日産 エルグランドの性能まとめ [E51型|3.5L/240PS|FR/5AT|2009年] 350X


 画像は日産自動車より引用
 http://www.nissan.co.jp/

日産自動車の5ドア・8人乗りミニバン、E51型の2代目エルグランドは2002/05から生産が開始され、2010/08に生産(または販売)を終えました。ここでは2009/10モデルにある[350X]というグレードのカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説してみます。

ボディサイズが全長4835mm×全幅1795mm×全高1910mm、排気量は3498ccであることから、大雑把に分類すると3.5リットルクラス(3500cc、自動車税は3.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4835mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium 4650mm超-4900mm以下 Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります

エンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、いわゆるFR方式(フロントエンジン-リヤドライブ)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

E51型 エルグランド [3498cc/240PS FR/5AT] お品書き

ページが長大でどうにもならないため、ページ下部の項目にジャンプできるようなものを作りました。

エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

2代目エルグランドの類型&他グレード

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • ※燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種
画像排気量
車両価格
車両型式
グレード
出力
燃費
3.5L-NA
4WD/5AT
370.6万円
NE51型
[350X]
(2009/10)
240PS
36.0kgm
8.0km/L
2.5L-NA
FR/5AT
297.3万円
ME51型
[250V]
(2009/10)
186PS
23.7kgm
8.9km/L
2.5L-NA
4WD/5AT
329.7万円
MNE51型
[250V]
(2009/10)
186PS
23.7kgm
8.4km/L

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー NISSAN
車名&
グレード
エルグランド
350X
その他 350XL, 350 HighWay-Star, Rider, Alpha, Rider-S, Performance-Spac, Urban-Selection-V, VG-Aero
お値段 3382050円
車両型式 CBA-E51
駆動&
変速機
FR(RWD,2WD,後輪駆動)&
5AT(5速AT,5段AT)
ドア数&
定員
5ドア
8人
車体寸法 長4835×幅1795×高1910mm
室内寸法 長2920×幅1665×高1325mm
軸距&
輪距
2950mm
前1535mm/後1540mm
最小半径 5.7m
最低高 145mm
タイヤ 前215/65R16 後215/65R16
ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク
後ベンチレーテッドディスク
車両重量 2020kg
エンジン諸元
原動機型式 VQ35DE
気筒配列 V型6気筒
排気量 3498cc
圧縮比 10.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 240PS(176kW 237HP)/6000rpm
最大トルク 36.0kgm(353Nm)/3200rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 8.2km/L (19.3mpg)
100km燃費 12.2L/100km
※V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
VQ35DE型エンジンの諸元と性能まとめ
※V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(58000円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(20500円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額7000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2009/10モデルのエルグランドを10年落ちの中古で111.7万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    エルグランドの2009/10モデルの場合、2019年現在では10年が経過しているため、新車価格の30%である101.5万円に諸経費として10.2万円を足した111.7万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 保険スクエアbang!では最大20社より自動車保険料の比較・検討が可能です。

2009年式を10年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3500cc以下 13年未満 58000円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 13年未満 20500
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 13920円
燃料代(年間1万km) 10000km÷6.6km/L×160円/L 242420円
オイル交換(5000km毎) 1回6000円×2回 12000円
タイヤ交換(3年3万km毎) 1本12000円×4本÷3年 16000円
任意保険料(月額7000円) 月額7000円×12ヶ月 84000円
ローン完済後の年間維持費 446840円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額46520円×12ヶ月 558240円
ローン返済中の年間維持費 1005080円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 71840円
  • 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のものはWLTCモード燃費、青文字のものはJC08モード燃費、赤文字のものは10・15モード燃費に0.8を掛けたもの。
  • 車検時には上記の目安金額71,840円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

年間の維持費が60万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3~4万円、年間では36~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。この車の場合は月単位で換算すると37,237円(完済前は83,757円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも憧れちゃいます。

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1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km200円4400円5.2万円
20km390円8600円10.1万円
30km590円13000円15.3万円
50km980円21600円25.5万円
100km1950円42900円50.7万円

さて、ハイオクガソリン1リットルの燃料価格を160円、燃費を8.2km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは19.51円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は200円/日となり、20km走行なら390円/日、30km走行なら590円/日、50km走行なら980円/日、100km走行なら1950円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が10kmなら月間の走行距離は220kmで燃料代は4400円/月、20kmなら440kmで8600円/月、30kmなら660kmで13000円/月、50kmなら1100kmで21600円/月、100kmなら2200kmで42900円/月かかります。

