ホンダ H23A型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒2258cc]

ここではホンダのCH9型6代目アコード ワゴン [SiR] に搭載されているH23A型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

H23A型の自然吸気エンジン諸元


CH9型 アコード ワゴン 主要諸元まとめ
車両型式GH-CH9
車名&グレードアコード ワゴン
[SiR]
エンジン型式H23A
種類直列4気筒
排気量2258cc
内径×行程87.0mm×95.0mm
単気筒容積564.7cc
ボアストローク比1.09
圧縮比10.6
燃焼室容積58.8cc
吸気方式自然吸気
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力200PS/6800rpm
最大トルク22.5kgm/5300rpm

まず基本的な成り立ちとして、H23A型エンジンはボア(内径)87.0mm、ストローク(行程)95.0mm、ボアストローク比1.09のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回のH23A型エンジンの場合の計算式は564.7cc÷(10.6-1)となり、燃焼室容積は58.8ccになります。

このサイトにて登録されている車種のうち、H23A型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は1992/03から発売された初代アスコット イノーバ [1994/02]、最も新しい車種は1997/10から発売された6代目アコード ワゴン [2001/05]となっており、全部で4車種(NA車4台・ターボ車0台)が登録されています。

H23A型と類似するエンジン型式としては、[ H23A3型 ]の1種類があります。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
H23Aのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷166.5PS → 200PS
トルクの変遷22.5kgm → 21.1kgm
リッター馬力88.6PS/L
リッタートルク9.96kgm/L

今回の参考車両であるアコード ワゴンの直列4気筒2258cc、圧縮比10.6でハイオクガソリン仕様の自然吸気エンジンは、6800回転のとき最高出力200馬力を、5300回転のとき最大トルク22.5kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する5300回転での馬力は166.5PS、最高出力が発生する6800回転でのトルクは21.1kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は88.6PS/L、トルクは9.96kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積564.7cc)あたりの出力は50.0PS、5.6kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が88.6PS/L、トルクが9.96kgm/LであるH23A型の自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 8 ]、換算トルクが[ 7 ]の「結構な高出力エンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
87.0mm95.0mm2258cc10.61.09
ボアアップによる排気量アップ
87.5mm95.0mm2285cc10.711.09
88.0mm2311cc10.831.08
88.5mm2337cc10.931.07
89.0mm2364cc11.051.07
89.5mm2391cc11.171.06
90.0mm2417cc11.271.06

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の87.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(87.0mm→90.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。H23A型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.09から1.06に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
5300rpm
最高出力
6800rpm
95.0mm16.8m/s21.5m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm6.3m/s22.7km/h
4000rpm12.7m/s45.7km/h
6000rpm19.0m/s68.4km/h
8000rpm25.3m/s91.1km/h
10000rpm31.7m/s114.1km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが95.0mmのエンジンが最高出力を発生する6800回転での平均ピストンスピードは21.5m/sとなり、これは1秒間に21.5メートル(時速にすると77.4km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する5300回転では16.8m/s、最高出力が発生する6800回転より500回転高い7300回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は23.1m/sとなっています。

参考までにストロークが95.0mmのH23A型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.35m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、6320回転くらいが良い感じの回転数になるのではないかと思いますが、このエンジンは最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えており、レブリミットを考慮するともう少し余分に(300~500回転?)回ることから、内部では大変なことになりながらも頑張って回っているエンジンです。


H23A型のエンジンを搭載する車種の例

全4件をアクセスが多いものから順に表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
ホンダ
CH9
アコード ワゴン
SiR
(2001/05)
200ps
22.5kgm
11.4kmL
NA [FF/4AT]
ワゴン
5人乗り
ホンダ
CL2
アコード ワゴン
SiR
(2001/05)
190ps
22.5kgm
11.0kmL
NA [4WD/4AT]
ワゴン
5人乗り
ホンダ
CC4
アスコット イノーバ
2.3Si-Z
(1994/02)
165ps
21.5kgm
10.6kmL
NA [FF/4AT]
セダン
5人乗り
ホンダ
CC5
アスコット イノーバ
2.3Si-Z TCV
(1994/02)
165ps
21.5kgm
10.6kmL
NA [FF/4AT]
セダン
5人乗り
[投稿日:2011/05/31 更新日:2016/10/31]

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