ボルボ D4204T型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒1968cc]

ここではボルボのMD4204型2代目V40 [D4] に搭載されているD4204T型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

D4204T型のターボエンジン諸元


MD4204型 V40 主要諸元まとめ
車両型式LDA-MD4204T
車名&グレードV40
[D4]
エンジン型式D4204T
種類直列4気筒
排気量1968cc
内径×行程82.0mm×93.2mm
単気筒容積492.2cc
ボアストローク比1.14
圧縮比15.8
燃焼室容積33.3cc
吸気方式ターボ
使用燃料ディーゼル
最高出力190PS/4250rpm
最大トルク40.8kgm/1750-2500rpm

まず基本的な成り立ちとして、D4204T型エンジンはボア(内径)82.0mm、ストローク(行程)93.2mm、ボアストローク比1.14のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回のD4204T型エンジンの場合の計算式は492.2cc÷(15.8-1)となり、燃焼室容積は33.3ccになります。

このサイトにて登録されている車種のうち、D4204T型のターボエンジンを搭載する最も古い車種は2009/06から発売された初代XC60 [2016/02]、最も新しい車種は2017/10から発売された2代目XC60 [2017/10]となっており、全部で10車種(NA車0台・ターボ車10台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
D4204Tのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷99.7PS → 190PS
トルクの変遷40.8kgm → 32.0kgm
リッター馬力96.5PS/L
リッタートルク20.73kgm/L

今回の参考車両であるV40の直列4気筒1968cc、圧縮比15.8でディーゼル仕様のターボエンジンは、4250回転のとき最高出力190馬力を、1750-2500回転のとき最大トルク40.8kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する1750回転での馬力は99.7PS、最高出力が発生する4250回転でのトルクは32.0kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は96.5PS/L、トルクは20.73kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積492.2cc)あたりの出力は47.5PS、10.2kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が96.5PS/L、トルクが20.73kgm/LであるD4204T型のターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 6 ]、換算トルクが[ 10 ]の「標準的な出力(中の上)のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
82.0mm93.2mm1968cc15.81.14
ボアアップによる排気量アップ
82.5mm93.2mm1993cc15.951.13
83.0mm2017cc16.141.12
83.5mm2041cc16.321.12
84.0mm2066cc16.501.11
84.5mm2091cc16.711.10
85.0mm2115cc16.891.10

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の82.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(82.0mm→85.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。D4204T型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.14から1.10に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
1750rpm
最高出力
4250rpm
93.2mm5.4m/s13.2m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm6.2m/s22.3km/h
4000rpm12.4m/s44.6km/h
6000rpm18.6m/s67.0km/h
8000rpm24.9m/s89.6km/h
10000rpm31.1m/s112.0km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが93.2mmのエンジンが最高出力を発生する4250回転での平均ピストンスピードは13.2m/sとなり、これは1秒間に13.2メートル(時速にすると47.5km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する1750回転では5.4m/s、最高出力が発生する4250回転より500回転高い4750回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は14.8m/sとなっています。

参考までにストロークが93.2mmのD4204T型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.23m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6440回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


D4204T型のエンジンを搭載する車種の例

全10件のうち、アクセスが多いものから順に上位10車種までを表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
ボルボ
MD4204
V40
D4
(2015/07)
190ps
40.8kgm
20.0kmL
TB [FF/8AT]
ハッチバック
5人乗り
ボルボ
FD4204
S60
D4-SE
(2016/02)
190ps
40.8kgm
20.9kmL
TB [FF/8AT]
セダン
5人乗り
ボルボ
FD4204
V60
D4-SE
(2016/02)
190ps
40.8kgm
20.2kmL
TB [FF/8AT]
ワゴン
5人乗り
ボルボ
DD4204
XC60
D4
(2016/02)
190ps
40.8kgm
18.6kmL
TB [FF/8AT]
SUV
5人乗り
ボルボ
FD4204
V60
CrossCountry D4 SE
(2015/10)
190ps
40.8kgm
19.5kmL
TB [FF/8AT]
ワゴン
5人乗り
ボルボ
MD4204
V40
D4 R-design Polestar-Edition
(2017/01)
200ps
44.9kgm
20.0kmL
TB [FF/8AT]
ハッチバック
5人乗り
ボルボ
UD4204
XC60
D4 AWD Momentum
(2017/10)
190ps
40.8kgm
16.1kmL
TB [4WD/8AT]
SUV
5人乗り
ボルボ
UD4204
XC60
D4 AWD Inscription AirSus
(2017/10)
190ps
40.8kgm
16.1kmL
TB [4WD/8AT]
SUV
5人乗り
ボルボ
PD4204
V90 Cross-Country
D4 AWD Momentum
(2018/07)
190ps
40.8kgm
15.9kmL
TB [4WD/8AT]
SUV
5人乗り
ボルボ
PD4204
V90
D4 Momentum
(2018/07)
190ps
40.8kgm
16.2kmL
TB [FF/8AT]
ワゴン
5人乗り
[投稿日:2016/11/08 更新日:2018/07/01]

コメントは停止中です。