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フェラーリの2ドア・2人乗りクーペ、謎型の初代458イタリアは2010/03から生産(または販売)が開始されました。
ここでは排気量4499cc(570PS/55.1kgm)のエンジンを搭載する[BaseGrade|2010/03モデル]のカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説しています。
ボディサイズが全長4527mm×全幅1937mm×全高1213mm、排気量は4499ccであることから、大雑把に分類すると4.5リットルクラス(4500cc、自動車税は4.5L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4527mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下|Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。
エンジンを車体の中央(運転席より後、後輪よりは前)に搭載し、後輪のみを駆動する、いわゆるMR方式(ミッドシップエンジン/リヤドライブ)を採用しています。エンジンやミッションといった重量物が車体の中心近くにあるため切れ味鋭いハンドリングを実現するとされ、生粋のスポーツカー、スーパーカーの代名詞的な駆動方式です。
458イタリア [4499cc/570PS MR/7AT] お品書き
![]() エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ | ![]() No Data | ![]() タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差 | ![]() 各種スペックの相対評価とレーダーチャート |
主要諸元とエンジン諸元
主要諸元 | |
---|---|
メーカー | FERRARI |
車名& グレード | 458イタリア BaseGrade |
その他 | ベースグレード |
お値段 | 28300000円 |
車両型式 | 謎 |
駆動方式 変速機 | MR・後輪駆動(RWD,2WD) 7AT(7段変速・自動) |
ドア数& 定員 | 2ドア 2人 |
車体寸法 | 長4527×幅1937×高1213mm |
軸距& 輪距 | 2650mm 前1672mm/後1606mm |
タイヤ | 前輪:235/35R20 後輪:295/35R20 |
ブレーキ | 前:ベンチレーテッドディスク 後:ベンチレーテッドディスク |
車両重量 | 1380kg |
エンジン諸元 | |
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原動機型式 | 不明 |
気筒配列 | V型8気筒 |
排気量 | 4499cc |
圧縮比 | 12.5 |
吸気方式 | 自然吸気(NA・ノンターボ) |
最高出力 | 570PS[419kW]/9000rpm |
最大トルク | 55.1kgm[540Nm]/6000rpm |
使用燃料 | ハイオクガソリン |
※V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中~大排気量のスタンダード。 ※V型8気筒の最高出力ランキング |
税金と年間維持費のシミュレーション
ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(76500円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(12300円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代、月額8000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。
さらに、458イタリアの新車を3254.5万円(諸費用として424.5万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。
- ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
- 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
- 自動車保険は比較で安くなる!
新車で買った場合の年間維持費
名目 | 区分 | 金額 | ||
---|---|---|---|---|
自動車税(1年分) | 4500cc以下 | 13年未満 | 76500円 | |
自動車重量税(1年分) | 1.5トン以下 | 13年未満 | 12300円 | |
自賠責保険料(1年分) | 自家用乗用車 | 13920円 | ||
燃料代(年間1万km) | 10000km÷6.0km/L×160円/L | 266670円 | ||
オイル交換(5000km毎) | 1回7000円×2回 | 14000円 | ||
タイヤ交換(3年3万km毎) | 1本24000円×4本÷3年 | 32000円 | ||
任意保険料(月額8000円) | 月額8000円×12ヶ月 | 96000円 | ||
ローン完済後の年間維持費 | 511390円 | |||
名目 | 区分 | 金額 | ||
車のローン額(1年分) | 月額542420円×12ヶ月 | 6509040円 | ||
ローン返済中の年間維持費 | 7020430円 | |||
次回車検費用の積み立て目安 | ||||
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 | 55440円 |
名目 | 金額 |
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自動車税(1年分) | 76500円 |
自動車重量税(1年分) | 12300円 |
自賠責保険料(1年分) | 13920円 |
燃料代(年間1万km) | 266670円 |
オイル交換(5000km毎) | 14000円 |
タイヤ交換(3年3万km毎) | 32000円 |
任意保険料(月額8000円) | 96000円 |
ローン完済後の年間維持費 | 511390円 |
名目 | 金額 |
車のローン額(1年分) | 6509040円 |
ローン返済中の年間維持費 | 7020430円 |
次回車検費用の積み立て目安 | |
重量税2年分+自賠責24ヶ月分 +検査手数料等3000円程度 | 55440円 |
- 初度登録から9年経過車の場合、自動車税の区分は「4500cc以下の13年未満」で税額は76500円、重量税の区分は「1.5トン以下の13年未満」で税額は12300円(単年)です。
- エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに7000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
