ランドローバー レンジローバーの性能まとめ [LG5NA型|5.0L/375PS|4WD/8AT|2013年] Vogue


 画像はランドローバーより引用
 http://www.landrover.co.jp/

ランドローバーの5ドア・5人乗りSUV、LG5NA型の4代目レンジローバーは2013/01から生産(または販売)が開始されました。ここでは2013/01モデルにある[Vogue]というグレードのカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説してみます。

ボディサイズが全長5005mm×全幅1985mm×全高1865mm、排気量は4999ccであることから、大雑把に分類すると5.0リットルクラス(5000cc、自動車税は6.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5005mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury 4900mm超 Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります

車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆるAWD方式(All Wheel Drive・Four Wheel Drive)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

LG5NA型 レンジローバー [4999cc/375PS 4WD/8AT] お品書き

ページが長大でどうにもならないため、ページ下部の項目にジャンプできるようなものを作りました。

エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

4代目レンジローバーの類型&他グレード

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • ※燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種
画像排気量
車両価格
車両型式
グレード
出力
燃費
5.0L-SC
4WD/8AT
1670.0万円
LG5SA型
[Autobiography]
(2013/01)
510PS
63.8kgm
5.3km/L

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー LAND_ROVER
車名&
グレード
レンジローバー
Vogue
その他
お値段 12300000円
車両型式 ABA-LG5NA
駆動&
変速機
4WD(AWD,四輪駆動)&
8AT(8速AT,8段AT)
ドア数&
定員
5ドア
5人
車体寸法 長5005×幅1985×高1865mm
軸距&
輪距
2920mm
前1695mm/後1690mm
最小半径 6.1m
タイヤ 前255/55R20 後255/55R20
ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク
後ベンチレーテッドディスク
車両重量 2350kg
エンジン諸元
原動機型式 508PN
気筒配列 V型8気筒
排気量 4999cc
圧縮比 11.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 375PS(276kW 370HP)/6500rpm
最大トルク 52.0kgm(510Nm)/3500rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 5.8km/L (13.6mpg)
100km燃費 17.2L/100km
※V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中~大排気量のスタンダード。
508PN型エンジンの諸元と性能まとめ
※V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(88000円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(20500円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額8500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、レンジローバーの新車を1414.5万円(諸費用として184.5万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 保険スクエアbang!では最大20社より自動車保険料の比較・検討が可能です。

新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 6000cc以下 13年未満 88000円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 13年未満 20500
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 13920円
燃料代(年間1万km) 10000km÷5.8km/L×160円/L 275860円
オイル交換(5000km毎) 1回7500円×2回 15000円
タイヤ交換(3年3万km毎) 1本24000円×4本÷3年 32000円
任意保険料(月額8500円) 月額8500円×12ヶ月 102000円
ローン完済後の年間維持費 547280円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額235750円×12ヶ月 2829000円
ローン返済中の年間維持費 3376280円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 71840円
  • 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のものはWLTCモード燃費、青文字のものはJC08モード燃費、赤文字のものは10・15モード燃費に0.8を掛けたもの。
  • 車検時には上記の目安金額71,840円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。若しくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、意義を見出しているのかもしれません。ここまで来ると月単位に換算しても45,607円(完済前は281,357円)という破格の金額になってしまうことを思えば、とてもじゃないけど新車で買って5年のローンを抱えながら乗るような車ではありません。ほとんど乗らずに盆栽としてガレージに飾っておくなら、まあ…

1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km280円6200円7.3万円
20km550円12100円14.3万円
30km830円18300円21.6万円
50km1380円30400円35.9万円
100km2760円60700円71.8万円

さて、ハイオクガソリン1リットルの燃料価格を160円、燃費を5.8km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは27.59円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は280円/日となり、20km走行なら550円/日、30km走行なら830円/日、50km走行なら1380円/日、100km走行なら2760円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が10kmなら月間の走行距離は220kmで燃料代は6200円/月、20kmなら440kmで12100円/月、30kmなら660kmで18300円/月、50kmなら1100kmで30400円/月、100kmなら2200kmで60700円/月かかります。

1年間の労働日数を260日とすると、通勤距離が10kmなら年間の走行距離は2600kmで燃料代は7.3万円/年、20kmなら5200kmで14.3万円/年、30kmなら7800kmで21.6万円/年、50kmなら13000kmで35.9万円/年、100kmなら26000kmで71.8万円/年となります。

