JEEP ラングラー アンリミテッドの性能まとめ [JK36L型|3.7L/284PS|PT4WD/5AT|2012年] Altitude


 画像はJEEPより引用
 http://www.jeep-japan.com/

JEEPの5ドア・5人乗りSUV、JK36L型の3代目ラングラー アンリミテッドは2007/03から生産(または販売)が開始されました。ここでは2012/08モデルにある[Altitude]というグレードのカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説してみます。

ボディサイズが全長4705mm×全幅1880mm×全高1845mm、排気量は3604ccであることから、大雑把に分類すると3.7リットルクラス(3700cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4705mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium 4650mm超-4900mm以下 Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります

車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆるAWD方式(All Wheel Drive・Four Wheel Drive)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

JK36L型 ラングラー アンリミテッド [3604cc/284PS PT4WD/5AT] お品書き

ページが長大でどうにもならないため、ページ下部の項目にジャンプできるようなものを作りました。

エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

3代目ラングラー アンリミテッドの類型&他グレード

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • ※燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種
画像排気量
車両価格
車両型式
グレード
出力
燃費
3.8L-NA
4WD/4AT
368.0万円
JK38L型
[Sport]
(2011/02)
199PS
32.1kgm
6.9km/L
3.8L-NA
4WD/4AT
338.0万円
JK38S型
[Sport-4AT]
(2011/02)
199PS
32.1kgm
7.3km/L
3.8L-NA
4WD/6MT
384.3万円
JK38S型
[Rubicon 6MT]
(2007/03)
199PS
32.1kgm
7.3km/L
3.6L-NA
4WD/5AT
358.0万円
JK36S型
[Mountain]
(2012/07)
284PS
35.4kgm
7.9km/L

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー JEEP
車名&
グレード
ラングラー アンリミテッド
Altitude
その他 アルティテュード ルビコン コールオブデューティ スポーツ サハラ アークティック クライスラージープ
お値段 4130000円
車両型式 ABA-JK36L
駆動&
変速機
パートタイム4WD(AWD,四輪駆動)&
5AT(5速AT,5段AT)
ドア数&
定員
5ドア
5人
車体寸法 長4705×幅1880×高1845mm
軸距&
輪距
2945mm
前1570mm/後1570mm
最小半径 7.1m
最低高 220mm
タイヤ 前255/70R18 後255/70R18
ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク
後ディスク
車両重量 2040kg
エンジン諸元
原動機型式 G
気筒配列 V型6気筒
排気量 3604cc
圧縮比 10.2
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 284PS(209kW 280HP)/6350rpm
最大トルク 35.4kgm(347Nm)/4300rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
JC08燃費 7.5km/L (17.6mpg)
100km燃費 13.3L/100km
※V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
G型エンジンの諸元と性能まとめ
※V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(66500円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(20500円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、ラングラー アンリミテッドの新車を475万円(諸費用として62万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ラングラー アンリミテッドの中古車を『カーセンサーnet』で検索!
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 保険スクエアbang!では最大20社より自動車保険料の比較・検討が可能です。

新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4000cc以下 13年未満 66500円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 13年未満 20500
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 13920円
燃料代(年間1万km) 10000km÷7.5km/L×150円/L 200000円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(3年3万km毎) 1本18000円×4本÷3年 24000円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 427920円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額79160円×12ヶ月 949920円
ローン返済中の年間維持費 1377840円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 71840円
  • 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のものはWLTCモード燃費、青文字のものはJC08モード燃費、赤文字のものは10・15モード燃費に0.8を掛けたもの。
  • 車検時には上記の目安金額71,840円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

年間の維持費が60万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3~4万円、年間では36~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。この車の場合は月単位で換算すると35,660円(完済前は114,820円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも憧れちゃいます。

1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km200円4400円5.2万円
20km400円8800円10.4万円
30km600円13200円15.6万円
50km1000円22000円26.0万円
100km2000円44000円52.0万円

さて、レギュラーガソリン1リットルの燃料価格を150円、燃費を7.5km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは20.00円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は200円/日となり、20km走行なら400円/日、30km走行なら600円/日、50km走行なら1000円/日、100km走行なら2000円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が10kmなら月間の走行距離は220kmで燃料代は4400円/月、20kmなら440kmで8800円/月、30kmなら660kmで13200円/月、50kmなら1100kmで22000円/月、100kmなら2200kmで44000円/月かかります。