- タイヤ交換の金額は、1本24000円のタイヤ4本を3年周期で交換すると仮定した場合のもの。
- 任意保険料の金額は、月額8000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
- 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
- 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
- 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。 - 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
- 車検時には上記の目安金額55,440円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
- 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。若しくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、意義を見出しているのかもしれません。
ここまで来ると月単位に換算しても42,616円(完済前は585,036円)という破格の金額になってしまうことを思えば、とてもじゃないけど新車で買って5年のローンを抱えながら乗るような車ではありません。ほとんど乗らずに盆栽としてガレージに飾っておくなら、まあ…
●458イタリアの燃料代にぶら下がる税金(年間納税額)
さて、自動車には「これでもか!これでもか!嫌なら乗るな!」と言わんばかりに何種類もの税金が課せられており、あまり詳らかにするとますます自動車離れに拍車がかかってしまいそうなのですが、458イタリアの燃料代に対する税額と割合を調べてみたいと思います。
燃料にかかる税金 | |
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ガソリン税(本則) | 47830円 |
ガソリン税(暫定) | 41830円 |
石油税 | 4670円 |
消費税(10%) | 24240円 |
合計納税額 | 118570円 |
例として年間走行距離を10000km、燃費を6.0km/L、ガソリンを1リットルあたり160円(諸税込)として計算してみます。
このとき使用するガソリンの量は1666.7Lですから、ガソリン税(本則)が28.7円/Lで合計47830円、ガソリン税(暫定)が25.1円/Lで41830円、石油税が2.8円/Lで4670円になります。
ガソリン車の場合は本体価格88.9円/Lに加えてガソリン税・石油税にも消費税率を掛けるので、消費税額としては24240円となり、これらを合計した税額は118570円、1年間に燃料代として支払う266670円のうち44.5%が税金、ということになります。
さらに自動車税が年間で76500円、自動車重量税が年換算で12300円ですから、合計207370円が458イタリアに課せられる税金としてぶら下がっている計算です。
低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km
せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。
走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。
年間3000km走行の場合 | |
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名目 | 金額 |
自動車税(1年分) | 76500円 |
自動車重量税(1年分) | 12300円 |
自賠責保険料(1年分) | 13920円 |
燃料代(3000km分) | 80000円 |
オイル交換(年1回) | 7000円 |
タイヤ交換(3万km/6年) | 9600円 |
任意保険料(月額6400円) | 76800円 |
合計 [差額] | 276120円 [-235270円] |
年間5000km走行の場合 | |
---|---|
名目 | 金額 |
自動車税(1年分) | 76500円 |
自動車重量税(1年分) | 12300円 |
自賠責保険料(1年分) | 13920円 |
燃料代(5000km分) | 133340円 |
オイル交換(年1回) | 7000円 |
タイヤ交換(3万km/6年) | 16000円 |
任意保険料(月額6800円) | 81600円 |
合計 [差額] | 340660円 [-170730円] |
年間7000km走行の場合 | |
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名目 | 金額 |
自動車税(1年分) | 76500円 |
自動車重量税(1年分) | 12300円 |
自賠責保険料(1年分) | 13920円 |
燃料代(7000km分) | 186670円 |
オイル交換(年1回) | 9800円 |
タイヤ交換(3万km/4.3年) | 22400円 |
任意保険料(月額7200円) | 86400円 |
合計 [差額] | 407990円 [-103400円] |
自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。
タイヤ交換費用については、スリップサインまで30000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料96000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。
年間3000km走行では、10000km走行に比べて235270円安い276120円に、5000km走行では170730円安い340660円に、7000km走行では103400円安い407990円という結果になりました。
自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。
1km走行コストと月間&年間交通費
距離/日 | 費用/日 | 月換算 | 年換算 |
---|---|---|---|
10km | 270円 | 5900円 | 7.0万円 |
20km | 530円 | 11700円 | 13.8万円 |
30km | 800円 | 17600円 | 20.8万円 |
50km | 1330円 | 29300円 | 34.6万円 |
100km | 2670円 | 58700円 | 69.4万円 |
さて、ハイオクガソリン1リットルの燃料価格を160円、燃費を6.0km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは26.67円になります。
たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は270円/日となり、20km走行なら530円/日、30km走行なら800円/日、50km走行なら1330円/日、100km走行なら2670円/日かかる計算です。