1年間のランニングコスト(年間維持費) ランキング
新車の小型&普通車5000cc以下輸入車編SUV・RV・クロカン限定


カタログスペックから見えてくる要素

508PN型エンジン簡易性能曲線図
508PN型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3500回転時の馬力 254PS
6500回転時の馬力 375PS
各回転域でのトルク
3500回転時のトルク 52.0kgm
6500回転時のトルク 41.3kgm
508PN型エンジンの諸元と性能まとめ

まずおさらいとして、搭載している508PN型4999cc、V型8気筒の自然吸気エンジンは6500回転時に最高出力375馬力を、3500回転時に最大トルク52.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3500rpmから最高出力が発生する6500rpmまで」の3000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は46.1%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ6.27kg/PS(2350kg/375PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ6.27kg/PS
車体+1人6.41kg/PS
車体+5人7.00kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg6.43kg/PS
車体+70kg6.45kg/PS
車体+80kg6.48kg/PS
車体+90kg6.51kg/PS
車体+100kg6.53kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは6.41kg/PS(2405kg/375PS)となり、数値としては0.14kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは7.00kg/PS(2625kg/375PS)となり、0.73kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

いろいろな数値
WB/TR比 1.73
平均ピストンスピード 20.2m/s
トルクウェイトレシオ 45.2kg/kgm
1馬力あたりのお値段 32800円
排気量1Lあたり馬力 75.0PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.40kgm/L
1気筒あたりの馬力 46.9PS
1気筒あたりのトルク 6.5kgm
パワーバンド比率 46.1%
各種ランキング
SUV、RV、クロカンのP/Wレシオ
4.5~5.0L以下のP/Wレシオ

トルクウェイトレシオは45.2kg/kgm(2350kg/52.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が12300000円、最高出力が375馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は32800円、逆に1万円あたりでは0.30馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は236538円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は75.0PS/L、トルクは10.40kgm/L、1気筒あたりの馬力は46.9馬力、トルクは6.5kgmとなり、このエンジンが375馬力を6500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは20.2m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が93.0mmである508PN型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6450回転です。最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えているこのエンジンは実に良く設計された秀逸なエンジンであると言えます。一昔(二昔?)前の常識を覆す誉れ高きエンジンですので、ぜひとも重要文化遺産に登録して後世に伝えていかねばなりません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.73になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


速度と車両重量と運動エネルギー

「スピードを出して事故をすると大変なことになる…!」あるいは「重いとブレーキをかけてもなかなか止まらない…」と感覚的には知っていても、なぜ大変なことになるのか、なぜ止まらないのかは今ひとつピンと来なかったりします。

そこで取り出しましたのが運動エネルギーなるもので、これはある重量の物体がある速度で移動しているとき、どれだけのエネルギーを有しているのかを数値的に知ることができるという代物です。

というわけで、レンジローバーの車両重量2350kgに1人ぶんの体重55kgを加えた2405kgと、5名フル乗車時の2625kgという2つの重量を用意して、40km/hから180km/hまでの速度域で運動エネルギーがどのように変化するのかを調べてみました。

速度1名乗車
2405kg
5名乗車
2625kg
40km/h148kJ162kJ+14kJ
60km/h334kJ365kJ+31kJ
80km/h594kJ648kJ+54kJ
100km/h928kJ1013kJ+85kJ
120km/h1336kJ1458kJ+122kJ
140km/h1819kJ1985kJ+166kJ
180km/h3006kJ3281kJ+275kJ

たとえば1名乗車で40km/h走行しているときの運動エネルギーは148kJ、5名乗車では162kJとなり、その差は14kJ、倍率にすれば1.1倍ほどの増加でびっくりするほどではありません。

が、速度が倍の80km/hになると1名乗車でも594kJ、5名乗車では54kJ増加して648kJにもなり、重量から見れば1.1倍のままなれど、40km/hでの運動エネルギーと比べると4.0倍も増加しています。

これが180km/hになると1名乗車で3006kJ、5名乗車では275kJ増加して3281kJにもなり、80km/hと比べても5.1倍、40km/hと比べると20.3倍ものとんでもない運動エネルギーを有していることがわかります。

さて、速度が同じなら重いほうが運動エネルギーは大きくなることがわかりましたので、続いては運動エネルギーを928000Jとした場合に、重量の異なる自動車では時速何kmに相当するのかを調べてみます。

