マツダ CX-3の性能まとめ [DK5FW型|1.5L/105PS|FF/6AT|2015年] XD


 画像はマツダ株式会社より引用
 http://www.mazda.co.jp/

マツダ株式会社の5ドア・5人乗りSUV、DK5FW型の初代CX-3は2015/02から生産(または販売)が開始されました。ここでは2015/02モデルにある[XD]というグレードのカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説してみます。

ボディサイズが全長4275mm×全幅1765mm×全高1550mm、排気量は1498ccであることから、大雑把に分類すると1.5リットルクラス(1500cc、自動車税は1.5L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4275mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium 3850mm超-4300mm以下 Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります

エンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、いわゆるFF方式(フロントエンジン-フロントドライブ)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

DK5FW型 CX-3 [1498cc/105PS FF/6AT] お品書き

ページが長大でどうにもならないため、ページ下部の項目にジャンプできるようなものを作りました。

エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

初代CX-3の類型&他グレード

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • ※燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種
画像排気量
車両価格
車両型式
グレード
出力
燃費
2.0L-NA
FF/6AT
210.6万円
DKEFW型
[20S]
(2017/07)
148PS
19.6kgm
16.0km/L
2.0L-NA
4WD/6AT
233.2万円
DKEAW型
[20S]
(2017/07)
148PS
19.6kgm
15.2km/L
1.8L-TB
FF/6AT
243.6万円
DK8FW型
[XD]
(2018/05)
116PS
27.5kgm
20.0km/L
1.8L-TB
FF/6MT
243.6万円
DK8FW型
[XD]
(2018/05)
116PS
27.5kgm
23.2km/L
1.8L-TB
4WD/6MT
266.2万円
DK8AW型
[XD]
(2018/05)
116PS
27.5kgm
21.2km/L
初代CX-3の車両型式・グレード一覧【全10車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー MAZDA
車名&
グレード
CX-3
XD
その他 ツーリング Lパッケージ
お値段 2376000円
車両型式 LDA-DK5FW
駆動&
変速機
FF(FWD,2WD,前輪駆動)&
6AT(6速AT,6段AT)
ドア数&
定員
5ドア
5人
車体寸法 長4275×幅1765×高1550mm
室内寸法 長1810×幅1435×高1210mm
軸距&
輪距
2570mm
前1525mm/後1520mm
最小半径 5.3m
最低高 160mm
タイヤ 前215/60R16 後215/60R16
ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク
後ディスク
車両重量 1260kg
エンジン諸元
原動機型式 S5-DPTS
気筒配列 直列4気筒
排気量 1498cc
圧縮比 14.8
吸気方式 ターボ
最高出力 105PS(77kW 104HP)/4000rpm
最大トルク 27.5kgm(270Nm)/1600-2500rpm
使用燃料 軽油(ディーゼル燃料)
JC08燃費 23.0km/L (54.1mpg)
100km燃費 4.3L/100km
※直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
S5-DPTS型エンジンの諸元と性能まとめ
※直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(34500円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(12300円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額5000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、CX-3の新車を273.2万円(諸費用として35.6万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 保険スクエアbang!では最大20社より自動車保険料の比較・検討が可能です。

新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 1500cc以下 11年未満 34500円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 13920円
燃料代(年間1万km) 10000km÷23.0km/L×130円/L 56520円
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(3年3万km毎) 1本12000円×4本÷3年 16000円
任意保険料(月額5000円) 月額5000円×12ヶ月 60000円
ローン完済後の年間維持費 202240円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額45540円×12ヶ月 546480円
ローン返済中の年間維持費 748720円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 55440円
  • 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のものはWLTCモード燃費、青文字のものはJC08モード燃費、赤文字のものは10・15モード燃費に0.8を掛けたもの。
  • 車検時には上記の目安金額55,440円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

今にも壊れそうな格安車から少しステップアップすると月換算で1~2万円の間、年間にすると12~24万円のクラスです。この車の場合、月単位に換算して16,853円(完済前は62,393円)になります。「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸れるのがこのクラスです。普通に使う分には何ら問題のないバランスの取れたクラスではないかと思います。

1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km60円1300円1.6万円
20km110円2400円2.9万円
30km170円3700円4.4万円
50km280円6200円7.3万円
100km570円12500円14.8万円

さて、軽油(ディーゼル燃料)1リットルの燃料価格を130円、燃費を23.0km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは5.65円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は60円/日となり、20km走行なら110円/日、30km走行なら170円/日、50km走行なら280円/日、100km走行なら570円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が10kmなら月間の走行距離は220kmで燃料代は1300円/月、20kmなら440kmで2400円/月、30kmなら660kmで3700円/月、50kmなら1100kmで6200円/月、100kmなら2200kmで12500円/月かかります。