1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmで燃料代は17600円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmで燃料代は20.8万円/年という塩梅です。
カタログスペックから見えてくる要素
簡易エンジン性能曲線図 | |
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各回転域での馬力 | |
6000回転時の馬力 | 462PS |
9000回転時の馬力 | 570PS |
各回転域でのトルク | |
6000回転時のトルク | 55.1kgm |
9000回転時のトルク | 45.4kgm |
まずおさらいとして、搭載しているV型8気筒、4499ccの自然吸気エンジンは9000回転時に最高出力570馬力を、6000回転時に最大トルク55.1kgmを発生します。
馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。
トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。
※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。
ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する6000rpmから最高出力が発生する9000rpmまで」の3000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は33.3%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域
最高出力ランキング リスト |
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4500cc以下クラス編 |
輸入車・外車の小型車&普通車編 |
最大トルク ランキング リスト |
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4500cc以下クラス編 |
輸入車・外車の小型車&普通車編 |
さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ は2.42kg/PS(1380kg/570PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。
車重と搭乗者とPWR | |
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車体のみ | 2.42kg/PS |
車体+1人 | 2.52kg/PS |
車体+2人 | 2.61kg/PS |
お腹と車重とPWR | |
車体+60kg | 2.53kg/PS |
車体+70kg | 2.54kg/PS |
車体+80kg | 2.56kg/PS |
車体+90kg | 2.58kg/PS |
車体+100kg | 2.60kg/PS |
というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは2.52kg/PS(1435kg/570PS)となり、数値としては0.10kgほど悪化します。
次に乗車定員いっぱいの2人が搭乗した場合、車両重量に110kgがプラスされてパワーウェイトレシオは2.61kg/PS(1490kg/570PS)となり、0.19kgも悪化することになります。
もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。
458イタリアのライバル候補車たち
![]() | 2.78kg/PS R8 クーペ 5.3L/620PS|4WD/7AT |
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![]() | 2.83kg/PS R8 クーペ 5.3L/610PS|4WD/7AT |
![]() | 2.36kg/PS 3イレブン 3.5L/416PS|MR/6MT |
![]() | 2.83kg/PS R8 クーペ 5.3L/610PS|4WD/7AT |
![]() | 2.42kg/PS ウラカン 5.3L/610PS|4WD/7AT |
車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ2.52kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。
2.14kg/PSから2.90kg/PSの範囲で知名度を優先して選んでみたところ、アウディの2人乗りクーペ「4SDMWF型 R8 クーペ」、アウディの2人乗りクーペ「4SDKAD型 R8 クーペ」、ロータスの2人乗りオープンカー「謎型 3イレブン」、アウディの2人乗りクーペ「4SCSPD型 R8 クーペ」、ランボルギーニの2人乗りクーペ「謎型 ウラカン」という顔ぶれが並びました。
「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。
●458イタリア [BaseGrade]とパワーウェイトレシオが近い車種|2.52kg/PS
いろいろな数値 | |
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WB/TR比 | 1.62 |
平均ピストンスピード | 24.3m/s |
トルクウェイトレシオ | 25.0kg/kgm |
1馬力あたりのお値段 | 49649円 |
排気量1Lあたり馬力 | 126.7PS/L |
排気量1Lあたりトルク | 12.25kgm/L |
1気筒あたりの馬力 | 71.2PS |
1気筒あたりのトルク | 6.9kgm |
パワーバンド比率 | 33.3% |
各種ランキング | |
クーペのPWR 4.0~4.5L以下のPWR |
トルクウェイトレシオは25.0kg/kgm(1380kg/55.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)
ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が28300000円、最高出力が570馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は49649円、逆に1万円あたりでは0.20馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は513612円、1万円あたりでは0.02kgmとなります。
- 1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング | 輸入車編 | 4500cc以下の車編 | クーペ編