1年間の労働日数を260日とすると、通勤距離が10kmなら年間の走行距離は2600kmで燃料代は5.2万円/年、20kmなら5200kmで10.4万円/年、30kmなら7800kmで15.6万円/年、50kmなら13000kmで26.0万円/年、100kmなら26000kmで52.0万円/年となります。

1年間のランニングコスト(年間維持費) ランキング
新車の小型&普通車4000cc以下輸入車編SUV・RV・クロカン限定


カタログスペックから見えてくる要素

G型エンジン簡易性能曲線図
G型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4300回転時の馬力 213PS
6350回転時の馬力 284PS
各回転域でのトルク
4300回転時のトルク 35.4kgm
6350回転時のトルク 32.0kgm
G型エンジンの諸元と性能まとめ

まずおさらいとして、搭載しているG型3604cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは6350回転時に最高出力284馬力を、4300回転時に最大トルク35.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4300rpmから最高出力が発生する6350rpmまで」の2050rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は32.3%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.18kg/PS(2040kg/284PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.18kg/PS
車体+1人7.38kg/PS
車体+5人8.15kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.39kg/PS
車体+70kg7.43kg/PS
車体+80kg7.46kg/PS
車体+90kg7.50kg/PS
車体+100kg7.54kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.38kg/PS(2095kg/284PS)となり、数値としては0.20kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは8.15kg/PS(2315kg/284PS)となり、0.97kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

いろいろな数値
WB/TR比 1.88
平均ピストンスピード 17.6m/s
トルクウェイトレシオ 57.6kg/kgm
1馬力あたりのお値段 14542円
排気量1Lあたり馬力 78.8PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.82kgm/L
1気筒あたりの馬力 47.3PS
1気筒あたりのトルク 5.9kgm
パワーバンド比率 32.3%
各種ランキング
SUV、RV、クロカンのP/Wレシオ
3.5~4.0L以下のP/Wレシオ

トルクウェイトレシオは57.6kg/kgm(2040kg/35.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が4130000円、最高出力が284馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は14542円、逆に1万円あたりでは0.69馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は116667円、1万円あたりでは0.09kgmとなります。

最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は78.8PS/L、トルクは9.82kgm/L、1気筒あたりの馬力は47.3馬力、トルクは5.9kgmとなり、このエンジンが284馬力を6350回転で発生させているときの平均ピストンスピードは17.6m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が83.0mmであるG型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7230回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.88になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


速度と車両重量と運動エネルギー

「スピードを出して事故をすると大変なことになる…!」あるいは「重いとブレーキをかけてもなかなか止まらない…」と感覚的には知っていても、なぜ大変なことになるのか、なぜ止まらないのかは今ひとつピンと来なかったりします。

そこで取り出しましたのが運動エネルギーなるもので、これはある重量の物体がある速度で移動しているとき、どれだけのエネルギーを有しているのかを数値的に知ることができるという代物です。

というわけで、ラングラー アンリミテッドの車両重量2040kgに1人ぶんの体重55kgを加えた2095kgと、5名フル乗車時の2315kgという2つの重量を用意して、40km/hから180km/hまでの速度域で運動エネルギーがどのように変化するのかを調べてみました。

速度1名乗車
2095kg
5名乗車
2315kg
40km/h129kJ143kJ+14kJ
60km/h291kJ322kJ+31kJ
80km/h517kJ572kJ+55kJ
100km/h808kJ893kJ+85kJ
120km/h1164kJ1286kJ+122kJ
140km/h1584kJ1751kJ+167kJ
180km/h2619kJ2894kJ+275kJ

たとえば1名乗車で40km/h走行しているときの運動エネルギーは129kJ、5名乗車では143kJとなり、その差は14kJ、倍率にすれば1.1倍ほどの増加でびっくりするほどではありません。

が、速度が倍の80km/hになると1名乗車でも517kJ、5名乗車では55kJ増加して572kJにもなり、重量から見れば1.1倍のままなれど、40km/hでの運動エネルギーと比べると4.0倍も増加しています。

これが180km/hになると1名乗車で2619kJ、5名乗車では275kJ増加して2894kJにもなり、80km/hと比べても5.1倍、40km/hと比べると20.3倍ものとんでもない運動エネルギーを有していることがわかります。