1年間の労働日数を260日とすると、通勤距離が10kmなら年間の走行距離は2600kmで燃料代は1.6万円/年、20kmなら5200kmで2.9万円/年、30kmなら7800kmで4.4万円/年、50kmなら13000kmで7.3万円/年、100kmなら26000kmで14.8万円/年となります。

1年間のランニングコスト(年間維持費) ランキング
新車の小型&普通車1500cc以下のターボ/SC マツダ編(普)SUV・RV・クロカン限定


カタログスペックから見えてくる要素

S5-DPTS型エンジン簡易性能曲線図
S5-DPTS型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1600回転時の馬力 61PS
2500回転時の馬力 96PS
4000回転時の馬力 105PS
各回転域でのトルク
1600回転時のトルク 27.5kgm
2500回転時のトルク 27.5kgm
4000回転時のトルク 18.8kgm
S5-DPTS型エンジンの諸元と性能まとめ

まずおさらいとして、搭載しているS5型1498cc、直列4気筒のターボエンジンは4000回転時に最高出力105馬力を、1600-2500回転時に最大トルク27.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1600rpmから最高出力が発生する4000rpmまで」の2400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は60.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ12.00kg/PS(1260kg/105PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ12.00kg/PS
車体+1人12.52kg/PS
車体+5人14.62kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg12.57kg/PS
車体+70kg12.67kg/PS
車体+80kg12.76kg/PS
車体+90kg12.86kg/PS
車体+100kg12.95kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは12.52kg/PS(1315kg/105PS)となり、数値としては0.52kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは14.62kg/PS(1535kg/105PS)となり、2.62kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

いろいろな数値
WB/TR比 1.69
平均ピストンスピード 11.0m/s
トルクウェイトレシオ 45.8kg/kgm
1馬力あたりのお値段 22629円
排気量1Lあたり馬力 70.1PS/L
排気量1Lあたりトルク 18.36kgm/L
1気筒あたりの馬力 26.2PS
1気筒あたりのトルク 6.9kgm
パワーバンド比率 60.0%
各種ランキング
SUV、RV、クロカンのP/Wレシオ
1.3~1.5L以下のP/Wレシオ

トルクウェイトレシオは45.8kg/kgm(1260kg/27.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2376000円、最高出力が105馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は22629円、逆に1万円あたりでは0.44馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は86400円、1万円あたりでは0.12kgmとなります。

最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は70.1PS/L、トルクは18.36kgm/L、1気筒あたりの馬力は26.2馬力、トルクは6.9kgmとなり、このエンジンが105馬力を4000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは11.0m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.69になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


速度と車両重量と運動エネルギー

「スピードを出して事故をすると大変なことになる…!」あるいは「重いとブレーキをかけてもなかなか止まらない…」と感覚的には知っていても、なぜ大変なことになるのか、なぜ止まらないのかは今ひとつピンと来なかったりします。

そこで取り出しましたのが運動エネルギーなるもので、これはある重量の物体がある速度で移動しているとき、どれだけのエネルギーを有しているのかを数値的に知ることができるという代物です。

というわけで、CX-3の車両重量1260kgに1人ぶんの体重55kgを加えた1315kgと、5名フル乗車時の1535kgという2つの重量を用意して、40km/hから180km/hまでの速度域で運動エネルギーがどのように変化するのかを調べてみました。

速度1名乗車
1315kg
5名乗車
1535kg
40km/h81kJ95kJ+14kJ
60km/h183kJ213kJ+30kJ
80km/h325kJ379kJ+54kJ
100km/h507kJ592kJ+85kJ
120km/h731kJ853kJ+122kJ
140km/h994kJ1161kJ+167kJ
180km/h1644kJ1919kJ+275kJ

たとえば1名乗車で40km/h走行しているときの運動エネルギーは81kJ、5名乗車では95kJとなり、その差は14kJ、倍率にすれば1.2倍ほどの増加でびっくりするほどではありません。

が、速度が倍の80km/hになると1名乗車でも325kJ、5名乗車では54kJ増加して379kJにもなり、重量から見れば1.2倍のままなれど、40km/hでの運動エネルギーと比べると4.0倍も増加しています。

これが180km/hになると1名乗車で1644kJ、5名乗車では275kJ増加して1919kJにもなり、80km/hと比べても5.1倍、40km/hと比べると20.3倍ものとんでもない運動エネルギーを有していることがわかります。