最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は126.7PS/L、トルクは12.25kgm/L、1気筒あたりの馬力は71.2馬力、トルクは6.9kgmとなり、このエンジンが570馬力を9000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは24.3m/sです。
●排気量1リットルあたりの馬力ランキング
ちなみに、ストローク量が81.0mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7410回転です。最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えているこのエンジンは実に良く設計された秀逸なエンジンであると言えます。一昔(二昔?)前の常識を覆す誉れ高きエンジンですので、ぜひとも重要文化遺産に登録して後世に伝えていかねばなりません。
●平均ピストンスピードが速い車ランキング
この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.62になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
●ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング
純正装着タイヤの295/35R20と互換可能な車検対応サイズ|簡易版
下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。
※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。
純正タイヤ 295/35R20 | 直径 715mm | |||||
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-20mm 幅275mm | -10mm 幅285mm | 変更なし 幅295mm | +10mm 幅305mm | +20mm 幅315mm | |
-5% 30 扁平 | 275/30R20 37.7km/h 直径673mm 径差-42mm | 285/30R20 38.0km/h 直径679mm 径差-36mm | 295/30R20 38.3km/h 直径685mm 径差-30mm | 305/30R20 38.7km/h 直径691mm 径差-24mm | 315/30R20 39.0km/h 直径697mm 径差-18mm |
0% 35 扁平 | 275/35R20 39.2km/h 直径701mm 径差-14mm | 285/35R20 39.6km/h 直径708mm 径差-7mm | 295/35R20 40.0km/h 715mm 0mm | 305/35R20 40.4km/h 直径722mm 径差+7mm | 315/35R20 40.8km/h 直径729mm 径差+14mm |
+5% 40 扁平 | 275/40R20 40.7km/h 直径728mm 径差+13mm | 285/40R20 41.2km/h 直径736mm 径差+21mm | 295/40R20 41.6km/h 直径744mm 径差+29mm | 305/40R20 42.1km/h 直径752mm 径差+37mm | 315/40R20 42.5km/h 直径760mm 径差+45mm |
+10% 45 扁平 | 275/45R20 42.3km/h 直径756mm 径差+41mm | 285/45R20 42.8km/h 直径765mm 径差+50mm | 295/45R20 43.3km/h 直径774mm 径差+59mm | 305/45R20 43.8km/h 直径783mm 径差+68mm | 315/45R20 44.3km/h 直径792mm 径差+77mm |
もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、275/35R20 、285/30R20、285/35R20 、295/30R20 、305/30R20 、315/30R20あたりのタイヤがおすすめです。
295/35R20のタイヤ幅を275mmから325mmまで、扁平率を20%から50%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを20インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが295/35R20のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。
458イタリア[4.5L-NA MR/7AT]の得点(簡易版)
ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。
スポーツ性能部門 | ||
---|---|---|
評価項目 | 数値 | 得点 |
パワーウェイト | 2.42kg/ps | 70.34 |
1速ギヤ加速性能 | – | 39.27 |
1L換算馬力 | 126.7ps/L | 93.28 |
1L換算トルク | 12.25kgm/L | 84.68 |
WB/TR比 | 1.62 | 65.83 |
ワイド&ロー指数 | 0.626 | 67.78 |
前面の面積 | 2.350m² | 56.15 |
最低地上高 | – | 43.38 |
スポーツ性能部門の得点 | 520.71 |
※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。
ユーティリティ部門 | ||
---|---|---|
評価項目 | 数値 | 得点 |
燃費 | – | 41.55 |
年間維持費 | 511390円 | 32.35 |
100kmh回転数 | – | 42.85 |
航続距離 | – | 24.75 |
車の大きさ | 10.637m³ | 47.19 |
室内の広さ | (仮) 1.929m³ | 34.92 |
最小回転半径 | – | 39.00 |
馬力単価 | 49649円 | 10.68 |
ユーティリティ部門の得点 | 273.29 |
※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。
スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した458イタリア[4.5L-NA MR/7AT] の総合得点は 794.00 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。
上記リンク先では、今回このページで紹介した458イタリア(MR/7AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「4500ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。