ホンダ LEA型の過給エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒+モーター1496cc]

ここではホンダのZF2型の初代CR-Z [MUGEN-RZ] に搭載されているLEA型のスーパーチャージャーエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

関連:LEA型 自然吸気エンジン 諸元と性能まとめ

LEA型のスーパーチャージャーエンジン諸元


ZF2型 CR-Z 主要諸元まとめ
車両型式 DAA-ZF2
車名&グレード CR-Z
[MUGEN-RZ]
エンジン型式 LEA
種類 直列4気筒+モーター
排気量 1496cc
内径×行程 73.0mm×89.4mm
単気筒容積 374.2cc
ボアストローク比 1.22
圧縮比 10.4
燃焼室容積 39.8cc
吸気方式 スーパーチャージャー
使用燃料 ハイオクガソリン
最高出力 156PS/6600rpm
最大トルク 18.9kgm/5200rpm

まず基本的な成り立ちとして、LEA型エンジンはボア(内径)73.0mm、ストローク(行程)89.4mm、ボアストローク比1.22のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回のLEA型エンジンの場合の計算式は374.2cc÷(10.4-1)となり、燃焼室容積は39.8ccになります。

このサイトにてLEA型のスーパーチャージャーエンジンを搭載している車種は、2010/02から発売された初代CR-Z [2012/09]が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
LEAのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷137.2PS → 156PS
トルクの変遷18.9kgm → 16.9kgm
リッター馬力104.3PS/L
リッタートルク12.63kgm/L

今回の参考車両であるCR-Zの直列4気筒+モーター1496cc、圧縮比10.4でハイオクガソリン仕様のスーパーチャージャーエンジンは、6600回転のとき最高出力156馬力を、5200回転のとき最大トルク18.9kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する5200回転での馬力は137.2PS、最高出力が発生する6600回転でのトルクは16.9kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は104.3PS/L、トルクは12.63kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積374.2cc)あたりの出力は39.0PS、4.7kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が104.3PS/L、トルクが12.63kgm/LであるLEA型のスーパーチャージャーエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 6 ]、換算トルクが[ 4 ]の「標準的な出力(中の上)のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
73.0mm89.4mm1496cc10.41.22
ボアアップによる排気量アップ
73.5mm89.4mm1517cc10.521.22
74.0mm1538cc10.651.21
74.5mm1559cc10.801.20
75.0mm1580cc10.921.19
75.5mm1601cc11.051.18
76.0mm1622cc11.201.18

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の73.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(73.0mm→76.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。LEA型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.22から1.18に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク 最大トルク
5200rpm
最高出力
6600rpm
89.4mm15.5m/s19.7m/s
回転数/分 秒速 時速
2000rpm 6.0m/s 21.6km/h
4000rpm 11.9m/s 42.8km/h
6000rpm 17.9m/s 64.4km/h
8000rpm 23.8m/s 85.7km/h
10000rpm 29.8m/s 107.3km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが89.4mmのエンジンが最高出力を発生する6600回転での平均ピストンスピードは19.7m/sとなり、これは1秒間に19.7メートル(時速にすると70.9km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する5200回転では15.5m/s、最高出力が発生する6600回転より500回転高い7100回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は21.2m/sとなっています。

参考までにストロークが89.4mmのLEA型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.95m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6710回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


LEA型のの過給エンジンを搭載する車種の例

全1件のうち、アクセスが多いものから順に上位10車種までを表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ 車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
ホンダ
ZF2
CR-Z
MUGEN-RZ
(2012/09)
156ps
18.9kgm
-
SC [FF/6MT]
クーペ
4人乗り
LEA型エンジンを搭載する車種の一覧表
パワーウェイトレシオ順(全11件)
[投稿日:2016/10/31]

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