マツダ:S5-DPTS型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒1498cc]

ここではマツダのDJ5FS型4代目MAZDA2 [XD PROACTIVE] に搭載されているS5-DPTS型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

S5-DPTS型のターボエンジン諸元


DJ5FS型 MAZDA2 主要諸元まとめ
車両型式 3DA-DJ5FS
車名&グレード MAZDA2
XD PROACTIVE
エンジン型式 S5-DPTS
種類 直列4気筒
排気量 1498cc
内径×行程 76.0mm×82.6mm
ボアストローク比 1.09
圧縮比 14.8
吸気方式 ターボ
使用燃料 ディーゼル
最高出力 105PS/4000rpm
最大トルク 22.4kgm/1400-3200rpm

まず基本的な成り立ちとして、S5型エンジンはボア(内径)76.0mm、ストローク(行程)82.6mm、ボアストローク比1.09のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

このサイトにて登録されている車種のうち、S5-DPTS型のターボエンジンを搭載する最も古い車種は、2013/11から発売された3代目アクセラ スポーツ [2016/07]、最も新しい車種は2019/09から発売された4代目MAZDA2 [2019/09]となっており、全部で11車種(NA車0台・ターボ車11台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
S5のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷43.8PS → 105PS
トルクの変遷22.4kgm → 18.8kgm
リッター馬力70.1PS/L
リッタートルク14.95kgm/L

今回の参考車両であるMAZDA2の直列4気筒1498cc、圧縮比14.8でディーゼル仕様のターボエンジンは、4000回転のとき最高出力105馬力を、4000回転のとき最大トルク22.4kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する1400回転での馬力は43.8PS、最高出力が発生する4000回転でのトルクは18.8kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は70.1PS/L、トルクは14.95kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積374.7cc)あたりの出力は26.2PS、5.6kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が70.1PS/L、トルクが14.95kgm/LであるS5型のターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 3 ]、換算トルクが[ 6 ]の「控えめな出力のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
76.0mm82.6mm1498cc14.81.09
ボアアップによる排気量拡大
76.5mm82.6mm1519cc15.01.08
77.0mm1539cc15.21.07
77.5mm1559cc15.31.07
78.0mm1579cc15.51.06
78.5mm1599cc15.71.05
79.0mm1619cc15.91.05
ストロークアップによる排気量拡大
76.0mm83.6mm1517cc14.91.10
84.6mm1535cc15.11.11
85.6mm1553cc15.31.13
86.6mm1571cc15.41.14
87.6mm1590cc15.61.15

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の76.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(76.0mm→79.0mm)した場合および、ストロークを純正の82.6mmから1mm刻みで+5.0mmまで延長(82.6mm→87.6mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。S5型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.09から1.05に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク 最大トルク
1400rpm
最高出力
4000rpm
82.6mm 3.9m/s 11.0m/s
回転数/分 秒速 時速
2000rpm 5.5m/s 19.8km/h
4000rpm 11.0m/s 39.6km/h
6000rpm 16.5m/s 59.4km/h
8000rpm 22.0m/s 79.2km/h
10000rpm 27.5m/s 99.0km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが82.6mmのエンジンが最高出力を発生する4000回転での平均ピストンスピードは11.0m/sとなり、これは1秒間に11.0メートル(時速にすると39.6km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する1400回転では3.9m/s、最高出力が発生する4000回転より500回転高い4500回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は12.4m/sとなっています。

参考までにストロークが82.6mmのS5型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.50m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)7260回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


S5-DPTS型のエンジンを搭載する車種の例

全11件のうち、アクセスが多いものから順に上位5車種までを表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ 車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
マツダ
DJ5FS
デミオ
XD
(2014/09)
105PS
22.4kgm
30.0kmL
TB [FF/6MT]
ハッチバック
5人乗り
マツダ
DK5FW
CX-3
XD
(2015/02)
105PS
27.5kgm
23.0kmL
TB [FF/6AT]
SUV
5人乗り
マツダ
DK5FW
CX-3
XD
(2015/02)
105PS
27.5kgm
25.0kmL
TB [FF/6MT]
SUV
5人乗り
マツダ
DJ5FS
デミオ
XD-Touring
(2014/09)
105PS
25.5kgm
26.4kmL
TB [FF/6AT]
ハッチバック
5人乗り
マツダ
DK5AW
CX-3
XD Touring
(2015/02)
105PS
27.5kgm
23.4kmL
TB [4WD/6MT]
SUV
5人乗り
[投稿日:2014/07/18 更新日:2016/11/11]

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