BMW N47D20C型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒1995cc]

ここではBMWのWY20型2代目X3 [xDrive-20d Blue-Performance F25] に搭載されているN47D20C型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

N47D20C型のターボエンジン諸元


WY20型 X3 主要諸元まとめ
車両型式LDA-WY20
車名&グレードX3
[xDrive-20d Blue-Performance F25]
エンジン型式N47D20C
種類直列4気筒
排気量1995cc
内径×行程84.0mm×90.0mm
単気筒容積498.7cc
ボアストローク比1.07
圧縮比16.5
燃焼室容積32.2cc
吸気方式ターボ
使用燃料ディーゼル
最高出力184PS/4000rpm
最大トルク38.7kgm/1750-2750rpm

まず基本的な成り立ちとして、N47D20型エンジンはボア(内径)84.0mm、ストローク(行程)90.0mm、ボアストローク比1.07のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回のN47D20C型エンジンの場合の計算式は498.7cc÷(16.5-1)となり、燃焼室容積は32.2ccになります。

このサイトにて登録されている車種のうち、N47D20C型のターボエンジンを搭載する最も古い車種は2010/03から発売された6代目5シリーズ ツーリング [2012/08]、最も新しい車種は2012/01から発売された6代目3シリーズ ツーリング [2012/09]となっており、全部で5車種(NA車0台・ターボ車5台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
N47D20のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷94.5PS → 184PS
トルクの変遷38.7kgm → 33.0kgm
リッター馬力92.2PS/L
リッタートルク19.40kgm/L

今回の参考車両であるX3の直列4気筒1995cc、圧縮比16.5でディーゼル仕様のターボエンジンは、4000回転のとき最高出力184馬力を、1750-2750回転のとき最大トルク38.7kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する1750回転での馬力は94.5PS、最高出力が発生する4000回転でのトルクは33.0kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は92.2PS/L、トルクは19.40kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積498.7cc)あたりの出力は46.0PS、9.7kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が92.2PS/L、トルクが19.40kgm/LであるN47D20型のターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 5 ]、換算トルクが[ 9 ]の「標準的な出力(中の下)のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
84.0mm90.0mm1995cc16.51.07
ボアアップによる排気量アップ
84.5mm90.0mm2019cc16.681.07
85.0mm2043cc16.871.06
85.5mm2067cc17.061.05
86.0mm2091cc17.241.05
86.5mm2115cc17.431.04
87.0mm2140cc17.611.03

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の84.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(84.0mm→87.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。N47D20型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.07から1.03に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
1750rpm
最高出力
4000rpm
90.0mm5.2m/s12.0m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm6.0m/s21.6km/h
4000rpm12.0m/s43.2km/h
6000rpm18.0m/s64.8km/h
8000rpm24.0m/s86.4km/h
10000rpm30.0m/s108.0km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが90.0mmのエンジンが最高出力を発生する4000回転での平均ピストンスピードは12.0m/sとなり、これは1秒間に12.0メートル(時速にすると43.2km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する1750回転では5.2m/s、最高出力が発生する4000回転より500回転高い4500回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は13.5m/sとなっています。

参考までにストロークが90.0mmのN47D20型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.00m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6670回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


N47D20C型のエンジンを搭載する車種の例

全5件をアクセスが多いものから順に表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
BMW
WY20
X3
xDrive-20d Blue-Performance F25
(2012/09)
184ps
38.7kgm
18.6kmL
TB [4WD/8AT]
SUV
5人乗り
BMW
3D20
3シリーズ ツーリング
320d Blue-Pfmc Touring F31
(2012/09)
184ps
38.7kgm
19.4kmL
TB [FR/8AT]
ワゴン
5人乗り
BMW
3D20
3シリーズ セダン
320d Blue-Performance F30
(2012/08)
184ps
38.7kgm
19.4kmL
TB [FR/8AT]
セダン
5人乗り
BMW
FW20
5シリーズ セダン
523d Blue-Performance F10
(2012/08)
184ps
38.7kgm
16.6kmL
TB [FR/8AT]
セダン
5人乗り
BMW
MX20
5シリーズ ツーリング
523d Blue-Pfmc Touring F11
(2012/08)
184ps
38.7kgm
16.6kmL
TB [FR/8AT]
ワゴン
5人乗り
[投稿日:2016/11/04]

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