アルファロメオ:55273835型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒1995cc]

ここではアルファロメオの94920型の初代ステルヴィオ [First-Edition] に搭載されている55273835型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

55273835型のターボエンジン諸元


94920型 ステルヴィオ 主要諸元まとめ
車両型式 ABA-94920
車名&グレード ステルヴィオ
First-Edition
エンジン型式 55273835
種類 直列4気筒
排気量 1995cc
内径×行程 84.0mm×90.0mm
ボアストローク比 1.07
圧縮比 10.0
吸気方式 ターボ
使用燃料 ハイオクガソリン
最高出力 280PS/5250rpm
最大トルク 40.8kgm/2250rpm

まず基本的な成り立ちとして、55273835型エンジンはボア(内径)84.0mm、ストローク(行程)90.0mm、ボアストローク比1.07のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

このサイトにて登録されている車種のうち、55273835型のターボエンジンを搭載する最も古い車種は、2017/10から発売された2代目ジュリア [2017/10]、最も新しい車種は2018/06から発売された初代ステルヴィオ [2018/06]となっており、全部で4車種(NA車0台・ターボ車4台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
55273835のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷128.2PS → 280PS
トルクの変遷40.8kgm → 38.2kgm
リッター馬力140.4PS/L
リッタートルク20.45kgm/L

今回の参考車両であるステルヴィオの直列4気筒1995cc、圧縮比10.0でハイオクガソリン仕様のターボエンジンは、5250回転のとき最高出力280馬力を、5250回転のとき最大トルク40.8kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する2250回転での馬力は128.2PS、最高出力が発生する5250回転でのトルクは38.2kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は140.4PS/L、トルクは20.45kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積498.7cc)あたりの出力は70.0PS、10.2kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が140.4PS/L、トルクが20.45kgm/Lである55273835型のターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 9 ]、換算トルクが[ 10 ]の「かなりの高出力エンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
84.0mm90.0mm1995cc10.01.07
ボアアップによる排気量拡大
84.5mm90.0mm2019cc10.11.07
85.0mm2043cc10.21.06
85.5mm2067cc10.31.05
86.0mm2091cc10.41.05
86.5mm2115cc10.51.04
87.0mm2140cc10.71.03
ストロークアップによる排気量拡大
84.0mm91.0mm2017cc10.11.08
92.0mm2039cc10.21.10
93.0mm2061cc10.31.11
94.0mm2084cc10.41.12
95.0mm2106cc10.51.13

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の84.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(84.0mm→87.0mm)した場合および、ストロークを純正の90.0mmから1mm刻みで+5.0mmまで延長(90.0mm→95.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。55273835型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.07から1.03に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク 最大トルク
2250rpm
最高出力
5250rpm
90.0mm 6.8m/s 15.8m/s
回転数/分 秒速 時速
2000rpm 6.0m/s 21.6km/h
4000rpm 12.0m/s 43.2km/h
6000rpm 18.0m/s 64.8km/h
8000rpm 24.0m/s 86.4km/h
10000rpm 30.0m/s 108.0km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが90.0mmのエンジンが最高出力を発生する5250回転での平均ピストンスピードは15.8m/sとなり、これは1秒間に15.8メートル(時速にすると56.9km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する2250回転では6.8m/s、最高出力が発生する5250回転より500回転高い5750回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は17.2m/sとなっています。

参考までにストロークが90.0mmの55273835型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.00m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6670回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


55273835型のエンジンを搭載する車種の例

全4件をアクセスが多いものから順に表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ 車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
アルファロメオ
94920
ステルヴィオ
First-Edition
(2018/06)
280PS
40.8kgm
11.8kmL
TB [4WD/8AT]
SUV
5人乗り
アルファロメオ
95220
ジュリア
Veloce
(2017/10)
280PS
40.8kgm
12.0kmL
TB [4WD/8AT]
セダン
5人乗り
アルファロメオ
95220
ジュリア
BaseGrade
(2017/10)
200PS
33.7kgm
13.6kmL
TB [FR/8AT]
セダン
5人乗り
アルファロメオ
95220
ジュリア
Veloce
(2018/01)
280PS
40.8kgm
12.0kmL
TB [FR/8AT]
セダン
5人乗り
[投稿日:2017/10/12]

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