さて、速度が同じなら重いほうが運動エネルギーは大きくなることがわかりましたので、続いては運動エネルギーを808000Jとした場合に、重量の異なる自動車では時速何kmに相当するのかを調べてみます。

重量808kJ
速度
100キロ
[kJ]
800kg162km/h309kJ-499kJ
1000kg145km/h386kJ-422kJ
1500kg118km/h579kJ-229kJ
2095kg100km/h808kJ
2500kg92km/h965kJ+157kJ
3000kg84km/h1157kJ+349kJ
3500kg77km/h1350kJ+542kJ
※100km/h[kJ]は各重量の車両が100km/h走行しているときの運動エネルギー

ここでは車両重量+体重55kgの2095kgを基準として、800kg、1000kg、1500kg、2500kg、3000kg、3500kgで計算してみました。

考えたくもないことですが、たとえば同じ100km/hで走行する相手と正面衝突する場合、相手が800kgであれば当たり負けすることはなく、その相手が162km/hのとき互角の勝負になります。

逆に相手が3500kgで重い場合、双方が100km/hでは当たり負けして弾き飛ばされますが、相手が77km/hであれば互いに引かぬ真っ向勝負に持ち込める、というような雰囲気です。

いずれにせよ超スピードで事故をすれば衝突安全ボディもなんのその、車は雲散霧消の勢いで大変なことになり、ブレーキローターとブレーキパッドが身を削り、身を粉にして車を止めようにも一筋縄ではいかないことがわかる…ような気がしてきます。


車中泊の可能性

車中泊の可能性
期待される荷室の長さ 1.65m
期待される荷室の幅 1.48m
対角線の長さ 2.22m
期待される荷室の面積 2.44m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.65m(対角線では2.22m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 7.5km/L
燃料タンク容量 85L
航続距離(カタログ燃費) 637.5km
航続距離(80%燃費) 510.0km
満タンプライス 12750円
1万円でどこまで行ける? 500.0km
車両価格/航続距離 6478円/km

JC08モード燃費が7.5km/Lですので、燃料タンクの容量が85リットルですと航続可能距離は637.5kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.8km/L)とすると578.0km、80%(6.0km/L)だと510.0km、70%(5.2km/L)では442.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリン85リットルの給油で12750円、上で計算した航続距離を踏まえると637.5km(80%燃費時510.0km)を走行するのに12750円かかる計算です。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば500.0km(往復なら片道250.0km)、カタログ値の80%なら400.0km(片道200.0km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で637.5kmの距離を移動できるJK36L型 ラングラー アンリミテッド [Altitude]という乗り物を、413.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「6478円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6350rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6850回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6850rpm|タイヤサイズ 255/70R18|タイヤ直径 81.4cm|円周長 255.7cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6850rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.595 11.55 91.0kmh 7530rpm 1005.0kgm
2速 2.186 7.026 0.608 1-2/4160rpm 149.6kmh 4580rpm 611.1kgm
3速 1.405 4.516 0.643 2-3/4400rpm 232.7kmh 2940rpm 392.8kgm
4速 1.000 3.214 0.712 3-4/4880rpm 327.0kmh 2090rpm 279.5kgm
5速 0.831 2.671 0.831 4-5/5690rpm 393.5kmh 1740rpm 232.3kgm
Final 3.214 レシオカバレッジ(変速比幅)4.326
ギヤの繋がりイメージ
JK36L型ラングラー アンリミテッド5AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
    シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
    赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4300rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.214)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(35.4kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.214)÷タイヤの有効半径(0.407m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。
  • 副変速機のギヤ比が不明のものはHi側に1.000を代入しているので、実際の回転数とは大きく異なる場合があります。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの393.5km(6350rpmでは364.8km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6350rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6350rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ84km/h
2速ギヤ139km/h3860rpm
3速ギヤ216km/h4080rpm
4速ギヤ303km/h4520rpm
5速ギヤ365km/h5280rpm

JK36L型ラングラー アンリミテッドに搭載されたG型3604ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6350rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6350rpmまで引っ張ると84km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6350rpmから3860rpmまで落ち、そこから6350rpmまで加速を続けると速度は139km/h(+55km/h)になります。

