ボルボ B4204T型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒1998cc]

ここではボルボのDB4204型の初代XC60 [T5] に搭載されているB4204T型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

B4204T型のターボエンジン諸元


DB4204型 XC60 主要諸元まとめ
車両型式CBA-DB4204TXC
車名&グレードXC60
[T5]
エンジン型式B4204T
種類直列4気筒
排気量1998cc
内径×行程87.5mm×83.1mm
単気筒容積499.7cc
ボアストローク比0.95
圧縮比10.0
燃焼室容積55.5cc
吸気方式ターボ
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力240PS/5500rpm
最大トルク32.6kgm/1800-5000rpm

まず基本的な成り立ちとして、B4204T型エンジンはボア(内径)87.5mm、ストローク(行程)83.1mm、ボアストローク比0.95のショートストローク型エンジン(ストローク量よりもピストン径のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ロングストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に劣り、扱いにくいエンジンとされるものの、高回転域では充填効率の向上や摺動抵抗の増大も(ロングストローク型に比べれば)軽微なことから出力の向上が見込まれます。

また同じ回転数でも平均ピストンスピードが抑えられることから、その分だけエンジンへの負荷は低減される傾向にあります。

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回のB4204T型エンジンの場合の計算式は499.7cc÷(10.0-1)となり、燃焼室容積は55.5ccになります。

このサイトにて登録されている車種のうち、B4204T型のターボエンジンを搭載する最も古い車種は2006/11から発売された2代目S80 [2011/02]、最も新しい車種は2009/06から発売された初代XC60 [2012/08]となっており、全部で3車種(NA車0台・ターボ車3台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
B4204Tのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷81.9PS → 240PS
トルクの変遷32.6kgm → 31.3kgm
リッター馬力120.1PS/L
リッタートルク16.32kgm/L

今回の参考車両であるXC60の直列4気筒1998cc、圧縮比10.0でハイオクガソリン仕様のターボエンジンは、5500回転のとき最高出力240馬力を、1800-5000回転のとき最大トルク32.6kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する1800回転での馬力は81.9PS、最高出力が発生する5500回転でのトルクは31.3kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は120.1PS/L、トルクは16.32kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積499.7cc)あたりの出力は60.0PS、8.2kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が120.1PS/L、トルクが16.32kgm/LであるB4204T型のターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 7 ]、換算トルクが[ 7 ]の「なかなかの高出力エンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
87.5mm83.1mm1998cc10.00.95
ボアアップによる排気量アップ
88.0mm83.1mm2022cc10.100.94
88.5mm2045cc10.210.94
89.0mm2068cc10.320.93
89.5mm2091cc10.420.93
90.0mm2115cc10.530.92
90.5mm2138cc10.640.92

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の87.5mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(87.5mm→90.5mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくと0.95からさらに値は小さくなり、ショートストローク型の恩恵と弊害が顕著になっていきます。B4204T型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は0.95から0.92に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
1800rpm
最高出力
5500rpm
83.1mm5.0m/s15.2m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.5m/s19.8km/h
4000rpm11.1m/s40.0km/h
6000rpm16.6m/s59.8km/h
8000rpm22.2m/s79.9km/h
10000rpm27.7m/s99.7km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが83.1mmのエンジンが最高出力を発生する5500回転での平均ピストンスピードは15.2m/sとなり、これは1秒間に15.2メートル(時速にすると54.7km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する1800回転では5.0m/s、最高出力が発生する5500回転より500回転高い6000回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は16.6m/sとなっています。

参考までにストロークが83.1mmのB4204T型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.55m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)7220回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


B4204T型のエンジンを搭載する車種の例

全3件をアクセスが多いものから順に表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
ボルボ
DB4204
XC60
T5
(2012/08)
240ps
32.6kgm
9.7kmL
TB [FF/6AT]
SUV
5人乗り
ボルボ
BB4204
V70
T5 SE
(2011/10)
240ps
32.6kgm
10.4kmL
TB [FF/6AT]
ワゴン
5人乗り
ボルボ
AB4204
S80
T5 SE
(2011/02)
240ps
32.6kgm
10.4kmL
TB [FF/6AT]
セダン
5人乗り
[投稿日:2016/11/08]

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