スバル:FB20型エンジンの諸元と性能まとめ [水平対向4気筒+モーター1995cc]

ここではスバルのGTE型3代目XV ハイブリッド [Advance] に搭載されているFB20型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

FB20型の自然吸気エンジン諸元


GTE型 XV ハイブリッド 主要諸元まとめ
車両型式5AA-GTE
車名&グレードXV ハイブリッド
Advance
エンジン型式FB20
種類水平対向4気筒+モーター
排気量1995cc
内径×行程84.0mm×90.0mm
ボアストローク比1.07
圧縮比12.5
吸気方式自然吸気
使用燃料レギュラーガソリン
最高出力145PS/6000rpm
最大トルク19.2kgm/4000rpm

まず基本的な成り立ちとして、FB20型エンジンはボア(内径)84.0mm、ストローク(行程)90.0mm、ボアストローク比1.07のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

このサイトにて登録されている車種のうち、FB20型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は、2007/12から発売された3代目フォレスター [2010/10]、最も新しい車種は2018/07から発売された5代目フォレスター [2018/09]となっており、全部で24車種(NA車24台・ターボ車0台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
FB20のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷107.2PS → 145PS
トルクの変遷19.2kgm → 17.3kgm
リッター馬力72.7PS/L
リッタートルク9.62kgm/L

今回の参考車両であるXV ハイブリッドの水平対向4気筒+モーター1995cc、圧縮比12.5でレギュラーガソリン仕様の自然吸気エンジンは、6000回転のとき最高出力145馬力を、6000回転のとき最大トルク19.2kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4000回転での馬力は107.2PS、最高出力が発生する6000回転でのトルクは17.3kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は72.7PS/L、トルクは9.62kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積498.7cc)あたりの出力は36.2PS、4.8kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が72.7PS/L、トルクが9.62kgm/LであるFB20型の自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 6 ]、換算トルクが[ 6 ]の「標準的な出力(中の上)のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
84.0mm90.0mm1995cc12.51.07
ボアアップによる排気量拡大
84.5mm90.0mm2019cc12.61.07
85.0mm2043cc12.81.06
85.5mm2067cc12.91.05
86.0mm2091cc13.11.05
86.5mm2115cc13.21.04
87.0mm2140cc13.31.03
ストロークアップによる排気量拡大
84.0mm91.0mm2017cc12.61.08
92.0mm2039cc12.81.10
93.0mm2061cc12.91.11
94.0mm2084cc13.01.12
95.0mm2106cc13.11.13

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の84.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(84.0mm→87.0mm)した場合および、ストロークを純正の90.0mmから1mm刻みで+5.0mmまで延長(90.0mm→95.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。FB20型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.07から1.03に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4000rpm
最高出力
6000rpm
90.0mm12.0m/s18.0m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm6.0m/s21.6km/h
4000rpm12.0m/s43.2km/h
6000rpm18.0m/s64.8km/h
8000rpm24.0m/s86.4km/h
10000rpm30.0m/s108.0km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが90.0mmのエンジンが最高出力を発生する6000回転での平均ピストンスピードは18.0m/sとなり、これは1秒間に18.0メートル(時速にすると64.8km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4000回転では12.0m/s、最高出力が発生する6000回転より500回転高い6500回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は19.5m/sとなっています。

参考までにストロークが90.0mmのFB20型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.00m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6670回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


FB20型のエンジンを搭載する車種の例

全24件のうち、アクセスが多いものから順に上位10車種までを表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
スバル
GP7
インプレッサ スポーツ
2.0i EyeSight
(2011/12)
150PS
20.0kgm
15.8kmL
NA [4WD/CVT]
ハッチバック
5人乗り
スバル
GP7
XV
2.0i-L EyeSight
(2012/05)
150PS
20.0kgm
15.8kmL
NA [4WD/CVT]
SUV
5人乗り
スバル
SJ5
フォレスター
2.0i
(2012/11)
148PS
20.0kgm
13.4kmL
NA [4WD/6MT]
SUV
5人乗り
スバル
GPE
XV
Hybrid 2.0i
(2013/06)
150PS
20.0kgm
20.0kmL
NA [4WD/CVT]
SUV
5人乗り
スバル
SJ5
フォレスター
2.0i-L EyeSight
(2012/11)
148PS
20.0kgm
15.2kmL
NA [4WD/CVT]
SUV
5人乗り
スバル
SKE
フォレスター
Advance
(2018/09)
145PS
19.2kgm
14.0kmL
NA [4WD/CVT]
SUV
5人乗り
スバル
GJ7
インプレッサG4
2.0i-S EyeSight
(2011/12)
150PS
20.0kgm
15.8kmL
NA [4WD/CVT]
セダン
5人乗り
スバル
GP6
インプレッサ スポーツ
2.0i-S
(2011/12)
150PS
20.0kgm
17.2kmL
NA [FF/CVT]
ハッチバック
5人乗り
スバル
SHJ
フォレスター
2.0XS
(2010/10)
148PS
20.0kgm
15.2kmL
NA [4WD/5MT]
SUV
5人乗り
スバル
SHJ
フォレスター
2.0XS
(2010/10)
148PS
20.0kgm
15.0kmL
NA [4WD/4AT]
SUV
5人乗り
FB20型エンジンを搭載する車種の一覧表
パワーウェイトレシオ順(全24件)
[投稿日:2011/06/07 更新日:2016/11/10]

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