ジャガー 508PS型エンジンの諸元と性能まとめ [V型8気筒4999cc]

ここではジャガーのJ60MA型の初代Fタイプ [V8 S] に搭載されている508PS型のスーパーチャージャーエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

508PS型のスーパーチャージャーエンジン諸元


J60MA型 Fタイプ 主要諸元まとめ
車両型式CBA-J60MA
車名&グレードFタイプ
[V8 S]
エンジン型式508PS
種類V型8気筒
排気量4999cc
内径×行程92.5mm×93.0mm
単気筒容積624.9cc
ボアストローク比1.01
吸気方式スーパーチャージャー
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力495PS/6500rpm
最大トルク63.7kgm/2500rpm

まず基本的な成り立ちとして、508PS型エンジンはボア(内径)92.5mm、ストローク(行程)93.0mm、ボアストローク比1.01のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、厳密に言えばボアとストロークが全くの同一でなければスクエア型を名乗ることは許されませんが、ここまでボアストローク比が1に近いのであれば「もうスクエア型にしてあげても良いじゃない!」という気もします。

これらのエンジンはショートストローク型、或いはロングストローク型の風味を残しつつ、その実はスクエア型に限りなく近い特性を持ちます。「やっぱこう、どうせなら低回転で粘って高回転でキレ
(省略されました・・全てを読むには ここ を押してください)

このサイトにて登録されている車種のうち、508PS型のスーパーチャージャーエンジンを搭載する最も古い車種は2005/11から発売された初代レンジローバー スポーツ [2011/12]、最も新しい車種は2013/11から発売された2代目レンジローバースポーツ [2015/10]となっており、全部で17車種(NA車0台・ターボ車17台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
508PSのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷222.3PS → 495PS
トルクの変遷63.7kgm → 54.6kgm
リッター馬力99.0PS/L
リッタートルク12.74kgm/L

今回の参考車両であるFタイプのV型8気筒4999ccでハイオクガソリン仕様のスーパーチャージャーエンジンは、6500回転のとき最高出力495馬力を、2500回転のとき最大トルク63.7kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する2500回転での馬力は222.3PS、最高出力が発生する6500回転でのトルクは54.6kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は99.0PS/L、トルクは12.74kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積624.9cc)あたりの出力は61.9PS、8.0kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が99.0PS/L、トルクが12.74kgm/Lである508PS型のスーパーチャージャーエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 6 ]、換算トルクが[ 4 ]の「標準的な出力(中の上)のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
92.5mm93.0mm4999cc-1.01
ボアアップによる排気量アップ
93.0mm93.0mm5054cc-1.00
93.5mm5108cc-0.99
94.0mm5163cc-0.99
94.5mm5218cc-0.98
95.0mm5273cc-0.98
95.5mm5329cc-0.97

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の92.5mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(92.5mm→95.5mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。508PS型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.01から0.97に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
2500rpm
最高出力
6500rpm
93.0mm7.7m/s20.1m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm6.2m/s22.3km/h
4000rpm12.4m/s44.6km/h
6000rpm18.6m/s67.0km/h
8000rpm24.8m/s89.3km/h
10000rpm31.0m/s111.6km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが93.0mmのエンジンが最高出力を発生する6500回転での平均ピストンスピードは20.1m/sとなり、これは1秒間に20.1メートル(時速にすると72.4km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する2500回転では7.7m/s、最高出力が発生する6500回転より500回転高い7000回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は21.7m/sとなっています。

参考までにストロークが93.0mmの508PS型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.20m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、6450回転くらいが良い感じの回転数になるのではないかと思いますが、このエンジンは最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えており、レブリミットを考慮するともう少し余分に(300~500回転?)回ることから、内部では大変なことになりながらも頑張って回っているエンジンです。


508PS型のエンジンを搭載する車種の例

全17件のうち、アクセスが多いものから順に上位10車種までを表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
ランドローバー
LG5SA
レンジローバー
Autobiography
(2013/01)
510ps
63.8kgm
5.3kmL
SC [4WD/8AT]
SUV
5人乗り
ランドローバー
LM5S
レンジローバー ヴォーグ
5.0-V8 Super-Charged
(2011/12)
510ps
63.8kgm
5.1kmL
SC [4WD/6AT]
SUV
5人乗り
ランドローバー
LS5S
レンジローバー スポーツ
5.0-V8 Super-Charged
(2011/12)
510ps
63.8kgm
5.6kmL
SC [4WD/6AT]
SUV
5人乗り
ジャガー
J60MA
Fタイプ
V8 S
(2013/05)
495ps
63.7kgm
8.1kmL
SC [FR/8AT]
オープンカー
2人乗り
ジャガー
J43YB
XK
XKR-S Coupe
(2011/12)
550ps
69.3kgm
6.6kmL
SC [FR/6AT]
クーペ
4人乗り
ジャガー
J43YB
XK
XKR-Convertible
(2011/07)
510ps
63.7kgm
6.6kmL
SC [FR/6AT]
オープンカー
4人乗り
ジャガー
J05MB
XF
XFR
(2011/11)
510ps
63.7kgm
6.6kmL
SC [FR/6AT]
セダン
5人乗り
ジャガー
J60MA
Fタイプ
SVR-Coupe
(2016/01)
575ps
71.4kgm
8.1kmL
SC [4WD/8AT]
クーペ
2人乗り
ランドローバー
LW5SA
レンジローバースポーツ
SVR L494
(2015/10)
551ps
69.3kgm
7.3kmL
SC [4WD/8AT]
SUV
5人乗り
ジャガー
J05MB
XF
XFR
(2015/04)
510ps
63.7kgm
6.8kmL
SC [FR/8AT]
セダン
5人乗り
508PS型エンジンを搭載する車種の一覧表
パワーウェイトレシオ順(全17件)
[投稿日:2016/11/09]

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