ボルボ B5254型エンジンの諸元と性能まとめ [直列5気筒2521cc]

ここではボルボのSB5254型2代目V70 [R] に搭載されているB5254型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

B5254型のターボエンジン諸元


SB5254型 V70 主要諸元まとめ
車両型式CBA-SB5254AW
車名&グレードV70
[R]
エンジン型式B5254
種類直列5気筒
排気量2521cc
内径×行程83.0mm×93.2mm
単気筒容積504.3cc
ボアストローク比1.12
圧縮比8.5
燃焼室容積67.2cc
吸気方式ターボ
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力300PS/5500rpm
最大トルク40.8kgm/1950-5250rpm

まず基本的な成り立ちとして、B5254型エンジンはボア(内径)83.0mm、ストローク(行程)93.2mm、ボアストローク比1.12のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回のB5254型エンジンの場合の計算式は504.3cc÷(8.5-1)となり、燃焼室容積は67.2ccになります。

このサイトにて登録されている車種のうち、B5254型のターボエンジンを搭載する最も古い車種は2000/04から発売された2代目V70 [2006/10]、最も新しい車種は2007/11から発売された3代目V70 [2011/10]となっており、全部で16車種(NA車0台・ターボ車16台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
B5254のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷111.1PS → 300PS
トルクの変遷40.8kgm → 39.1kgm
リッター馬力119.0PS/L
リッタートルク16.18kgm/L

今回の参考車両であるV70の直列5気筒2521cc、圧縮比8.5でハイオクガソリン仕様のターボエンジンは、5500回転のとき最高出力300馬力を、1950-5250回転のとき最大トルク40.8kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する1950回転での馬力は111.1PS、最高出力が発生する5500回転でのトルクは39.1kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は119.0PS/L、トルクは16.18kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積504.3cc)あたりの出力は60.0PS、8.2kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が119.0PS/L、トルクが16.18kgm/LであるB5254型のターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 7 ]、換算トルクが[ 7 ]の「なかなかの高出力エンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
83.0mm93.2mm2521cc8.51.12
ボアアップによる排気量アップ
83.5mm93.2mm2552cc8.591.12
84.0mm2582cc8.681.11
84.5mm2613cc8.781.10
85.0mm2644cc8.871.10
85.5mm2675cc8.961.09
86.0mm2707cc9.051.08

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の83.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(83.0mm→86.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。B5254型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.12から1.08に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
1950rpm
最高出力
5500rpm
93.2mm6.1m/s17.1m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm6.2m/s22.3km/h
4000rpm12.4m/s44.6km/h
6000rpm18.6m/s67.0km/h
8000rpm24.9m/s89.6km/h
10000rpm31.1m/s112.0km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが93.2mmのエンジンが最高出力を発生する5500回転での平均ピストンスピードは17.1m/sとなり、これは1秒間に17.1メートル(時速にすると61.6km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する1950回転では6.1m/s、最高出力が発生する5500回転より500回転高い6000回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は18.6m/sとなっています。

参考までにストロークが93.2mmのB5254型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.23m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6440回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


B5254型のエンジンを搭載する車種の例

全16件のうち、アクセスが多いものから順に上位10車種までを表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
ボルボ
SB5254
V70
R
(2006/10)
300ps
40.8kgm
8.1kmL
TB [4WD/6AT]
ワゴン
5人乗り
ボルボ
CB5254
XC90
2.5T
(2005/08)
209ps
32.6kgm
7.6kmL
TB [4WD/5AT]
SUV
7人乗り
ボルボ
BB5254
V70
2.5T LE
(2011/10)
231ps
34.7kgm
9.5kmL
TB [FF/6AT]
ワゴン
5人乗り
ボルボ
SB5254
XC70
BaseGrade
(2006/12)
209ps
32.6kgm
9.0kmL
TB [4WD/5AT]
SUV
5人乗り
ボルボ
MB5254
V50
T5 SE AWD
(2009/07)
230ps
32.6kgm
9.3kmL
TB [4WD/5AT]
ワゴン
5人乗り
ボルボ
MB5254
V50
2.5T Classic
(2012/04)
230ps
32.6kgm
10.8kmL
TB [FF/5AT]
ワゴン
5人乗り
ボルボ
SB5254
V70
2.5T Classic
(2006/12)
209ps
32.6kgm
9.4kmL
TB [FF/5AT]
ワゴン
5人乗り
ボルボ
MB5254
C30
T5 R-Design
(2012/03)
230ps
32.6kgm
10.8kmL
TB [FF/5AT]
クーペ
4人乗り
ボルボ
RB5254
S60
2.5T AWD
(2008/07)
209ps
32.6kgm
9.7kmL
TB [4WD/5AT]
セダン
5人乗り
ボルボ
SB5254
V70
AWD Classic
(2006/12)
209ps
32.6kgm
9.1kmL
TB [4WD/5AT]
ワゴン
5人乗り
B5254型エンジンを搭載する車種の一覧表
パワーウェイトレシオ順(全16件)
[投稿日:2016/11/08]

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