三菱 G62B型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒1795cc]

ここでは三菱のE13A型3代目エテルナシグマ [CE] に搭載されているG62B型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

G62B型の自然吸気エンジン諸元


E13A型 エテルナシグマ 主要諸元まとめ
車両型式 E-E13A
車名&グレード エテルナシグマ
[CE]
エンジン型式 G62B
種類 直列4気筒
排気量 1795cc
内径×行程 80.6mm×88.0mm
単気筒容積 449.0cc
ボアストローク比 1.09
圧縮比 8.8
燃焼室容積 57.6cc
吸気方式 自然吸気
使用燃料 レギュラーガソリン
最高出力 94PS/5500rpm
最大トルク 14.2kgm/4000rpm

まず基本的な成り立ちとして、G62B型エンジンはボア(内径)80.6mm、ストローク(行程)88.0mm、ボアストローク比1.09のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回のG62B型エンジンの場合の計算式は449.0cc÷(8.8-1)となり、燃焼室容積は57.6ccになります。

このサイトにてG62B型の自然吸気エンジンを搭載している車種は、1983/09から発売された3代目エテルナシグマ [1989/05]が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
G62Bのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷79.3PS → 94PS
トルクの変遷14.2kgm → 12.2kgm
リッター馬力52.4PS/L
リッタートルク7.91kgm/L

今回の参考車両であるエテルナシグマの直列4気筒1795cc、圧縮比8.8でレギュラーガソリン仕様の自然吸気エンジンは、5500回転のとき最高出力94馬力を、4000回転のとき最大トルク14.2kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4000回転での馬力は79.3PS、最高出力が発生する5500回転でのトルクは12.2kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は52.4PS/L、トルクは7.91kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積449.0cc)あたりの出力は23.5PS、3.5kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が52.4PS/L、トルクが7.91kgm/LであるG62B型の自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 2 ]、換算トルクが[ 1 ]の「やや心もとない出力のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
80.6mm88.0mm1795cc8.81.09
ボアアップによる排気量アップ
81.1mm88.0mm1818cc8.901.09
81.6mm1841cc8.991.08
82.1mm1863cc9.091.07
82.6mm1886cc9.191.07
83.1mm1909cc9.281.06
83.6mm1932cc9.391.05

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の80.6mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(80.6mm→83.6mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。G62B型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.09から1.05に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク 最大トルク
4000rpm
最高出力
5500rpm
88.0mm11.7m/s16.1m/s
回転数/分 秒速 時速
2000rpm 5.9m/s 21.2km/h
4000rpm 11.7m/s 42.1km/h
6000rpm 17.6m/s 63.4km/h
8000rpm 23.5m/s 84.6km/h
10000rpm 29.3m/s 105.5km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが88.0mmのエンジンが最高出力を発生する5500回転での平均ピストンスピードは16.1m/sとなり、これは1秒間に16.1メートル(時速にすると58.0km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4000回転では11.7m/s、最高出力が発生する5500回転より500回転高い6000回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は17.6m/sとなっています。

参考までにストロークが88.0mmのG62B型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.85m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6820回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


G62B型のエンジンを搭載する車種の例

全2件をアクセスが多いものから順に表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ 車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
三菱
E13A
エテルナシグマ
CE
(1989/05)
94ps
14.2kgm
10.4kmL
NA [FF/4AT]
セダン
5人乗り
三菱
E13A
エテルナシグマ
CE
(1989/05)
94ps
14.2kgm
11.4kmL
NA [FF/5MT]
セダン
5人乗り
[投稿日:2011/06/01 更新日:2016/10/31]

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