リンカーン ナビゲーターの性能まとめ [5.5L/314PS|4WD/6AT|2011年]


 画像はリンカーンより引用
 http://www.lincoln.com/

リンカーンの5ドア・8人乗りSUV、謎型の初代ナビゲーターは2008/05から生産(または販売)が開始されました。ここでは2011/02モデルにある[BaseGrade]というグレードのカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説してみます。

ボディサイズが全長5295mm×全幅2035mm×全高1995mm、排気量は5413ccであることから、大雑把に分類すると5.5リットルクラス(5500cc、自動車税は6.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5295mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury 4900mm超 Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります

車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆるAWD方式(All Wheel Drive・Four Wheel Drive)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

謎型 ナビゲーター [5413cc/314PS 4WD/6AT] お品書き

ページが長大でどうにもならないため、ページ下部の項目にジャンプできるようなものを作りました。

エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー LINCOLN
車名&
グレード
ナビゲーター
BaseGrade
その他 ベースグレード リミテッド 7人乗りモデルあり
お値段 9000000円
車両型式
駆動&
変速機
4WD(AWD,四輪駆動)&
6AT(6速AT,6段AT)
ドア数&
定員
5ドア
8人
車体寸法 長5295×幅2035×高1995mm
室内寸法 長2830×幅1600×高1180mm
軸距&
輪距
3020mm
前1700mm/後1705mm
最低高 200mm
タイヤ 前275/55R20 後275/55R20
ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク
後ベンチレーテッドディスク
車両重量 2730kg
エンジン諸元
原動機型式 不明
気筒配列 V型8気筒
排気量 5413cc
圧縮比 9.8
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 314PS(231kW 310HP)/5100rpm
最大トルク 50.5kgm(495Nm)/3600rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
※V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中~大排気量のスタンダード。
※V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(88000円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(24600円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額9000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、ナビゲーターの新車を1035万円(諸費用として135万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

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  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 保険スクエアbang!では最大20社より自動車保険料の比較・検討が可能です。

新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 6000cc以下 13年未満 88000円
自動車重量税(1年分) 3.0トン以下 13年未満 24600
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 13920円
燃料代(年間1万km) 10000km÷4.8km/L×150円/L 312500円
オイル交換(5000km毎) 1回8000円×2回 16000円
タイヤ交換(3年3万km毎) 1本24000円×4本÷3年 32000円
任意保険料(月額9000円) 月額9000円×12ヶ月 108000円
ローン完済後の年間維持費 595020円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額172500円×12ヶ月 2070000円
ローン返済中の年間維持費 2665020円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 80040円
  • 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 車検時には上記の目安金額80,040円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。若しくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、意義を見出しているのかもしれません。ここまで来ると月単位に換算しても49,585円(完済前は222,085円)という破格の金額になってしまうことを思えば、とてもじゃないけど新車で買って5年のローンを抱えながら乗るような車ではありません。ほとんど乗らずに盆栽としてガレージに飾っておくなら、まあ…

1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km310円6800円8.1万円
20km630円13900円16.4万円
30km940円20700円24.4万円
50km1560円34300円40.6万円
100km3130円68900円81.4万円

さて、レギュラーガソリン1リットルの燃料価格を150円、燃費を4.8km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは31.25円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は310円/日となり、20km走行なら630円/日、30km走行なら940円/日、50km走行なら1560円/日、100km走行なら3130円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が10kmなら月間の走行距離は220kmで燃料代は6800円/月、20kmなら440kmで13900円/月、30kmなら660kmで20700円/月、50kmなら1100kmで34300円/月、100kmなら2200kmで68900円/月かかります。

1年間の労働日数を260日とすると、通勤距離が10kmなら年間の走行距離は2600kmで燃料代は8.1万円/年、20kmなら5200kmで16.4万円/年、30kmなら7800kmで24.4万円/年、50kmなら13000kmで40.6万円/年、100kmなら26000kmで81.4万円/年となります。

1年間のランニングコスト(年間維持費) ランキング
新車の小型&普通車5000cc超輸入車編SUV・RV・クロカン限定


カタログスペックから見えてくる要素

簡易エンジン性能曲線図
型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3600回転時の馬力 254PS
5100回転時の馬力 314PS
各回転域でのトルク
3600回転時のトルク 50.5kgm
5100回転時のトルク 44.1kgm