重量928kJ
速度
100キロ
[kJ]
800kg173km/h309kJ-619kJ
1000kg155km/h386kJ-542kJ
1500kg127km/h579kJ-349kJ
2000kg110km/h772kJ-156kJ
2405kg100km/h928kJ
3000kg90km/h1157kJ+229kJ
3500kg83km/h1350kJ+422kJ
※100km/h[kJ]は各重量の車両が100km/h走行しているときの運動エネルギー

ここでは車両重量+体重55kgの2405kgを基準として、800kg、1000kg、1500kg、2000kg、3000kg、3500kgで計算してみました。

考えたくもないことですが、たとえば同じ100km/hで走行する相手と正面衝突する場合、相手が800kgであれば当たり負けすることはなく、その相手が173km/hのとき互角の勝負になります。

逆に相手が3500kgで重い場合、双方が100km/hでは当たり負けして弾き飛ばされますが、相手が83km/hであれば互いに引かぬ真っ向勝負に持ち込める、というような雰囲気です。

いずれにせよ超スピードで事故をすれば衝突安全ボディもなんのその、車は雲散霧消の勢いで大変なことになり、ブレーキローターとブレーキパッドが身を削り、身を粉にして車を止めようにも一筋縄ではいかないことがわかる…ような気がしてきます。


車中泊の可能性

車中泊の可能性
期待される荷室の長さ 1.75m
期待される荷室の幅 1.58m
対角線の長さ 2.36m
期待される荷室の面積 2.77m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.75m(対角線では2.36m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 5.8km/L
燃料タンク容量 105L
航続距離(カタログ燃費) 609.0km
航続距離(80%燃費) 483.0km
満タンプライス 16800円
1万円でどこまで行ける? 362.5km
車両価格/航続距離 20197円/km

JC08モード燃費が5.8km/Lですので、燃料タンクの容量が105リットルですと航続可能距離は609.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.2km/L)とすると546.0km、80%(4.6km/L)だと483.0km、70%(4.1km/L)では430.5kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリン105リットルの給油で16800円、上で計算した航続距離を踏まえると609.0km(80%燃費時483.0km)を走行するのに16800円かかる計算です。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば362.5km(往復なら片道181.2km)、カタログ値の80%なら290.0km(片道145.0km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で609.0kmの距離を移動できるLG5NA型 レンジローバー [Vogue]という乗り物を、1230.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「20197円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7000rpm|タイヤサイズ 255/55R20|タイヤ直径 78.9cm|円周長 247.9cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.714 16.71 62.3kmh 11240rpm 2202.7kgm
2速 3.143 11.14 0.667 1-2/4670rpm 93.4kmh 7490rpm 1468.6kgm
3速 2.106 7.466 0.670 2-3/4690rpm 139.5kmh 5020rpm 984.1kgm
4速 1.667 5.910 0.792 3-4/5540rpm 176.2kmh 3970rpm 778.9kgm
5速 1.285 4.555 0.771 4-5/5400rpm 228.6kmh 3060rpm 600.4kgm
6速 1.000 3.545 0.778 5-6/5450rpm 293.7kmh 2380rpm 467.3kgm
7速 0.839 2.974 0.839 6-7/5870rpm 350.1kmh 2000rpm 392.0kgm
8速 0.667 2.365 0.795 7-8/5570rpm 440.3kmh 1590rpm 311.7kgm
Final 3.545 レシオカバレッジ(変速比幅)7.067
ギヤの繋がりイメージ
LG5NA型レンジローバー8AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
    シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
    赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.545)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(52.0kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.545)÷タイヤの有効半径(0.3945m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの440.3km(6500rpmでは408.9km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6500rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ58km/h
2速ギヤ87km/h4340rpm
3速ギヤ129km/h4360rpm
4速ギヤ164km/h5150rpm
5速ギヤ212km/h5010rpm
6速ギヤ273km/h5060rpm
7速ギヤ325km/h5450rpm
8速ギヤ409km/h5170rpm

LG5NA型レンジローバーに搭載された508PN型4999ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6500rpmまで引っ張ると58km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6500rpmから4340rpmまで落ち、そこから6500rpmまで加速を続けると速度は87km/h(+29km/h)になります。

3速ギヤでは4360rpmまで落ちて6500rpmで129km/h(+42km/h)に、4速ギヤでは5150rpmまで落ちて6500rpmで164km/h(+35km/h)に、5速ギヤでは5010rpmまで落ちて6500rpmで212km/h(+48km/h)になります。

