アルファロメオ 940A1型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒1742cc]

ここではアルファロメオの94018型3代目ジュリエッタ [Quadrifoglio-Verde] に搭載されている940A1型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

940A1型のターボエンジン諸元


94018型 ジュリエッタ 主要諸元まとめ
車両型式ABA-94018
車名&グレードジュリエッタ
[Quadrifoglio-Verde]
エンジン型式940A1
種類直列4気筒
排気量1742cc
内径×行程83.0mm×80.5mm
単気筒容積435.5cc
ボアストローク比0.97
吸気方式ターボ
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力235PS/5500rpm
最大トルク30.6kgm/4500rpm

まず基本的な成り立ちとして、940A1型エンジンはボア(内径)83.0mm、ストローク(行程)80.5mm、ボアストローク比0.97のショートストローク型エンジン(ストローク量よりもピストン径のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ロングストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に劣り、扱いにくいエンジンとされるものの、高回転域では充填効率の向上や摺動抵抗の増大も(ロングストローク型に比べれば)軽微なことから出力の向上が見込まれます。

また同じ回転数でも平均ピストンスピードが抑えられることから、その分だけエンジンへの負荷は低減される傾向にあります。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
940A1のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷192.2PS → 235PS
トルクの変遷30.6kgm → 30.6kgm
リッター馬力134.9PS/L
リッタートルク17.57kgm/L

今回の参考車両であるジュリエッタの直列4気筒1742ccでハイオクガソリン仕様のターボエンジンは、5500回転のとき最高出力235馬力を、4500回転のとき最大トルク30.6kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4500回転での馬力は192.2PS、最高出力が発生する5500回転でのトルクは30.6kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は134.9PS/L、トルクは17.57kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積435.5cc)あたりの出力は58.8PS、7.7kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が134.9PS/L、トルクが17.57kgm/Lである940A1型のターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 9 ]、換算トルクが[ 8 ]の「かなりの高出力エンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
83.0mm80.5mm1742cc-0.97
ボアアップによる排気量アップ
83.5mm80.5mm1763cc-0.96
84.0mm1784cc-0.96
84.5mm1806cc-0.95
85.0mm1827cc-0.95
85.5mm1849cc-0.94
86.0mm1870cc-0.94

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の83.0mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(83.0mm→86.0mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくと0.97からさらに値は小さくなり、ショートストローク型の恩恵と弊害が顕著になっていきます。940A1型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は0.97から0.94に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4500rpm
最高出力
5500rpm
80.5mm12.1m/s14.8m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.4m/s19.4km/h
4000rpm10.7m/s38.5km/h
6000rpm16.1m/s58.0km/h
8000rpm21.5m/s77.4km/h
10000rpm26.8m/s96.5km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが80.5mmのエンジンが最高出力を発生する5500回転での平均ピストンスピードは14.8m/sとなり、これは1秒間に14.8メートル(時速にすると53.3km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4500回転では12.1m/s、最高出力が発生する5500回転より500回転高い6000回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は16.1m/sとなっています。

参考までにストロークが80.5mmの940A1型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.35m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)7450回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


940A1型のエンジンを搭載する車種の例

メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
アルファロメオ
94018
ジュリエッタ
Quadrifoglio-Verde
(2012/02)
235ps
30.6kgm
-
TB [FF/6MT]
ハッチバック
5人乗り
[投稿日:2016/11/05]

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