1年間の労働日数を260日とすると、通勤距離が10kmなら年間の走行距離は2600kmで燃料代は5.2万円/年、20kmなら5200kmで10.1万円/年、30kmなら7800kmで15.3万円/年、50kmなら13000kmで25.5万円/年、100kmなら26000kmで50.7万円/年となります。

1年間のランニングコスト(年間維持費) ランキング
3500cc以下日産編(普)7人乗りミニバン限定


カタログスペックから見えてくる要素

VQ35DE型エンジン簡易性能曲線図
VQ35DE型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3200回転時の馬力 161PS
6000回転時の馬力 240PS
各回転域でのトルク
3200回転時のトルク 36.0kgm
6000回転時のトルク 28.7kgm
VQ35DE型エンジンの諸元と性能まとめ

まずおさらいとして、搭載しているVQ35型3498cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは6000回転時に最高出力240馬力を、3200回転時に最大トルク36.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3200rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の2800rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は46.7%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ8.42kg/PS(2020kg/240PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ8.42kg/PS
車体+1人8.65kg/PS
車体+8人10.25kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg8.67kg/PS
車体+70kg8.71kg/PS
車体+80kg8.75kg/PS
車体+90kg8.79kg/PS
車体+100kg8.83kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは8.65kg/PS(2075kg/240PS)となり、数値としては0.23kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの8人が搭乗した場合、車両重量に440kgがプラスされてパワーウェイトレシオは10.25kg/PS(2460kg/240PS)となり、1.83kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

いろいろな数値
WB/TR比 1.92
平均ピストンスピード 16.3m/s
トルクウェイトレシオ 56.1kg/kgm
1馬力あたりのお値段 14092円
排気量1Lあたり馬力 68.6PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.29kgm/L
1気筒あたりの馬力 40.0PS
1気筒あたりのトルク 6.0kgm
パワーバンド比率 46.7%
各種ランキング
7人乗りミニバン、1BOXのP/Wレシオ
3.0~3.5L以下のP/Wレシオ

トルクウェイトレシオは56.1kg/kgm(2020kg/36.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3382050円、最高出力が240馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は14092円、逆に1万円あたりでは0.71馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は93946円、1万円あたりでは0.11kgmとなります。

最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は68.6PS/L、トルクは10.29kgm/L、1気筒あたりの馬力は40.0馬力、トルクは6.0kgmとなり、このエンジンが240馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.3m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が81.4mmであるVQ35型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7370回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.92になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


速度と車両重量と運動エネルギー

「スピードを出して事故をすると大変なことになる…!」あるいは「重いとブレーキをかけてもなかなか止まらない…」と感覚的には知っていても、なぜ大変なことになるのか、なぜ止まらないのかは今ひとつピンと来なかったりします。

そこで取り出しましたのが運動エネルギーなるもので、これはある重量の物体がある速度で移動しているとき、どれだけのエネルギーを有しているのかを数値的に知ることができるという代物です。

というわけで、エルグランドの車両重量2020kgに1人ぶんの体重55kgを加えた2075kgと、8名フル乗車時の2460kgという2つの重量を用意して、40km/hから180km/hまでの速度域で運動エネルギーがどのように変化するのかを調べてみました。

速度1名乗車
2075kg
8名乗車
2460kg
40km/h128kJ152kJ+24kJ
60km/h288kJ342kJ+54kJ
80km/h512kJ607kJ+95kJ
100km/h801kJ949kJ+148kJ
120km/h1153kJ1367kJ+214kJ
140km/h1569kJ1860kJ+291kJ
180km/h2594kJ3075kJ+481kJ

たとえば1名乗車で40km/h走行しているときの運動エネルギーは128kJ、8名乗車では152kJとなり、その差は24kJ、倍率にすれば1.2倍ほどの増加でびっくりするほどではありません。

が、速度が倍の80km/hになると1名乗車でも512kJ、8名乗車では95kJ増加して607kJにもなり、重量から見れば1.2倍のままなれど、40km/hでの運動エネルギーと比べると4.0倍も増加しています。

これが180km/hになると1名乗車で2594kJ、8名乗車では481kJ増加して3075kJにもなり、80km/hと比べても5.1倍、40km/hと比べると20.3倍ものとんでもない運動エネルギーを有していることがわかります。