まずおさらいとして、搭載しているV型8気筒、5413ccの自然吸気エンジンは5100回転時に最高出力314馬力を、3600回転時に最大トルク50.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3600rpmから最高出力が発生する5100rpmまで」の1500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は29.4%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ8.69kg/PS(2730kg/314PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ8.69kg/PS
車体+1人8.87kg/PS
車体+8人10.10kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg8.89kg/PS
車体+70kg8.92kg/PS
車体+80kg8.95kg/PS
車体+90kg8.98kg/PS
車体+100kg9.01kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは8.87kg/PS(2785kg/314PS)となり、数値としては0.18kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの8人が搭乗した場合、車両重量に440kgがプラスされてパワーウェイトレシオは10.10kg/PS(3170kg/314PS)となり、1.41kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

いろいろな数値
WB/TR比 1.77
平均ピストンスピード 18.0m/s
トルクウェイトレシオ 54.1kg/kgm
1馬力あたりのお値段 28662円
排気量1Lあたり馬力 58.0PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.33kgm/L
1気筒あたりの馬力 39.2PS
1気筒あたりのトルク 6.3kgm
パワーバンド比率 29.4%
各種ランキング
SUV、RV、クロカンのP/Wレシオ
5.0L超のP/Wレシオ

トルクウェイトレシオは54.1kg/kgm(2730kg/50.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が9000000円、最高出力が314馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は28662円、逆に1万円あたりでは0.35馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は178218円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は58.0PS/L、トルクは9.33kgm/L、1気筒あたりの馬力は39.2馬力、トルクは6.3kgmとなり、このエンジンが314馬力を5100回転で発生させているときの平均ピストンスピードは18.0m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が105.9mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は5670回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.77になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


速度と車両重量と運動エネルギー

「スピードを出して事故をすると大変なことになる…!」あるいは「重いとブレーキをかけてもなかなか止まらない…」と感覚的には知っていても、なぜ大変なことになるのか、なぜ止まらないのかは今ひとつピンと来なかったりします。

そこで取り出しましたのが運動エネルギーなるもので、これはある重量の物体がある速度で移動しているとき、どれだけのエネルギーを有しているのかを数値的に知ることができるという代物です。

というわけで、ナビゲーターの車両重量2730kgに1人ぶんの体重55kgを加えた2785kgと、8名フル乗車時の3170kgという2つの重量を用意して、40km/hから180km/hまでの速度域で運動エネルギーがどのように変化するのかを調べてみました。

速度1名乗車
2785kg
8名乗車
3170kg
40km/h172kJ196kJ+24kJ
60km/h387kJ440kJ+53kJ
80km/h688kJ783kJ+95kJ
100km/h1074kJ1223kJ+149kJ
120km/h1547kJ1761kJ+214kJ
140km/h2106kJ2397kJ+291kJ
180km/h3481kJ3963kJ+482kJ

たとえば1名乗車で40km/h走行しているときの運動エネルギーは172kJ、8名乗車では196kJとなり、その差は24kJ、倍率にすれば1.1倍ほどの増加でびっくりするほどではありません。

が、速度が倍の80km/hになると1名乗車でも688kJ、8名乗車では95kJ増加して783kJにもなり、重量から見れば1.1倍のままなれど、40km/hでの運動エネルギーと比べると4.0倍も増加しています。

これが180km/hになると1名乗車で3481kJ、8名乗車では482kJ増加して3963kJにもなり、80km/hと比べても5.1倍、40km/hと比べると20.2倍ものとんでもない運動エネルギーを有していることがわかります。

さて、速度が同じなら重いほうが運動エネルギーは大きくなることがわかりましたので、続いては運動エネルギーを1074000Jとした場合に、重量の異なる自動車では時速何kmに相当するのかを調べてみます。