さて、速度が同じなら重いほうが運動エネルギーは大きくなることがわかりましたので、続いては運動エネルギーを507000Jとした場合に、重量の異なる自動車では時速何kmに相当するのかを調べてみます。

重量507kJ
速度
100キロ
[kJ]
600kg148km/h231kJ-276kJ
800kg128km/h309kJ-198kJ
1000kg115km/h386kJ-121kJ
1315kg100km/h507kJ
2000kg81km/h772kJ+265kJ
2500kg73km/h965kJ+458kJ
3000kg66km/h1157kJ+650kJ
※100km/h[kJ]は各重量の車両が100km/h走行しているときの運動エネルギー

ここでは車両重量+体重55kgの1315kgを基準として、600kg、800kg、1000kg、2000kg、2500kg、3000kgで計算してみました。

考えたくもないことですが、たとえば同じ100km/hで走行する相手と正面衝突する場合、相手が600kgであれば当たり負けすることはなく、その相手が148km/hのとき互角の勝負になります。

逆に相手が3000kgで重い場合、双方が100km/hでは当たり負けして弾き飛ばされますが、相手が66km/hであれば互いに引かぬ真っ向勝負に持ち込める、というような雰囲気です。

いずれにせよ超スピードで事故をすれば衝突安全ボディもなんのその、車は雲散霧消の勢いで大変なことになり、ブレーキローターとブレーキパッドが身を削り、身を粉にして車を止めようにも一筋縄ではいかないことがわかる…ような気がしてきます。


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.1m³
1人あたりのスペース 約0.6m³
室内長/全長 42.3%
室内幅/全幅 81.3%
室内高/全高 78.1%
室内容積/車両体積 26.5%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.1m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.6m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は42.3%、同じく室内幅と全幅の比率は81.3%、同じく室内高と全高の比率は78.1%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は26.5%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車室内幅が広い車室内高が高い車車内の空間が広い車


車中泊の可能性

車中泊の可能性
期待される荷室の長さ 1.50m
期待される荷室の幅 1.33m
対角線の長さ 2.00m
期待される荷室の面積 2.00m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.50m(対角線では2.00m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 23.0km/L
燃料タンク容量 48L
航続距離(カタログ燃費) 1104.0km
航続距離(80%燃費) 883.2km
満タンプライス 6240円
1万円でどこまで行ける? 1769.2km
車両価格/航続距離 2152円/km

JC08モード燃費が23.0km/Lですので、燃料タンクの容量が48リットルですと航続可能距離は1104.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(20.7km/L)とすると993.6km、80%(18.4km/L)だと883.2km、70%(16.1km/L)では772.8kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、軽油(ディーゼル燃料)48リットルの給油で6240円、上で計算した航続距離を踏まえると1104.0km(80%燃費時883.2km)を走行するのに6240円かかる計算です。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1769.2km(往復なら片道884.6km)、カタログ値の80%なら1415.4km(片道707.7km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で1104.0kmの距離を移動できるDK5FW型 CX-3 [XD]という乗り物を、237.6万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「2152円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした4500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 4500rpm|タイヤサイズ 215/60R16|タイヤ直径 66.4cm|円周長 208.6cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
4500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.552 12.76 44.2kmh 10190rpm 1056.5kgm
2速 2.022 7.261 0.569 1-2/2560rpm 77.6kmh 5800rpm 601.4kgm
3速 1.452 5.214 0.718 2-3/3230rpm 108.0kmh 4170rpm 431.9kgm
4速 1.000 3.591 0.689 3-4/3100rpm 156.8kmh 2870rpm 297.4kgm
5速 0.708 2.542 0.708 4-5/3190rpm 221.5kmh 2030rpm 210.6kgm
6速 0.599 2.151 0.846 5-6/3810rpm 261.8kmh 1720rpm 178.2kgm
Final 3.591 レシオカバレッジ(変速比幅)5.930
ギヤの繋がりイメージ
DK5FW型CX-36AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
    シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
    赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1600-2500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.591)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(27.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.591)÷タイヤの有効半径(0.332m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの261.8km(4000rpmでは232.7km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:4000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

4000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ39km/h
2速ギヤ69km/h2280rpm
3速ギヤ96km/h2870rpm
4速ギヤ139km/h2760rpm
5速ギヤ197km/h2830rpm
6速ギヤ233km/h3380rpm

DK5FW型CX-3に搭載されたS5型1498ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで4000rpmまで引っ張ると39km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4000rpmから2280rpmまで落ち、そこから4000rpmまで加速を続けると速度は69km/h(+30km/h)になります。

