ダイハツ JC-DET型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒713cc]

ここではダイハツのM112S型の初代ストーリア [X4] に搭載されているJC-DET型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

JC-DET型のターボエンジン諸元


M112S型 ストーリア 主要諸元まとめ
車両型式GF-M112S
車名&グレードストーリア
[X4]
エンジン型式JC-DET
種類直列4気筒
排気量713cc
内径×行程61.0mm×61.0mm
単気筒容積178.3cc
ボアストローク比1.00
圧縮比8.0
燃焼室容積25.5cc
吸気方式ターボ
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力120PS/7200rpm
最大トルク13.0kgm/4800rpm

まず基本的な成り立ちとして、JC型エンジンはボア(内径)61.0mm、ストローク(行程)61.0mm、ボアストローク比1.00のスクエア型エンジン(ピストン径とストローク量が同一)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ロングストローク型とショートストローク型の美点の良いとこ取り、若しくは欠点の悪いとこ取り、特にこれと言ってどうとも言えないバランス型の万能エンジンとなる素質があります。

数多あるボアとストロークの組み合わせの中で唯一、双方が同じ寸法のときにだけ現れるスクエア型はその存在の希少性こそが最大の魅力であると言えましょう。

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回のJC-DET型エンジンの場合の計算式は178.3cc÷(8.0-1)となり、燃焼室容積は25.5ccになります。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
JCのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷87.1PS → 120PS
トルクの変遷13.0kgm → 11.9kgm
リッター馬力168.3PS/L
リッタートルク18.23kgm/L

今回の参考車両であるストーリアの直列4気筒713cc、圧縮比8.0でハイオクガソリン仕様のターボエンジンは、7200回転のとき最高出力120馬力を、4800回転のとき最大トルク13.0kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4800回転での馬力は87.1PS、最高出力が発生する7200回転でのトルクは11.9kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は168.3PS/L、トルクは18.23kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積178.3cc)あたりの出力は30.0PS、3.2kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が168.3PS/L、トルクが18.23kgm/LであるJC型のターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 10 ]、換算トルクが[ 8 ]の「稀に見る高出力エンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
61.0mm61.0mm713cc8.01.00
ボアアップによる排気量アップ
61.5mm61.0mm725cc8.100.99
62.0mm737cc8.220.98
62.5mm749cc8.330.98
63.0mm761cc8.450.97
63.5mm773cc8.570.96
64.0mm785cc8.690.95

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の61.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(61.0mm→64.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくと1.00のスクエア型からショートストローク型へとシフトしていきます。JC型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.00から0.95に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4800rpm
最高出力
7200rpm
61.0mm9.8m/s14.6m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm4.1m/s14.8km/h
4000rpm8.1m/s29.2km/h
6000rpm12.2m/s43.9km/h
8000rpm16.3m/s58.7km/h
10000rpm20.3m/s73.1km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが61.0mmのエンジンが最高出力を発生する7200回転での平均ピストンスピードは14.6m/sとなり、これは1秒間に14.6メートル(時速にすると52.6km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4800回転では9.8m/s、最高出力が発生する7200回転より500回転高い7700回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は15.7m/sとなっています。

参考までにストロークが61.0mmのJC型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね4.05m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)9840回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


JC-DET型のエンジンを搭載する車種の例

メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
ダイハツ
M112S
ストーリア
X4
(2004/04)
120ps
13.0kgm
17.0kmL
TB [4WD/5MT]
ハッチバック
5人乗り
[投稿日:2011/06/05 更新日:2016/10/31]

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