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レクサスの4ドア・5人乗りセダン、ANF10型の初代HSは2009/07から生産(または販売)が開始されました。
ここでは排気量2362cc(150PS/19.1kgm)の2AZ-FXE型エンジンを搭載する[HS250h|2009/07モデル]のカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説しています。
ボディサイズが全長4700mm×全幅1785mm×全高1505mm、排気量は2362ccであることから、大雑把に分類すると2.4リットルクラス(2400cc、自動車税は2.5L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4700mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下|Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。
エンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、いわゆるFF方式(フロントエンジン/フロントドライブ)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。
ANF10型 HS [2362cc/150PS FF/CVT] お品書き
![]() エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ | ![]() No Data | ![]() タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差 | ![]() 各種スペックの相対評価とレーダーチャート |
主要諸元とエンジン諸元
主要諸元 | |
---|---|
メーカー | LEXUS |
車名& グレード | HS HS250h |
その他 | – |
お値段 | 3950000円 |
車両型式 | DAA-ANF10 |
駆動方式 変速機 | FF・前輪駆動(FWD,2WD) CVT(無段変速機・連続可変T/M) |
ドア数& 定員 | 4ドア 5人 |
車体寸法 | 長4700×幅1785×高1505mm |
室内寸法 | 長1945×幅1475×高1210mm |
軸距& 輪距 | 2700mm 前1535mm/後1530mm |
最小半径 | 5.6m |
最低高 | 145mm |
タイヤ | 前輪:215/55R17 後輪:215/55R17 |
ブレーキ | 前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク |
車両重量 | 1640kg |
エンジン諸元 | |
---|---|
原動機型式 | 2AZ-FXE |
気筒配列 | 直列4気筒+モーター |
排気量 | 2362cc |
圧縮比 | 12.5 |
吸気方式 | 自然吸気(NA・ノンターボ) |
最高出力 | 150PS[110kW]/6000rpm |
最大トルク | 19.1kgm[187Nm]/4400rpm |
使用燃料 | レギュラーガソリン |
JC08燃費 | 19.8km/L(46.6mpg) |
10・15燃費 | 23.0km/L(54.1mpg) |
100km燃費 | 5.1L/100km |
※2AZ-FXE型エンジンの諸元と性能まとめ ※直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。モーターを組み合わせることでハイブリッドカーとなります。 ※これまでに登場したハイブリッドカーの一覧 ※直列4気筒の最高出力ランキング |
税金と年間維持費のシミュレーション
ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(45000円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(16400円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代、月額6000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。
さらに、HSの新車を454.3万円(諸費用として59.3万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。
- ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
- 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
- 自動車保険は比較で安くなる!
新車で買った場合の年間維持費
名目 | 区分 | 金額 | ||
---|---|---|---|---|
自動車税(1年分) | 2500cc以下 | 13年未満 | 45000円 | |
自動車重量税(1年分) | 2.0トン以下 | 13年未満 | 16400円 | |
自賠責保険料(1年分) | 自家用乗用車 | 13920円 | ||
燃料代(年間1万km) | 10000km÷18.4×150円/L | 81520円 | ||
オイル交換(5000km毎) | 1回5000円×2回 | 10000円 | ||
タイヤ交換(3年3万km毎) | 1本15000円×4本÷3年 | 20000円 | ||
任意保険料(月額6000円) | 月額6000円×12ヶ月 | 72000円 | ||
ローン完済後の年間維持費 | 258840円 | |||
名目 | 区分 | 金額 | ||
車のローン額(1年分) | 月額75710円×12ヶ月 | 908520円 | ||
ローン返済中の年間維持費 | 1167360円 | |||
次回車検費用の積み立て目安 | ||||
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 | 63640円 |
名目 | 金額 |
---|---|
自動車税(1年分) | 45000円 |
自動車重量税(1年分) | 16400円 |
自賠責保険料(1年分) | 13920円 |
燃料代(年間1万km) | 81520円 |
オイル交換(5000km毎) | 10000円 |
タイヤ交換(3年3万km毎) | 20000円 |
任意保険料(月額6000円) | 72000円 |
ローン完済後の年間維持費 | 258840円 |
名目 | 金額 |
車のローン額(1年分) | 908520円 |
ローン返済中の年間維持費 | 1167360円 |
次回車検費用の積み立て目安 | |
重量税2年分+自賠責24ヶ月分 +検査手数料等3000円程度 | 63640円 |
- 初度登録から10年経過車の場合、自動車税の区分は「2500cc以下の13年未満」で税額は45000円、重量税の区分は「2.0トン以下の13年未満」で税額は16400円(単年)です。
- エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
- タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を3年周期で交換すると仮定した場合のもの。
- 任意保険料の金額は、月額6000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
- 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
- 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
- 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。 - 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
- 車検時には上記の目安金額63,640円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