重量1074kJ
速度
100キロ
[kJ]
800kg187km/h309kJ-765kJ
1000kg167km/h386kJ-688kJ
1500kg136km/h579kJ-495kJ
2000kg118km/h772kJ-302kJ
2500kg106km/h965kJ-109kJ
2785kg100km/h1074kJ
3500kg89km/h1350kJ+276kJ
※100km/h[kJ]は各重量の車両が100km/h走行しているときの運動エネルギー

ここでは車両重量+体重55kgの2785kgを基準として、800kg、1000kg、1500kg、2000kg、2500kg、3500kgで計算してみました。

考えたくもないことですが、たとえば同じ100km/hで走行する相手と正面衝突する場合、相手が800kgであれば当たり負けすることはなく、その相手が187km/hのとき互角の勝負になります。

逆に相手が3500kgで重い場合、双方が100km/hでは当たり負けして弾き飛ばされますが、相手が89km/hであれば互いに引かぬ真っ向勝負に持ち込める、というような雰囲気です。

いずれにせよ超スピードで事故をすれば衝突安全ボディもなんのその、車は雲散霧消の勢いで大変なことになり、ブレーキローターとブレーキパッドが身を削り、身を粉にして車を止めようにも一筋縄ではいかないことがわかる…ような気がしてきます。


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 5.3m³
1人あたりのスペース 約0.7m³
室内長/全長 53.4%
室内幅/全幅 78.6%
室内高/全高 59.1%
室内容積/車両体積 24.7%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は5.3m³です。この車の乗車定員は8人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.7m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は53.4%、同じく室内幅と全幅の比率は78.6%、同じく室内高と全高の比率は59.1%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は24.7%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車室内幅が広い車室内高が高い車車内の空間が広い車


車中泊の可能性

車中泊の可能性
期待される荷室の長さ 1.85m
期待される荷室の幅 1.50m
対角線の長さ 2.38m
期待される荷室の面積 2.78m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.85m(対角線では2.38m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 4.8km/L
燃料タンク容量 105L
航続距離(カタログ燃費) 504.0km
航続距離(80%燃費) 399.0km
満タンプライス 15750円

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので4.8km/Lを仮の燃費とすると、燃料タンクの容量が105リットルですと航続可能距離は504.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(4.3km/L)とすると451.5km、80%(3.8km/L)だと399.0km、70%(3.4km/L)では357.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリン105リットルの給油で15750円、上で計算した航続距離を踏まえると504.0km(80%燃費時399.0km)を走行するのに15750円かかる計算です。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5100rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5600回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5600rpm|タイヤサイズ 275/55R20|タイヤ直径 81.1cm|円周長 254.8cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5600rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.170 15.55 55.0kmh 10170rpm 1937.1kgm
2速 2.340 8.728 0.561 1-2/3140rpm 98.1kmh 5710rpm 1087.0kgm
3速 1.520 5.670 0.650 2-3/3640rpm 151.0kmh 3710rpm 706.1kgm
4速 1.140 4.252 0.750 3-4/4200rpm 201.3kmh 2780rpm 529.6kgm
5速 0.870 3.245 0.763 4-5/4270rpm 263.8kmh 2120rpm 404.1kgm
6速 0.690 2.574 0.793 5-6/4440rpm 332.6kmh 1680rpm 320.5kgm
Final 3.730 レシオカバレッジ(変速比幅)6.043
ギヤの繋がりイメージ
謎型ナビゲーター6AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
    シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
    赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3600rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.730)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(50.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.730)÷タイヤの有効半径(0.4055m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの332.6km(5100rpmでは302.9km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:5100rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

5100rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ50km/h
2速ギヤ89km/h2860rpm
3速ギヤ138km/h3320rpm
4速ギヤ183km/h3830rpm
5速ギヤ240km/h3890rpm
6速ギヤ303km/h4040rpm

謎型ナビゲーターに搭載された5413ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5100rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで5100rpmまで引っ張ると50km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5100rpmから2860rpmまで落ち、そこから5100rpmまで加速を続けると速度は89km/h(+39km/h)になります。

3速ギヤでは3320rpmまで落ちて5100rpmで138km/h(+49km/h)に、4速ギヤでは3830rpmまで落ちて5100rpmで183km/h(+45km/h)になります。

