ボルボ B6324型エンジンの諸元と性能まとめ [直列6気筒3192cc]

ここではボルボのBB6324型3代目V70 [3.2SE] に搭載されているB6324型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

B6324型の自然吸気エンジン諸元


BB6324型 V70 主要諸元まとめ
車両型式 CBA-BB6324W
車名&グレード V70
[3.2SE]
エンジン型式 B6324
種類 直列6気筒
排気量 3192cc
内径×行程 84.0mm×96.0mm
単気筒容積 532.0cc
ボアストローク比 1.14
圧縮比 10.8
燃焼室容積 54.3cc
吸気方式 自然吸気
使用燃料 ハイオクガソリン
最高出力 238PS/6200rpm
最大トルク 32.6kgm/3200rpm

まず基本的な成り立ちとして、B6324型エンジンはボア(内径)84.0mm、ストローク(行程)96.0mm、ボアストローク比1.14のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回のB6324型エンジンの場合の計算式は532.0cc÷(10.8-1)となり、燃焼室容積は54.3ccになります。

このサイトにて登録されている車種のうち、B6324型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は2003/05から発売された初代XC90 [2012/08]、最も新しい車種は2007/11から発売された2代目XC70 [2009/01]となっており、全部で6車種(NA車6台・ターボ車0台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
B6324のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷145.6PS → 238PS
トルクの変遷32.6kgm → 27.5kgm
リッター馬力74.56PS/L
リッタートルク10.21kgm/L

今回の参考車両であるV70の直列6気筒3192cc、圧縮比10.8でハイオクガソリン仕様の自然吸気エンジンは、6200回転のとき最高出力238馬力を、3200回転のとき最大トルク32.6kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する3200回転での馬力は145.6PS、最高出力が発生する6200回転でのトルクは27.5kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は74.56PS/L、トルクは10.21kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積532.0cc)あたりの出力は39.7PS、5.4kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が74.56PS/L、トルクが10.21kgm/LであるB6324型の自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 6 ]、換算トルクが[ 8 ]の「標準的な出力(中の上)のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
84.0mm96.0mm3192cc10.81.14
ボアアップによる排気量アップ
84.5mm96.0mm3230cc10.911.14
85.0mm3268cc11.041.13
85.5mm3307cc11.151.12
86.0mm3346cc11.281.12
86.5mm3385cc11.391.11
87.0mm3424cc11.521.10

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の84.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(84.0mm→87.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。B6324型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.14から1.10に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク 最大トルク
3200rpm
最高出力
6200rpm
96.0mm10.2m/s19.8m/s
回転数/分 秒速 時速
2000rpm 6.4m/s 23.0km/h
4000rpm 12.8m/s 46.1km/h
6000rpm 19.2m/s 69.1km/h
8000rpm 25.6m/s 92.2km/h
10000rpm 32.0m/s 115.2km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが96.0mmのエンジンが最高出力を発生する6200回転での平均ピストンスピードは19.8m/sとなり、これは1秒間に19.8メートル(時速にすると71.3km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する3200回転では10.2m/s、最高出力が発生する6200回転より500回転高い6700回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は21.4m/sとなっています。

参考までにストロークが96.0mmのB6324型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.40m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6250回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


B6324型のエンジンを搭載する車種の例

全6件をアクセスが多いものから順に表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ 車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
ボルボ
BB6324
V70
3.2SE
(2009/01)
238ps
32.6kgm
8.0kmL
NA [FF/6AT]
ワゴン
5人乗り
ボルボ
CB6324
XC90
3.2 AWD
(2012/08)
243ps
32.6kgm
8.0kmL
NA [4WD/6AT]
SUV
7人乗り
ボルボ
BB6324
XC70
3.2SE AWD
(2009/01)
238ps
32.6kgm
8.4kmL
NA [4WD/6AT]
SUV
5人乗り
ボルボ
AB6324
S80
3.2 SE AWD
(2009/01)
238ps
32.6kgm
7.5kmL
NA [4WD/6AT]
セダン
5人乗り
ボルボ
BB6324
V70
3.2SE AWD
(2009/01)
238ps
32.6kgm
7.5kmL
NA [4WD/6AT]
ワゴン
5人乗り
ボルボ
AB6324
S80
3.2 SE
(2009/01)
238ps
32.6kgm
8.8kmL
NA [FF/6AT]
セダン
5人乗り
[投稿日:2016/11/08]

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