- 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
車に対して少し色気を出すと月換算で2~3万円の間、年間にすると24~36万円のクラスです。この車の場合は月単位で換算すると21,570円(完済前は97,280円)になります。
口癖のように「もうちょっと維持費が安ければ…」と呟くその姿は自慢げなようでありながら哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにはいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。
●HSの燃料代にぶら下がる税金(年間納税額)
さて、自動車には「これでもか!これでもか!嫌なら乗るな!」と言わんばかりに何種類もの税金が課せられており、あまり詳らかにするとますます自動車離れに拍車がかかってしまいそうなのですが、HSの燃料代に対する税額と割合を調べてみたいと思います。
燃料にかかる税金 | |
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ガソリン税(本則) | 15600円 |
ガソリン税(暫定) | 13640円 |
石油税 | 1520円 |
消費税(10%) | 7410円 |
合計納税額 | 38170円 |
例として年間走行距離を10000km、燃費を18.4km/L、ガソリンを1リットルあたり150円(諸税込)として計算してみます。
このとき使用するガソリンの量は543.5Lですから、ガソリン税(本則)が28.7円/Lで合計15600円、ガソリン税(暫定)が25.1円/Lで13640円、石油税が2.8円/Lで1520円になります。
ガソリン車の場合は本体価格79.8円/Lに加えてガソリン税・石油税にも消費税率を掛けるので、消費税額としては7410円となり、これらを合計した税額は38170円、1年間に燃料代として支払う81520円のうち46.8%が税金、ということになります。
さらに自動車税が年間で45000円、自動車重量税が年換算で16400円ですから、合計99570円がHSに課せられる税金としてぶら下がっている計算です。
低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km
せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。
走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。
年間3000km走行の場合 | |
---|---|
名目 | 金額 |
自動車税(1年分) | 45000円 |
自動車重量税(1年分) | 16400円 |
自賠責保険料(1年分) | 13920円 |
燃料代(3000km分) | 24460円 |
オイル交換(年1回) | 5000円 |
タイヤ交換(3万km/6年) | 6000円 |
任意保険料(月額4800円) | 57600円 |
合計 [差額] | 168380円 [-90460円] |
年間5000km走行の場合 | |
---|---|
名目 | 金額 |
自動車税(1年分) | 45000円 |
自動車重量税(1年分) | 16400円 |
自賠責保険料(1年分) | 13920円 |
燃料代(5000km分) | 40760円 |
オイル交換(年1回) | 5000円 |
タイヤ交換(3万km/6年) | 10000円 |
任意保険料(月額5100円) | 61200円 |
合計 [差額] | 192280円 [-66560円] |
年間7000km走行の場合 | |
---|---|
名目 | 金額 |
自動車税(1年分) | 45000円 |
自動車重量税(1年分) | 16400円 |
自賠責保険料(1年分) | 13920円 |
燃料代(7000km分) | 57060円 |
オイル交換(年1回) | 7000円 |
タイヤ交換(3万km/4.3年) | 14000円 |
任意保険料(月額5400円) | 64800円 |
合計 [差額] | 218180円 [-40660円] |
自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。
タイヤ交換費用については、スリップサインまで30000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料72000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。
年間3000km走行では、10000km走行に比べて90460円安い168380円に、5000km走行では66560円安い192280円に、7000km走行では40660円安い218180円という結果になりました。
自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。
1km走行コストと月間&年間交通費
距離/日 | 費用/日 | 月換算 | 年換算 |
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10km | 80円 | 1800円 | 2.1万円 |
20km | 150円 | 3300円 | 3.9万円 |
30km | 230円 | 5100円 | 6.0万円 |
50km | 380円 | 8400円 | 9.9万円 |
100km | 760円 | 16700円 | 19.8万円 |
さて、レギュラーガソリン1リットルの燃料価格を150円、燃費を19.8km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは7.58円になります。
たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は80円/日となり、20km走行なら150円/日、30km走行なら230円/日、50km走行なら380円/日、100km走行なら760円/日かかる計算です。
1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmで燃料代は5100円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmで燃料代は6.0万円/年という塩梅です。
カタログスペックから見えてくる要素
2AZ-FXE型エンジン簡易性能曲線図 | |
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各回転域での馬力 | |
4400回転時の馬力 | 117PS |
6000回転時の馬力 | 150PS |
各回転域でのトルク | |
4400回転時のトルク | 19.1kgm |
6000回転時のトルク | 17.9kgm |
2AZ-FXE型エンジンの性能 |
まずおさらいとして、搭載している2AZ型2362cc、直列4気筒+モーターの自然吸気エンジンは6000回転時に最高出力150馬力を、4400回転時に最大トルク19.1kgmを発生します。
馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。
トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。
※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。
ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4400rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の1600rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は26.7%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域
最高出力ランキング リスト |
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2500cc以下クラス編 |