続いて5速ギヤでは3890rpmまで落ちて5100rpmで240km/h(+57km/h)に、6速ギヤでは4040rpmまで落ちて5100rpmで303km/h(+63km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3600回転で最大トルク50.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば54.1kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(8.69kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1937.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2730kg)を1速ギヤの最大駆動力(1937.1kgm)で割ってみると1.41kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5100回転でのトルク(44.1kgm)からTWRを算出すると1.61kg/kgmとなり、3600-5100回転の回転域では1.41-1.61kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4070 6100 8140 10170 12210 14240 18310
2速 2280 3430 4570 5710 6850 7990 10280
3速 1480 2230 2970 3710 4450 5190 6680
4速 1110 1670 2230 2780 3340 3890 5010
5速 850 1270 1700 2120 2550 2970 3820
6速 670 1010 1350 1680 2020 2360 3030
※赤い数字は暫定レブリミット(5600rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.690)を選択して時速100kmにて走行すると1680回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1010回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1180回転、一般的な高速道路の80km/hでは1350回転、100km/hでは1680回転、制限速度が120km/hになると2020回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3030回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 20 29 39 49 59 69 79
2速 18 35 53 70 88 105 123 140
3速 27 54 81 108 135 162 189 216
4速 36 72 108 144 180 216 252 288
5速 47 94 141 188 236 283 330 377
6速 59 119 178 238 297 356 416 475

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5600回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの275/55R20と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 275/55R20 | 直径 811mm

-20mm
幅255mm
-10mm
幅265mm
変更なし
幅275mm
+10mm
幅285mm
+20mm
幅295mm
-5%
50
扁平
255/50R20
37.6km/h
直径763mm
径差-48mm
265/50R20
38.1km/h
直径773mm
径差-38mm
275/50R20
38.6km/h
直径783mm
径差-28mm
285/50R20
39.1km/h
直径793mm
径差-18mm
295/50R20
39.6km/h
直径803mm
径差-8mm
0%
55
扁平
255/55R20
38.9km/h
直径789mm
径差-22mm
265/55R20
39.5km/h
直径800mm
径差-11mm
275/55R20
40.0km/h
811mm
0mm
285/55R20
40.5km/h
直径822mm
径差+11mm
295/55R20
41.1km/h
直径833mm
径差+22mm
+5%
60
扁平
255/60R20
40.1km/h
直径814mm
径差+3mm
265/60R20
40.7km/h
直径826mm
径差+15mm
275/60R20
41.3km/h
直径838mm
径差+27mm
285/60R20
41.9km/h
直径850mm
径差+39mm
295/60R20
42.5km/h
直径862mm
径差+51mm
+10%
65
扁平
255/65R20
41.4km/h
直径840mm
径差+29mm
265/65R20
42.1km/h
直径853mm
径差+42mm
275/65R20
42.7km/h
直径866mm
径差+55mm
285/65R20
43.4km/h
直径879mm
径差+68mm
295/65R20
44.0km/h
直径892mm
径差+81mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、255/55R20 、265/50R20、265/55R20 、275/50R20 、285/50R20 、295/50R20あたりのタイヤがおすすめです。

275/55R20のタイヤ幅を255mmから305mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、275/55R20の適応サイズと性能の変化 [ナビゲーター編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご検討くださいませ。


ナビゲーター[5.5L-NA 4WD/6AT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト8.69kg/ps52.38
1速ギヤ加速性能1.41kg/kgm54.09
1L換算馬力58.0ps/L37.60
1L換算トルク9.33kgm/L47.72
WB/TR比1.7750.21
ワイド&ロー指数0.98042.69
前面の面積4.060m²8.62
最低地上高200mm29.57
スポーツ性能部門の得点322.88

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費41.55
年間維持費595020円25.37
100kmh回転数1680rpm62.11
航続距離25.34
車の大きさ21.497m³92.92
室内の広さ5.343m³70.99
最小回転半径39.00
馬力単価28662円39.08
ユーティリティ部門の得点396.36

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計したナビゲーター[5.5L-NA 4WD/6AT] の総合得点は 719.24 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したナビゲーター(4WD/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての7人乗SUV」、「5000cc超の7人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。投稿日:2013/01/10|更新日:2018/02/09


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