アルファロメオ 960A1型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒1742cc]

ここではアルファロメオの96018型の初代4C [Launch Edition] に搭載されている960A1型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

960A1型のターボエンジン諸元


96018型 4C 主要諸元まとめ
車両型式 ABA-96018
車名&グレード 4C
[Launch Edition]
エンジン型式 960A1
種類 直列4気筒
排気量 1742cc
内径×行程 83.0mm×80.5mm
単気筒容積 435.5cc
ボアストローク比 0.97
圧縮比 9.2
燃焼室容積 53.1cc
吸気方式 ターボ
使用燃料 ハイオクガソリン
最高出力 240PS/6000rpm
最大トルク 35.7kgm/2100-4000rpm

まず基本的な成り立ちとして、960A1型エンジンはボア(内径)83.0mm、ストローク(行程)80.5mm、ボアストローク比0.97のショートストローク型エンジン(ストローク量よりもピストン径のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ロングストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に劣り、扱いにくいエンジンとされるものの、高回転域では充填効率の向上や摺動抵抗の増大も(ロングストローク型に比べれば)軽微なことから出力の向上が見込まれます。

また同じ回転数でも平均ピストンスピードが抑えられることから、その分だけエンジンへの負荷は低減される傾向にあります。

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回の960A1型エンジンの場合の計算式は435.5cc÷(9.2-1)となり、燃焼室容積は53.1ccになります。

このサイトにて登録されている車種のうち、960A1型のターボエンジンを搭載する最も古い車種は2014/07から発売された初代4C [2014/07]、最も新しい車種は2015/11から発売された初代4Cスパイダー [2015/11]となっており、全部で2車種(NA車0台・ターボ車2台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
960A1のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷104.7PS → 240PS
トルクの変遷35.7kgm → 28.7kgm
リッター馬力137.77PS/L
リッタートルク20.49kgm/L

今回の参考車両である4Cの直列4気筒1742cc、圧縮比9.2でハイオクガソリン仕様のターボエンジンは、6000回転のとき最高出力240馬力を、2100-4000回転のとき最大トルク35.7kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する2100回転での馬力は104.7PS、最高出力が発生する6000回転でのトルクは28.7kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は137.77PS/L、トルクは20.49kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積435.5cc)あたりの出力は60.0PS、8.9kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が137.77PS/L、トルクが20.49kgm/Lである960A1型のターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 9 ]、換算トルクが[ 10 ]の「かなりの高出力エンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
83.0mm80.5mm1742cc9.20.97
ボアアップによる排気量アップ
83.5mm80.5mm1763cc9.310.96
84.0mm1784cc9.400.96
84.5mm1806cc9.490.95
85.0mm1827cc9.610.95
85.5mm1849cc9.700.94
86.0mm1870cc9.810.94

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の83.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(83.0mm→86.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくと0.97からさらに値は小さくなり、ショートストローク型の恩恵と弊害が顕著になっていきます。960A1型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は0.97から0.94に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク 最大トルク
2100rpm
最高出力
6000rpm
80.5mm5.6m/s16.1m/s
回転数/分 秒速 時速
2000rpm 5.4m/s 19.4km/h
4000rpm 10.7m/s 38.5km/h
6000rpm 16.1m/s 58.0km/h
8000rpm 21.5m/s 77.4km/h
10000rpm 26.8m/s 96.5km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが80.5mmのエンジンが最高出力を発生する6000回転での平均ピストンスピードは16.1m/sとなり、これは1秒間に16.1メートル(時速にすると58.0km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する2100回転では5.6m/s、最高出力が発生する6000回転より500回転高い6500回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は17.4m/sとなっています。

参考までにストロークが80.5mmの960A1型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.35m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)7450回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


960A1型のエンジンを搭載する車種の例

全2件をアクセスが多いものから順に表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ 車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
アルファロメオ
96018
4C
Launch Edition
(2014/07)
240ps
35.7kgm
12.1kmL
TB [MR/6AT]
クーペ
2人乗り
アルファロメオ
96018
4Cスパイダー
BaseGrade
(2015/11)
240ps
35.7kgm
12.1kmL
TB [MR/6AT]
オープンカー
2人乗り
[投稿日:2016/11/05]

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