3速ギヤでは2870rpmまで落ちて4000rpmで96km/h(+27km/h)に、4速ギヤでは2760rpmまで落ちて4000rpmで139km/h(+43km/h)になります。

続いて5速ギヤでは2830rpmまで落ちて4000rpmで197km/h(+58km/h)に、6速ギヤでは3380rpmまで落ちて4000rpmで233km/h(+36km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1600-2500回転で最大トルク27.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば45.8kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(12.00kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1056.5kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1260kg)を1速ギヤの最大駆動力(1056.5kgm)で割ってみると1.19kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4000回転でのトルク(18.8kgm)からTWRを算出すると1.74kg/kgmとなり、1600-4000回転の回転域では1.19-1.74kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4080 6110 8150 10190 12230 14270 18340
2速 2320 3480 4640 5800 6960 8120 10440
3速 1670 2500 3330 4170 5000 5830 7500
4速 1150 1720 2300 2870 3440 4020 5160
5速 810 1220 1630 2030 2440 2840 3660
6速 690 1030 1370 1720 2060 2410 3090
※赤い数字は暫定レブリミット(4500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.599)を選択して時速100kmにて走行すると1720回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1030回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1200回転、一般的な高速道路の80km/hでは1370回転、100km/hでは1720回転、制限速度が120km/hになると2060回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3090回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 20 29 39 49 59 69 78
2速 17 34 52 69 86 103 121 138
3速 24 48 72 96 120 144 168 192
4速 35 70 105 139 174 209 244 279
5速 49 98 148 197 246 295 345 394
6速 58 116 175 233 291 349 407 465

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(4500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの215/60R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 215/60R16 | 直径 664mm

-20mm
幅195mm
-10mm
幅205mm
変更なし
幅215mm
+10mm
幅225mm
+20mm
幅235mm
-5%
55
扁平
195/55R16
37.4km/h
直径621mm
径差-43mm
205/55R16
38.1km/h
直径632mm
径差-32mm
215/55R16
38.7km/h
直径643mm
径差-21mm
225/55R16
39.4km/h
直径654mm
径差-10mm
235/55R16
40.1km/h
直径665mm
径差+1mm
0%
60
扁平
195/60R16
38.6km/h
直径640mm
径差-24mm
205/60R16
39.3km/h
直径652mm
径差-12mm
215/60R16
40.0km/h
664mm
0mm
225/60R16
40.7km/h
直径676mm
径差+12mm
235/60R16
41.4km/h
直径688mm
径差+24mm
+5%
65
扁平
195/65R16
39.8km/h
直径660mm
径差-4mm
205/65R16
40.5km/h
直径673mm
径差+9mm
215/65R16
41.3km/h
直径686mm
径差+22mm
225/65R16
42.1km/h
直径699mm
径差+35mm
235/65R16
42.9km/h
直径712mm
径差+48mm
+10%
70
扁平
195/70R16
40.9km/h
直径679mm
径差+15mm
205/70R16
41.7km/h
直径693mm
径差+29mm
215/70R16
42.6km/h
直径707mm
径差+43mm
225/70R16
43.4km/h
直径721mm
径差+57mm
235/70R16
44.3km/h
直径735mm
径差+71mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/60R16、195/65R16 、205/55R16、205/60R16 、215/55R16 、225/55R16 あたりのタイヤがおすすめです。

215/60R16のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を45%から75%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、215/60R16の適応サイズと性能の変化 [DK5FW型CX-3編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご検討くださいませ。


DK5FW型CX-3[1.5Lターボ FF/6AT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト12.00kg/ps42.90
1速ギヤ加速性能1.19kg/kgm59.09
1L換算馬力70.1ps/L38.04
1L換算トルク18.36kgm/L60.76
WB/TR比1.6958.54
ワイド&ロー指数0.87850.19
前面の面積2.736m²45.74
最低地上高160mm46.96
スポーツ性能部門の得点402.22

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費23.0km/L59.76
年間維持費202240円61.92
100kmh回転数1720rpm61.54
航続距離1104.0km74.18
車の大きさ11.695m³51.69
室内の広さ3.143m³47.78
最小回転半径5.3m47.23
馬力単価22629円47.31
ユーティリティ部門の得点451.41

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した DK5FW型CX-3[1.5Lターボ FF/6AT] の総合得点は 853.63 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したDK5FW型CX-3(FF/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「1500ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。投稿日:2015/03/02|更新日:2018/02/09


コメントは停止中です。