さて、速度が同じなら重いほうが運動エネルギーは大きくなることがわかりましたので、続いては運動エネルギーを801000Jとした場合に、重量の異なる自動車では時速何kmに相当するのかを調べてみます。

重量801kJ
速度
100キロ
[kJ]
800kg161km/h309kJ-492kJ
1000kg144km/h386kJ-415kJ
1500kg118km/h579kJ-222kJ
2075kg100km/h801kJ
2500kg91km/h965kJ+164kJ
3000kg83km/h1157kJ+356kJ
3500kg77km/h1350kJ+549kJ
※100km/h[kJ]は各重量の車両が100km/h走行しているときの運動エネルギー

ここでは車両重量+体重55kgの2075kgを基準として、800kg、1000kg、1500kg、2500kg、3000kg、3500kgで計算してみました。

考えたくもないことですが、たとえば同じ100km/hで走行する相手と正面衝突する場合、相手が800kgであれば当たり負けすることはなく、その相手が161km/hのとき互角の勝負になります。

逆に相手が3500kgで重い場合、双方が100km/hでは当たり負けして弾き飛ばされますが、相手が77km/hであれば互いに引かぬ真っ向勝負に持ち込める、というような雰囲気です。

いずれにせよ超スピードで事故をすれば衝突安全ボディもなんのその、車は雲散霧消の勢いで大変なことになり、ブレーキローターとブレーキパッドが身を削り、身を粉にして車を止めようにも一筋縄ではいかないことがわかる…ような気がしてきます。


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 6.4m³
1人あたりのスペース 約0.8m³
室内長/全長 60.4%
室内幅/全幅 92.8%
室内高/全高 69.4%
室内容積/車両体積 38.6%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は6.4m³です。この車の乗車定員は8人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.8m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は60.4%、同じく室内幅と全幅の比率は92.8%、同じく室内高と全高の比率は69.4%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は38.6%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車室内幅が広い車室内高が高い車車内の空間が広い車


車中泊の可能性

車中泊の可能性
期待される荷室の長さ 1.69m
期待される荷室の幅 1.56m
対角線の長さ 2.30m
期待される荷室の面積 2.64m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.69m(対角線では2.30m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

多くのミニバンや1BOXは室内長の寸法が大きいことから車中泊への期待が高まりますが、2列目、3列目シートの収納がイマイチの場合は車中泊の難易度がセダンよりも跳ね上がりかねません。その場合はシートを前ではなく後に倒してのフルフラットの可否が鍵を握ります。車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 8.2km/L
燃料タンク容量 76L
航続距離(カタログ燃費) 623.2km
航続距離(80%燃費) 501.6km
満タンプライス 12160円
1万円でどこまで行ける? 512.5km
車両価格/航続距離 5427円/km

10・15モード燃費が8.2km/Lですので、燃料タンクの容量が76リットルですと航続可能距離は623.2kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.4km/L)とすると562.4km、80%(6.6km/L)だと501.6km、70%(5.7km/L)では433.2kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリン76リットルの給油で12160円、上で計算した航続距離を踏まえると623.2km(80%燃費時501.6km)を走行するのに12160円かかる計算です。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば512.5km(往復なら片道256.2km)、カタログ値の80%なら410.0km(片道205.0km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で623.2kmの距離を移動できるE51型 エルグランド [350X]という乗り物を、338.2万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「5427円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 215/65R16|タイヤ直径 68.6cm|円周長 215.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.540 11.09 75.8kmh 8580rpm 1164.1kgm
2速 2.264 7.093 0.640 1-2/4160rpm 118.5kmh 5490rpm 744.5kgm
3速 1.471 4.609 0.650 2-3/4230rpm 182.4kmh 3560rpm 483.7kgm
4速 1.000 3.133 0.680 3-4/4420rpm 268.3kmh 2420rpm 328.8kgm
5速 0.834 2.613 0.834 4-5/5420rpm 321.7kmh 2020rpm 274.2kgm
Final 3.133 レシオカバレッジ(変速比幅)4.245
ギヤの繋がりイメージ
E51型エルグランド5AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
    シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
    赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3200rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.133)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(36.0kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.133)÷タイヤの有効半径(0.343m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの321.7km(6000rpmでは296.9km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ70km/h
2速ギヤ109km/h3840rpm
3速ギヤ168km/h3900rpm
4速ギヤ248km/h4080rpm
5速ギヤ297km/h5000rpm