3速ギヤでは4080rpmまで落ちて6350rpmで216km/h(+77km/h)に、4速ギヤでは4520rpmまで落ちて6350rpmで303km/h(+87km/h)に、5速ギヤでは5280rpmまで落ちて6350rpmで365km/h(+62km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4300回転で最大トルク35.4kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば57.6kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.18kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1005.0kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2040kg)を1速ギヤの最大駆動力(1005.0kgm)で割ってみると2.03kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6350回転でのトルク(32.0kgm)からTWRを算出すると2.25kg/kgmとなり、4300-6350回転の回転域では2.03-2.25kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3010 4520 6020 7530 9040 10540 13560
2速 1830 2750 3660 4580 5500 6410 8240
3速 1180 1770 2350 2940 3530 4120 5300
4速 840 1260 1680 2090 2510 2930 3770
5速 700 1040 1390 1740 2090 2440 3130
※赤い数字は暫定レブリミット(6850rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.831)を選択して時速100kmにて走行すると1740回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1040回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1220回転、一般的な高速道路の80km/hでは1390回転、100km/hでは1740回転、制限速度が120km/hになると2090回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3130回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 13 27 40 53 66 80 93 106
2速 22 44 66 87 109 131 153 175
3速 34 68 102 136 170 204 238 272
4速 48 95 143 191 239 286 334 382
5速 57 115 172 230 287 345 402 460

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6850回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの255/70R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 255/70R18 | 直径 814mm

-20mm
幅235mm
-10mm
幅245mm
変更なし
幅255mm
+10mm
幅265mm
+20mm
幅275mm
-5%
65
扁平
235/65R18
37.5km/h
直径763mm
径差-51mm
245/65R18
38.1km/h
直径776mm
径差-38mm
255/65R18
38.8km/h
直径789mm
径差-25mm
265/65R18
39.4km/h
直径802mm
径差-12mm
275/65R18
40.0km/h
直径815mm
径差+1mm
0%
70
扁平
235/70R18
38.6km/h
直径786mm
径差-28mm
245/70R18
39.3km/h
直径800mm
径差-14mm
255/70R18
40.0km/h
814mm
0mm
265/70R18
40.7km/h
直径828mm
径差+14mm
275/70R18
41.4km/h
直径842mm
径差+28mm
+5%
75
扁平
235/75R18
39.8km/h
直径810mm
径差-4mm
245/75R18
40.5km/h
直径825mm
径差+11mm
255/75R18
41.3km/h
直径840mm
径差+26mm
265/75R18
42.0km/h
直径855mm
径差+41mm
275/75R18
42.8km/h
直径870mm
径差+56mm
+10%
80
扁平
235/80R18
40.9km/h
直径833mm
径差+19mm
245/80R18
41.7km/h
直径849mm
径差+35mm
255/80R18
42.5km/h
直径865mm
径差+51mm
265/80R18
43.3km/h
直径881mm
径差+67mm
275/80R18
44.1km/h
直径897mm
径差+83mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、235/70R18、235/75R18 、245/65R18、245/70R18 、255/65R18 、265/65R18 あたりのタイヤがおすすめです。

255/70R18のタイヤ幅を235mmから285mmまで、扁平率を55%から85%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、255/70R18の適応サイズと性能の変化 [JK36L型ラングラー アンリミテッド編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご検討くださいませ。


JK36L型ラングラー アンリミテッド[3.7L-NA PT4WD/5AT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.18kg/ps56.71
1速ギヤ加速性能2.03kg/kgm40.00
1L換算馬力78.8ps/L54.48
1L換算トルク9.82kgm/L53.92
WB/TR比1.8838.75
ワイド&ロー指数0.98142.61
前面の面積3.469m²25.19
最低地上高220mm20.87
スポーツ性能部門の得点332.53

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費7.5km/L35.24
年間維持費427920円40.92
100kmh回転数1740rpm61.25
航続距離637.5km45.85
車の大きさ16.320m³71.14
室内の広さ(仮) 2.959m³45.85
最小回転半径7.1m8.94
馬力単価14542円58.34
ユーティリティ部門の得点367.53

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した JK36L型ラングラー アンリミテッド[3.7L-NA PT4WD/5AT] の総合得点は 700.06 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したJK36L型ラングラー アンリミテッド(PT4WD/5AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「4000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。投稿日:2013/01/05|更新日:2018/02/09


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