シボレー:U20SED型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒1998cc]

ここではシボレーのNA35Z型の初代オプトラ [Wagon-LT] に搭載されているU20SED型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

U20SED型の自然吸気エンジン諸元


NA35Z型 オプトラ 主要諸元まとめ
車両型式GH-NA35Z
車名&グレードオプトラ
Wagon-LT
エンジン型式U20SED
種類直列4気筒
排気量1998cc
内径×行程86.0mm×86.0mm
ボアストローク比1.00
圧縮比9.6
吸気方式自然吸気
使用燃料レギュラーガソリン
最高出力126PS/5600rpm
最大トルク18.0kgm/4000rpm

まず基本的な成り立ちとして、U20SED型エンジンはボア(内径)86.0mm、ストローク(行程)86.0mm、ボアストローク比1.00のスクエア型エンジン(ピストン径とストローク量が同一)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ロングストローク型とショートストローク型の美点の良いとこ取り、若しくは欠点の悪いとこ取り、特にこれと言ってどうとも言えないバランス型の万能エンジンとなる素質があります。

数多あるボアとストロークの組み合わせの中で唯一、双方が同じ寸法のときにだけ現れるスクエア型はその存在の希少性こそが最大の魅力であると言えましょう。

このサイトにて登録されている車種のうち、U20SED型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は、2005/01から発売された初代オプトラ [2005/01]、最も新しい車種は2005/01から発売された初代オプトラ [2005/02]となっており、全部で2車種(NA車2台・ターボ車0台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
U20SEDのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷100.5PS → 126PS
トルクの変遷18.0kgm → 16.1kgm
リッター馬力63.1PS/L
リッタートルク9.01kgm/L

今回の参考車両であるオプトラの直列4気筒1998cc、圧縮比9.6でレギュラーガソリン仕様の自然吸気エンジンは、5600回転のとき最高出力126馬力を、5600回転のとき最大トルク18.0kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4000回転での馬力は100.5PS、最高出力が発生する5600回転でのトルクは16.1kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は63.1PS/L、トルクは9.01kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積499.5cc)あたりの出力は31.5PS、4.5kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が63.1PS/L、トルクが9.01kgm/LであるU20SED型の自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 4 ]、換算トルクが[ 4 ]の「やや控えめな出力のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
86.0mm86.0mm1998cc9.61.00
ボアアップによる排気量拡大
86.5mm86.0mm2021cc9.70.99
87.0mm2045cc9.80.99
87.5mm2068cc9.90.98
88.0mm2092cc10.00.98
88.5mm2116cc10.10.97
89.0mm2140cc10.20.97
ストロークアップによる排気量拡大
86.0mm87.0mm2021cc9.71.01
88.0mm2045cc9.81.02
89.0mm2068cc9.91.03
90.0mm2091cc10.01.05
91.0mm2114cc10.11.06

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の86.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(86.0mm→89.0mm)した場合および、ストロークを純正の86.0mmから1mm刻みで+5.0mmまで延長(86.0mm→91.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくと1.00のスクエア型からショートストローク型へとシフトしていきます。U20SED型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.00から0.97に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4000rpm
最高出力
5600rpm
86.0mm11.5m/s16.1m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.7m/s20.5km/h
4000rpm11.5m/s41.4km/h
6000rpm17.2m/s61.9km/h
8000rpm22.9m/s82.4km/h
10000rpm28.7m/s103.3km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが86.0mmのエンジンが最高出力を発生する5600回転での平均ピストンスピードは16.1m/sとなり、これは1秒間に16.1メートル(時速にすると58.0km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4000回転では11.5m/s、最高出力が発生する5600回転より500回転高い6100回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は17.5m/sとなっています。

参考までにストロークが86.0mmのU20SED型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.75m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6980回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


U20SED型のエンジンを搭載する車種の例

全2件をアクセスが多いものから順に表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
シボレー
NA19Z
オプトラ
Sedan-LT
(2005/01)
126PS
18.0kgm
8.0kmL
NA [FF/4AT]
セダン
5人乗り
シボレー
NA35Z
オプトラ
Wagon-LT
(2005/02)
126PS
18.0kgm
8.0kmL
NA [FF/4AT]
ワゴン
5人乗り
[投稿日:2016/11/11]

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