日産 VK45DE型エンジンの諸元と性能まとめ [V型8気筒4494cc]

ここでは日産のGY50型の初代フーガ [450GT type-S] に搭載されているVK45DE型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

VK45DE型の自然吸気エンジン諸元


GY50型 フーガ 主要諸元まとめ
車両型式CBA-GY50
車名&グレードフーガ
[450GT type-S]
エンジン型式VK45DE
種類V型8気筒
排気量4494cc
内径×行程93.0mm×82.7mm
単気筒容積561.8cc
ボアストローク比0.89
圧縮比10.5
燃焼室容積59.1cc
吸気方式自然吸気
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力333PS/6400rpm
最大トルク46.0kgm/4000rpm

まず基本的な成り立ちとして、VK45型エンジンはボア(内径)93.0mm、ストローク(行程)82.7mm、ボアストローク比0.89のショートストローク型エンジン(ストローク量よりもピストン径のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ロングストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に劣り、扱いにくいエンジンとされるものの、高回転域では充填効率の向上や摺動抵抗の増大も(ロングストローク型に比べれば)軽微なことから出力の向上が見込まれます。

また同じ回転数でも平均ピストンスピードが抑えられることから、その分だけエンジンへの負荷は低減される傾向にあります。

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回のVK45DE型エンジンの場合の計算式は561.8cc÷(10.5-1)となり、燃焼室容積は59.1ccになります。

このサイトにて登録されている車種のうち、VK45DE型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は2001/01から発売された4代目シーマ [2009/01]、最も新しい車種は2004/10から発売された初代フーガ [2007/12]となっており、全部で4車種(NA車4台・ターボ車0台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
VK45のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷256.9PS → 333PS
トルクの変遷46.0kgm → 37.3kgm
リッター馬力74.1PS/L
リッタートルク10.24kgm/L

今回の参考車両であるフーガのV型8気筒4494cc、圧縮比10.5でハイオクガソリン仕様の自然吸気エンジンは、6400回転のとき最高出力333馬力を、4000回転のとき最大トルク46.0kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4000回転での馬力は256.9PS、最高出力が発生する6400回転でのトルクは37.3kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は74.1PS/L、トルクは10.24kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積561.8cc)あたりの出力は41.6PS、5.8kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が74.1PS/L、トルクが10.24kgm/LであるVK45型の自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 6 ]、換算トルクが[ 8 ]の「標準的な出力(中の上)のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
93.0mm82.7mm4494cc10.50.89
ボアアップによる排気量アップ
93.5mm82.7mm4543cc10.610.88
94.0mm4591cc10.710.88
94.5mm4640cc10.810.88
95.0mm4689cc10.920.87
95.5mm4739cc11.020.87
96.0mm4789cc11.140.86

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の93.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(93.0mm→96.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくと0.89からさらに値は小さくなり、ショートストローク型の恩恵と弊害が顕著になっていきます。VK45型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は0.89から0.86に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4000rpm
最高出力
6400rpm
82.7mm11.0m/s17.6m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.5m/s19.8km/h
4000rpm11.0m/s39.6km/h
6000rpm16.5m/s59.4km/h
8000rpm22.1m/s79.6km/h
10000rpm27.6m/s99.4km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが82.7mmのエンジンが最高出力を発生する6400回転での平均ピストンスピードは17.6m/sとなり、これは1秒間に17.6メートル(時速にすると63.4km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4000回転では11.0m/s、最高出力が発生する6400回転より500回転高い6900回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は19.0m/sとなっています。

参考までにストロークが82.7mmのVK45型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.53m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)7260回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


VK45DE型のエンジンを搭載する車種の例

全4件をアクセスが多いものから順に表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
日産
GY50
フーガ
450GT type-S
(2007/12)
333ps
46.0kgm
8.1kmL
NA [FR/5AT]
セダン
5人乗り
日産
PGF50
プレジデント
Sovereign
(2009/01)
280ps
46.0kgm
7.8kmL
NA [FR/5AT]
セダン
4人乗り
日産
GF50
シーマ
450VIP
(2009/01)
280ps
46.0kgm
8.0kmL
NA [FR/5AT]
セダン
5人乗り
日産
GNF50
シーマ
450VIP-FOUR
(2009/01)
280ps
41.0kgm
7.0kmL
NA [4WD/4AT]
セダン
5人乗り
[投稿日:2011/06/04 更新日:2016/11/01]

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