpm
4速ギヤ188km/h5080rpm
5速ギヤ234km/h5210rpm
6速ギヤ294km/h5170rpm

R35型GT-Rに搭載されたVR38型3799ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6500rpmまで引っ張ると58km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6500rpmから3690rpmまで落ち、そこから6500rpmまで加速を続けると速度は102km/h(+44km/h)になります。

3速ギヤでは4500rpmまで落ちて6500rpmで147km/h(+45km/h)に、4速ギヤでは5080rpmまで落ちて6500rpmで188km/h(+41km/h)になります。

続いて5速ギヤでは5210rpmまで落ちて6500rpmで234km/h(+46km/h)に、6速ギヤでは5170rpmまで落ちて6500rpmで294km/h(+60km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3200-5800回転で最大トルク66.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば25.9kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(2.87kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2819.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1720kg)を1速ギヤの最大駆動力(2819.1kgm)で割ってみると0.61kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6500回転でのトルク(66.1kgm)からTWRを算出すると0.61kg/kgmとなり、3200-6500回転の回転域では0.61-0.61kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4500 6750 9000 11250 13500 15740 20240
2速 2550 3830 5100 6380 7660 8930 11480
3速 1770 2650 3540 4420 5310 6190 7960
4速 1380 2080 2770 3460 4150 4840 6230
5速 1110 1670 2220 2780 3330 3890 5000
6速 880 1320 1770 2210 2650 3090 3970
※赤い数字は暫定レブリミット(7000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.796)を選択して時速100kmにて走行すると2210回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1320回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1540回転、一般的な高速道路の80km/hでは1770回転、100km/hでは2210回転、制限速度が120km/hになると2650回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3970回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 27 36 44 53 62 71
2速 16 31 47 63 78 94 110 125
3速 23 45 68 90 113 136 158 181
4速 29 58 87 116 144 173 202 231
5速 36 72 108 144 180 216 252 288
6速 45 91 136 181 227 272 317 362

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの285/35R20と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 285/35R20 | 直径 708mm

-20mm
幅265mm
-10mm
幅275mm
変更なし
幅285mm
+10mm
幅295mm
+20mm
幅305mm
-5%
30
扁平
265/30R20
37.7km/h
直径667mm
径差-41mm
275/30R20
38.0km/h
直径673mm
径差-35mm
285/30R20
38.4km/h
直径679mm
径差-29mm
295/30R20
38.7km/h
直径685mm
径差-23mm
305/30R20
39.0km/h
直径691mm
径差-17mm
0%
35
扁平
265/35R20
39.2km/h
直径694mm
径差-14mm
275/35R20
39.6km/h
直径701mm
径差-7mm
285/35R20
40.0km/h
708mm
0mm
295/35R20
40.4km/h
直径715mm
径差+7mm
305/35R20
40.8km/h
直径722mm
径差+14mm
+5%
40
扁平
265/40R20
40.7km/h
直径720mm
径差+12mm
275/40R20
41.1km/h
直径728mm
径差+20mm
285/40R20
41.6km/h
直径736mm
径差+28mm
295/40R20
42.0km/h
直径744mm
径差+36mm
305/40R20
42.5km/h
直径752mm
径差+44mm
+10%
45
扁平
265/45R20
42.2km/h
直径747mm
径差+39mm
275/45R20
42.7km/h
直径756mm
径差+48mm
285/45R20
43.2km/h
直径765mm
径差+57mm
295/45R20
43.7km/h
直径774mm
径差+66mm
305/45R20
44.2km/h
直径783mm
径差+75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、265/35R20 、275/30R20、275/35R20 、285/30R20 、295/30R20 、305/30R20あたりのタイヤがおすすめです。

285/35R20のタイヤ幅を265mmから315mmまで、扁平率を20%から50%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、285/35R20の適応サイズと性能の変化 [R35型GT-R編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご検討くださいませ。


R35型GT-R[3.8L-TT 4WD/6AT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト2.87kg/ps69.05
1速ギヤ加速性能0.61kg/kgm72.27
1L換算馬力157.9ps/L73.12
1L換算トルク17.50kgm/L57.78
WB/TR比1.7453.33
ワイド&ロー指数0.72361.60
前面の面積2.596m²49.66
最低地上高110mm68.70
スポーツ性能部門の得点505.51

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費41.55
年間維持費470110円36.99
100kmh回転数2210rpm54.58
航続距離25.34
車の大きさ12.150m³53.60
室内の広さ2.826m³44.45
最小回転半径5.7m38.72
馬力単価25740円43.07
ユーティリティ部門の得点338.30

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した R35型GT-R[3.8L-TT 4WD/6AT] の総合得点は 843.81 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したR35型GT-R(4WD/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「4000ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。投稿日:2014/11/29|更新日:2018/02/09


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