レクサスの小型車&普通車編 |
最大トルク ランキング リスト |
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2500cc以下クラス編 |
レクサスの小型車&普通車編 |
さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ は10.93kg/PS(1640kg/150PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。
車重と搭乗者とPWR | |
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車体のみ | 10.93kg/PS |
車体+1人 | 11.30kg/PS |
車体+5人 | 12.77kg/PS |
お腹と車重とPWR | |
車体+60kg | 11.33kg/PS |
車体+70kg | 11.40kg/PS |
車体+80kg | 11.47kg/PS |
車体+90kg | 11.53kg/PS |
車体+100kg | 11.60kg/PS |
というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは11.30kg/PS(1695kg/150PS)となり、数値としては0.37kgほど悪化します。
次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは12.77kg/PS(1915kg/150PS)となり、1.84kgも悪化することになります。
もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。
HSのライバル候補車たち
![]() | 11.23kg/PS ゴルフ トゥーラン 2.0L/150PS|FF/6AT |
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![]() | 11.23kg/PS ジムニー シエラ 1.5L/102PS|PT4WD/4AT |
![]() | 11.23kg/PS ハリアー 2.0L/151PS|4WD/CVT |
![]() | 11.26kg/PS カジャー 1.2L/131PS|FF/7AT |
![]() | 11.30kg/PS グランドC4ピカソ 2.0L/150PS|FF/6AT |
車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ11.30kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。
11.19kg/PSから11.41kg/PSの範囲で知名度を優先して選んでみたところ、フォルクスワーゲンの7人乗りミニバン「1TDFG型 ゴルフ トゥーラン」、スズキの4人乗りSUV「JB74W型 ジムニー シエラ」、トヨタの5人乗りSUV「ZSU65W型 ハリアー」、ルノーの5人乗りSUV「HEH5F型 カジャー」、シトロエンの7人乗りミニバン「B787AH01型 グランドC4ピカソ」という顔ぶれが並びました。
「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。
●ANF10型 HS [HS250h]とパワーウェイトレシオが近い車種|11.30kg/PS
いろいろな数値 | |
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WB/TR比 | 1.76 |
平均ピストンスピード | 19.2m/s |
トルクウェイトレシオ | 85.9kg/kgm |
1馬力あたりのお値段 | 26333円 |
排気量1Lあたり馬力 | 63.5PS/L |
排気量1Lあたりトルク | 8.09kgm/L |
1気筒あたりの馬力 | 37.5PS |
1気筒あたりのトルク | 4.8kgm |
パワーバンド比率 | 26.7% |
各種ランキング | |
セダンのPWR 2.0~2.5LのNA車 PWR |
トルクウェイトレシオは85.9kg/kgm(1640kg/19.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)
ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3950000円、最高出力が150馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は26333円、逆に1万円あたりでは0.38馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は206806円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。
- 1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング | レクサス編 | 2500cc以下の車編 | セダン編
最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は63.5PS/L、トルクは8.09kgm/L、1気筒あたりの馬力は37.5馬力、トルクは4.8kgmとなり、このエンジンが150馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.2m/sです。
●排気量1リットルあたりの馬力ランキング
ちなみに、ストローク量が96.0mmである2AZ型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6250回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
●平均ピストンスピードが速い車ランキング
この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.76になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
●ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング
人間様の占有スペース
人間様の占有スペース | |
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室内長×幅×高 | 3.5m³ |
1人あたりのスペース | 約0.7m³ |
室内長/全長 | 41.4% |
室内幅/全幅 | 82.6% |
室内高/全高 | 80.4% |
室内容積/車両体積 | 27.8% |
ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。
まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.5m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.7m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は41.4%、同じく室内幅と全幅の比率は82.6%、同じく室内高と全高の比率は80.4%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は27.8%でした。
室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 | 室内幅が広い車 | 室内高が高い車 | 車内の空間が広い車
車中泊の可能性
車中泊の可能性 | |
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期待される荷室の長さ | 1.65m |
期待される荷室の幅 | 1.38m |
対角線の長さ | 2.15m |
期待される荷室の面積 | 2.28m² |
ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。