続いて6速ギヤでは5060rpmまで落ちて6500rpmで273km/h(+61km/h)に、7速ギヤでは5450rpmまで落ちて6500rpmで325km/h(+52km/h)に、8速ギヤでは5170rpmまで落ちて6500rpmで409km/h(+84km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3500回転で最大トルク52.0kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば45.2kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(6.27kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2202.7kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2350kg)を1速ギヤの最大駆動力(2202.7kgm)で割ってみると1.07kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6500回転でのトルク(41.3kgm)からTWRを算出すると1.34kg/kgmとなり、3500-6500回転の回転域では1.07-1.34kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4490 6740 8990 11240 13480 15730 20220
2速 3000 4490 5990 7490 8990 10490 13480
3速 2010 3010 4020 5020 6020 7030 9030
4速 1590 2380 3180 3970 4770 5560 7150
5速 1230 1840 2450 3060 3680 4290 5510
6速 950 1430 1910 2380 2860 3340 4290
7速 800 1200 1600 2000 2400 2800 3600
8速 640 950 1270 1590 1910 2230 2860
※赤い数字は暫定レブリミット(7000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.667)を選択して時速100kmにて走行すると1590回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは950回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1110回転、一般的な高速道路の80km/hでは1270回転、100km/hでは1590回転、制限速度が120km/hになると1910回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2860回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 27 36 45 53 62 71
2速 13 27 40 53 67 80 93 107
3速 20 40 60 80 100 120 139 159
4速 25 50 76 101 126 151 176 201
5速 33 65 98 131 163 196 229 261
6速 42 84 126 168 210 252 294 336
7速 50 100 150 200 250 300 350 400
8速 63 126 189 252 315 377 440 503

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの255/55R20と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 255/55R20 | 直径 789mm

-20mm
幅235mm
-10mm
幅245mm
変更なし
幅255mm
+10mm
幅265mm
+20mm
幅275mm
-5%
50
扁平
235/50R20
37.7km/h
直径743mm
径差-46mm
245/50R20
38.2km/h
直径753mm
径差-36mm
255/50R20
38.7km/h
直径763mm
径差-26mm
265/50R20
39.2km/h
直径773mm
径差-16mm
275/50R20
39.7km/h
直径783mm
径差-6mm
0%
55
扁平
235/55R20
38.9km/h
直径767mm
径差-22mm
245/55R20
39.4km/h
直径778mm
径差-11mm
255/55R20
40.0km/h
789mm
0mm
265/55R20
40.6km/h
直径800mm
径差+11mm
275/55R20
41.1km/h
直径811mm
径差+22mm
+5%
60
扁平
235/60R20
40.1km/h
直径790mm
径差+1mm
245/60R20
40.7km/h
直径802mm
径差+13mm
255/60R20
41.3km/h
直径814mm
径差+25mm
265/60R20
41.9km/h
直径826mm
径差+37mm
275/60R20
42.5km/h
直径838mm
径差+49mm
+10%
65
扁平
235/65R20
41.3km/h
直径814mm
径差+25mm
245/65R20
41.9km/h
直径827mm
径差+38mm
255/65R20
42.6km/h
直径840mm
径差+51mm
265/65R20
43.2km/h
直径853mm
径差+64mm
275/65R20
43.9km/h
直径866mm
径差+77mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、235/55R20 、245/50R20、245/55R20 、255/50R20 、265/50R20 、275/50R20あたりのタイヤがおすすめです。

255/55R20のタイヤ幅を235mmから285mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、255/55R20の適応サイズと性能の変化 [LG5NA型レンジローバー編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご検討くださいませ。


LG5NA型レンジローバー[5.0L-NA 4WD/8AT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト6.27kg/ps59.32
1速ギヤ加速性能1.07kg/kgm61.82
1L換算馬力75.0ps/L51.40
1L換算トルク10.40kgm/L61.27
WB/TR比1.7354.38
ワイド&ロー指数0.94045.63
前面の面積3.702m²18.66
最低地上高43.35
スポーツ性能部門の得点395.83

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費5.8km/L32.55
年間維持費547280円29.81
100kmh回転数1590rpm63.38
航続距離609.0km44.11
車の大きさ18.529m³80.44
室内の広さ(仮) 3.360m³50.07
最小回転半径6.1m30.21
馬力単価32800円33.44
ユーティリティ部門の得点364.01

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した LG5NA型レンジローバー[5.0L-NA 4WD/8AT] の総合得点は 759.84 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したLG5NA型レンジローバー(4WD/8AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「5000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。投稿日:2013/01/16|更新日:2018/02/09


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