E51型エルグランドに搭載されたVQ35型3498ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると70km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3840rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は109km/h(+39km/h)になります。

3速ギヤでは3900rpmまで落ちて6000rpmで168km/h(+59km/h)に、4速ギヤでは4080rpmまで落ちて6000rpmで248km/h(+80km/h)に、5速ギヤでは5000rpmまで落ちて6000rpmで297km/h(+49km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3200回転で最大トルク36.0kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば56.1kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(8.42kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1164.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2020kg)を1速ギヤの最大駆動力(1164.1kgm)で割ってみると1.74kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(28.7kgm)からTWRを算出すると2.18kg/kgmとなり、3200-6000回転の回転域では1.74-2.18kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3430 5150 6860 8580 10290 12010 15440
2速 2190 3290 4390 5490 6580 7680 9870
3速 1430 2140 2850 3560 4280 4990 6420
4速 970 1450 1940 2420 2910 3390 4360
5速 810 1210 1620 2020 2420 2830 3640
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.834)を選択して時速100kmにて走行すると2020回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1210回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1410回転、一般的な高速道路の80km/hでは1620回転、100km/hでは2020回転、制限速度が120km/hになると2430回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3640回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 12 23 35 47 58 70 82 93
2速 18 36 55 73 91 109 128 146
3速 28 56 84 112 140 168 196 224
4速 41 83 124 165 206 248 289 330
5速 49 99 148 198 247 297 346 396

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの215/65R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 215/65R16 | 直径 686mm

-20mm
幅195mm
-10mm
幅205mm
変更なし
幅215mm
+10mm
幅225mm
+20mm
幅235mm
-5%
60
扁平
195/60R16
37.3km/h
直径640mm
径差-46mm
205/60R16
38.0km/h
直径652mm
径差-34mm
215/60R16
38.7km/h
直径664mm
径差-22mm
225/60R16
39.4km/h
直径676mm
径差-10mm
235/60R16
40.1km/h
直径688mm
径差+2mm
0%
65
扁平
195/65R16
38.5km/h
直径660mm
径差-26mm
205/65R16
39.2km/h
直径673mm
径差-13mm
215/65R16
40.0km/h
686mm
0mm
225/65R16
40.8km/h
直径699mm
径差+13mm
235/65R16
41.5km/h
直径712mm
径差+26mm
+5%
70
扁平
195/70R16
39.6km/h
直径679mm
径差-7mm
205/70R16
40.4km/h
直径693mm
径差+7mm
215/70R16
41.2km/h
直径707mm
径差+21mm
225/70R16
42.0km/h
直径721mm
径差+35mm
235/70R16
42.9km/h
直径735mm
径差+49mm
+10%
75
扁平
195/75R16
40.8km/h
直径699mm
径差+13mm
205/75R16
41.6km/h
直径714mm
径差+28mm
215/75R16
42.5km/h
直径729mm
径差+43mm
225/75R16
43.4km/h
直径744mm
径差+58mm
235/75R16
44.3km/h
直径759mm
径差+73mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/65R16、195/70R16 、205/60R16、205/65R16 、215/60R16 、225/60R16 あたりのタイヤがおすすめです。

215/65R16のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、215/65R16の適応サイズと性能の変化 [E51型エルグランド編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご検討くださいませ。


E51型エルグランド[3.5L-NA FR/5AT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト8.42kg/ps53.16
1速ギヤ加速性能1.74kg/kgm46.59
1L換算馬力68.6ps/L46.20
1L換算トルク10.29kgm/L59.87
WB/TR比1.9234.58
ワイド&ロー指数1.06436.50
前面の面積3.428m²26.34
最低地上高145mm53.48
スポーツ性能部門の得点356.72

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費8.2km/L39.58
年間維持費446840円39.16
100kmh回転数2020rpm57.28
航続距離623.2km44.98
車の大きさ16.577m³72.23
室内の広さ6.442m³82.58
最小回転半径5.7m38.72
馬力単価14092円58.96
ユーティリティ部門の得点433.49

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した E51型エルグランド[3.5L-NA FR/5AT] の総合得点は 790.21 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したE51型エルグランド(FR/5AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのミニバン」、「3500ccのミニバン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。投稿日:2011/07/15|更新日:2018/02/09


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