縦方向の長さが1.65m(対角線では2.15m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。
セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。車中泊にあると嬉しいアイテム
燃料タンクと燃費と航続距離と
燃料タンクと燃費と航続距離と | |
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JC08モード燃費 | 19.8km/L |
燃料タンク容量 | 55L |
航続距離(カタログ燃費) | 1089.0km |
航続距離(80%燃費) | 869.0km |
満タンプライス | 8250円 |
1万円でどこまで行ける? | 1320.0km |
車両価格/航続距離 | 3627円/km |
JC08モード燃費が19.8km/Lですので、燃料タンクの容量が55リットルですと航続可能距離は1089.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)
実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(17.8km/L)とすると979.0km、80%(15.8km/L)だと869.0km、70%(13.9km/L)では764.5kmという航続距離になります。
燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリン55リットルの給油で8250円、上で計算した航続距離を踏まえると1089.0km(80%燃費時869.0km)を走行するのに8250円かかる計算です。
ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1320.0km(往復なら片道660.0km)、カタログ値の80%なら1056.0km(片道528.0km)離れたところまで行くことができます。
ちなみに、1回の給油で1089.0kmの距離を移動できるANF10型 HS [HS250h]という乗り物を、395.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「3627円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。
純正装着タイヤの215/55R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版
下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。
※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。
純正タイヤ 215/55R17 | 直径 668mm | |||||
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-20mm 幅195mm | -10mm 幅205mm | 変更なし 幅215mm | +10mm 幅225mm | +20mm 幅235mm | |
-5% 50 扁平 | 195/50R17 37.5km/h 直径627mm 径差-41mm | 205/50R17 38.1km/h 直径637mm 径差-31mm | 215/50R17 38.7km/h 直径647mm 径差-21mm | 225/50R17 39.3km/h 直径657mm 径差-11mm | 235/50R17 39.9km/h 直径667mm 径差-1mm |
0% 55 扁平 | 195/55R17 38.7km/h 直径647mm 径差-21mm | 205/55R17 39.4km/h 直径658mm 径差-10mm | 215/55R17 40.0km/h 668mm 0mm | 225/55R17 40.7km/h 直径680mm 径差+12mm | 235/55R17 41.4km/h 直径691mm 径差+23mm |
+5% 60 扁平 | 195/60R17 39.9km/h 直径666mm 径差-2mm | 205/60R17 40.6km/h 直径678mm 径差+10mm | 215/60R17 41.3km/h 直径690mm 径差+22mm | 225/60R17 42.0km/h 直径702mm 径差+34mm | 235/60R17 42.8km/h 直径714mm 径差+46mm |
+10% 65 扁平 | 195/65R17 41.1km/h 直径686mm 径差+18mm | 205/65R17 41.9km/h 直径699mm 径差+31mm | 215/65R17 42.6km/h 直径712mm 径差+44mm | 225/65R17 43.4km/h 直径725mm 径差+57mm | 235/65R17 44.2km/h 直径738mm 径差+70mm |
もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/55R17、195/60R17 、205/50R17、205/55R17 、215/50R17 、225/50R17 、235/50R17あたりのタイヤがおすすめです。
215/55R17のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを17インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが215/55R17のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。
ANF10型HS[2.4L-NA FF/CVT]の得点(簡易版)
ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。
スポーツ性能部門 | ||
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評価項目 | 数値 | 得点 |
パワーウェイト | 10.93kg/ps | 46.00 |
1速ギヤ加速性能 | – | 39.27 |
1L換算馬力 | 63.5ps/L | 42.02 |
1L換算トルク | 8.09kgm/L | 32.03 |
WB/TR比 | 1.76 | 51.25 |
ワイド&ロー指数 | 0.843 | 52.52 |
前面の面積 | 2.686m² | 47.20 |
最低地上高 | 145mm | 53.42 |
スポーツ性能部門の得点 | 363.71 |
※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。
ユーティリティ部門 | ||
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評価項目 | 数値 | 得点 |
JC08燃費 | 19.8km/L | 54.40 |
年間維持費 | 258840円 | 56.20 |
100kmh回転数 | – | 42.85 |
航続距離 | 1089.0km | 73.62 |
車の大きさ | 12.626m³ | 55.58 |
室内の広さ | 3.471m³ | 51.23 |
最小回転半径 | 5.6m | 40.85 |
馬力単価 | 26333円 | 42.41 |
ユーティリティ部門の得点 | 417.14 |
※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。
スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した ANF10型HS[2.4L-NA FF/CVT] の総合得点は 780.85 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。
上記リンク先では、今回このページで紹介したANF10型HS(FF/CVT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「2500ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。