VW:DFG型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒1968cc]

ここではVWのAUDFG型7代目ゴルフVII [TDI Comfortline] に搭載されているDFG型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

DFG型のターボエンジン諸元


AUDFG型 ゴルフVII 主要諸元まとめ
車両型式3DA-AUDFG
車名&グレードゴルフVII
TDI Comfortline
エンジン型式DFG
種類直列4気筒
排気量1968cc
内径×行程81.0mm×95.5mm
ボアストローク比1.18
圧縮比16.2
吸気方式ターボ
使用燃料ディーゼル
最高出力150PS/3500-4000rpm
最大トルク34.7kgm/1750-3000rpm

まず基本的な成り立ちとして、DFG型エンジンはボア(内径)81.0mm、ストローク(行程)95.5mm、ボアストローク比1.18のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

このサイトにて登録されている車種のうち、DFG型のターボエンジンを搭載する最も古い車種は、2013/04から発売された7代目ゴルフVII [2019/10]、最も新しい車種は2017/01から発売された2代目ティグアン [2018/08]となっており、全部で4車種(NA車0台・ターボ車4台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
DFGのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷84.8PS → 150PS
トルクの変遷34.7kgm → 26.9kgm
リッター馬力76.2PS/L
リッタートルク17.63kgm/L

今回の参考車両であるゴルフVIIの直列4気筒1968cc、圧縮比16.2でディーゼル仕様のターボエンジンは、3500-4000回転のとき最高出力150馬力を、3500-4000回転のとき最大トルク34.7kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する1750回転での馬力は84.8PS、最高出力が発生する4000回転でのトルクは26.9kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は76.2PS/L、トルクは17.63kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積492.1cc)あたりの出力は37.5PS、8.7kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が76.2PS/L、トルクが17.63kgm/LであるDFG型のターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 4 ]、換算トルクが[ 8 ]の「やや控えめな出力のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
81.0mm95.5mm1968cc16.21.18
ボアアップによる排気量拡大
81.5mm95.5mm1993cc16.41.17
82.0mm2017cc16.61.16
82.5mm2042cc16.71.16
83.0mm2067cc17.01.15
83.5mm2092cc17.11.14
84.0mm2117cc17.31.14
ストロークアップによる排気量拡大
81.0mm96.5mm1989cc16.31.19
97.5mm2010cc16.51.20
98.5mm2030cc16.71.22
99.5mm2051cc16.81.23
100.5mm2071cc17.01.24

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の81.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(81.0mm→84.0mm)した場合および、ストロークを純正の95.5mmから1mm刻みで+5.0mmまで延長(95.5mm→100.5mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。DFG型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.18から1.14に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
1750rpm
最高出力
4000rpm
95.5mm5.6m/s12.7m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm6.4m/s23.0km/h
4000rpm12.7m/s45.7km/h
6000rpm19.1m/s68.8km/h
8000rpm25.5m/s91.8km/h
10000rpm31.8m/s114.5km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが95.5mmのエンジンが最高出力を発生する4000回転での平均ピストンスピードは12.7m/sとなり、これは1秒間に12.7メートル(時速にすると45.7km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する1750回転では5.6m/s、最高出力が発生する4000回転より500回転高い4500回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は14.3m/sとなっています。

参考までにストロークが95.5mmのDFG型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.35m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6280回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


DFG型のエンジンを搭載する車種の例

全4件をアクセスが多いものから順に表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
VW
1TDFG
ゴルフ トゥーラン
TDI Comfortline
(2018/10)
150PS
34.7kgm
19.3kmL
TB [FF/6AT]
ミニバン
7人乗り
VW
5NDFGF
ティグアン
TDI 4Motion Comfortline
(2018/08)
150PS
34.7kgm
17.2kmL
TB [4WD/7AT]
SUV
5人乗り
VW
AUDFG
ゴルフVII
TDI Comfortline
(2019/10)
150PS
34.7kgm
18.9kmL
TB [FF/7AT]
ハッチバック
5人乗り
VW
AUDFG
ゴルフ ヴァリアント
TDI Comfortline
(2019/10)
150PS
34.7kgm
17.7kmL
TB [FF/7AT]
ワゴン
5人乗り
[投稿日:2018/10/01]

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