欧州フォード SFJ型エンジンの諸元と性能まとめ [直列3気筒997cc]

ここでは欧州フォードのWF0SFJ型4代目フィエスタ [1.0 EcoBoost] に搭載されているSFJ型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

SFJ型のターボエンジン諸元


WF0SFJ型 フィエスタ 主要諸元まとめ
車両型式ABA-WF0SFJ
車名&グレードフィエスタ
[1.0 EcoBoost]
エンジン型式SFJ
種類直列3気筒
排気量997cc
内径×行程71.9mm×81.9mm
単気筒容積332.5cc
ボアストローク比1.14
吸気方式ターボ
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力100PS/6000rpm
最大トルク17.3kgm/1400-4000rpm

まず基本的な成り立ちとして、SFJ型エンジンはボア(内径)71.9mm、ストローク(行程)81.9mm、ボアストローク比1.14のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
SFJのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷33.8PS → 100PS
トルクの変遷17.3kgm → 11.9kgm
リッター馬力100.3PS/L
リッタートルク17.35kgm/L

今回の参考車両であるフィエスタの直列3気筒997ccでハイオクガソリン仕様のターボエンジンは、6000回転のとき最高出力100馬力を、1400-4000回転のとき最大トルク17.3kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する1400回転での馬力は33.8PS、最高出力が発生する6000回転でのトルクは11.9kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は100.3PS/L、トルクは17.35kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積332.5cc)あたりの出力は33.3PS、5.8kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が100.3PS/L、トルクが17.35kgm/LであるSFJ型のターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 6 ]、換算トルクが[ 7 ]の「標準的な出力(中の上)のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
71.9mm81.9mm997cc-1.14
ボアアップによる排気量アップ
72.4mm81.9mm1011cc-1.13
72.9mm1026cc-1.12
73.4mm1040cc-1.12
73.9mm1054cc-1.11
74.4mm1068cc-1.10
74.9mm1083cc-1.09

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の71.9mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(71.9mm→74.9mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。SFJ型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.14から1.09に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
1400rpm
最高出力
6000rpm
81.9mm3.8m/s16.4m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.5m/s19.8km/h
4000rpm10.9m/s39.2km/h
6000rpm16.4m/s59.0km/h
8000rpm21.8m/s78.5km/h
10000rpm27.3m/s98.3km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが81.9mmのエンジンが最高出力を発生する6000回転での平均ピストンスピードは16.4m/sとなり、これは1秒間に16.4メートル(時速にすると59.0km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する1400回転では3.8m/s、最高出力が発生する6000回転より500回転高い6500回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は17.7m/sとなっています。

参考までにストロークが81.9mmのSFJ型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.45m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)7330回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


SFJ型のエンジンを搭載する車種の例

メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
欧州フォード
WF0SFJ
フィエスタ
1.0 EcoBoost
(2014/02)
100ps
17.3kgm
17.7kmL
TB [FF/6AT]
ハッチバック
5人乗り
[投稿日:2016/11/09]

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