トヨタ 4S-FE型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒1838cc]

ここではトヨタのSX100型6代目チェイサー [XL] に搭載されている4S-FE型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

4S-FE型の自然吸気エンジン諸元


SX100型 チェイサー 主要諸元まとめ
車両型式GF-SX100
車名&グレードチェイサー
[XL]
エンジン型式4S-FE
種類直列4気筒
排気量1838cc
内径×行程82.5mm×86.0mm
単気筒容積459.7cc
ボアストローク比1.04
圧縮比9.5
燃焼室容積54.1cc
吸気方式自然吸気
使用燃料レギュラーガソリン
最高出力120PS/6000rpm
最大トルク16.5kgm/4600rpm

まず基本的な成り立ちとして、4S型エンジンはボア(内径)82.5mm、ストローク(行程)86.0mm、ボアストローク比1.04のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回の4S-FE型エンジンの場合の計算式は459.7cc÷(9.5-1)となり、燃焼室容積は54.1ccになります。

このサイトにて登録されている車種のうち、4S-FE型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は1988/05から発売された5代目カリーナ サーフ [1990/05]、最も新しい車種は1996/09から発売された6代目チェイサー [1998/08]となっており、全部で29車種(NA車29台・ターボ車0台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
4Sのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷106.0PS → 120PS
トルクの変遷16.5kgm → 14.3kgm
リッター馬力65.3PS/L
リッタートルク8.98kgm/L

今回の参考車両であるチェイサーの直列4気筒1838cc、圧縮比9.5でレギュラーガソリン仕様の自然吸気エンジンは、6000回転のとき最高出力120馬力を、4600回転のとき最大トルク16.5kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4600回転での馬力は106.0PS、最高出力が発生する6000回転でのトルクは14.3kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は65.3PS/L、トルクは8.98kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積459.7cc)あたりの出力は30.0PS、4.1kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が65.3PS/L、トルクが8.98kgm/Lである4S型の自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 4 ]、換算トルクが[ 4 ]の「やや控えめな出力のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
82.5mm86.0mm1838cc9.51.04
ボアアップによる排気量アップ
83.0mm86.0mm1861cc9.601.04
83.5mm1884cc9.711.03
84.0mm1906cc9.821.02
84.5mm1929cc9.911.02
85.0mm1952cc10.021.01
85.5mm1975cc10.131.01

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の82.5mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(82.5mm→85.5mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。4S型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.04から1.01に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4600rpm
最高出力
6000rpm
86.0mm13.2m/s17.2m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.7m/s20.5km/h
4000rpm11.5m/s41.4km/h
6000rpm17.2m/s61.9km/h
8000rpm22.9m/s82.4km/h
10000rpm28.7m/s103.3km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが86.0mmのエンジンが最高出力を発生する6000回転での平均ピストンスピードは17.2m/sとなり、これは1秒間に17.2メートル(時速にすると61.9km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4600回転では13.2m/s、最高出力が発生する6000回転より500回転高い6500回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は18.6m/sとなっています。

参考までにストロークが86.0mmの4S型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.75m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6980回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


4S-FE型のエンジンを搭載する車種の例

全29件のうち、アクセスが多いものから順に上位10車種までを表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
トヨタ
SX100
チェイサー
XL
(1998/08)
120ps
16.5kgm
11.6kmL
NA [FR/4AT]
セダン
5人乗り
トヨタ
SV30
カムリ
XT
(1992/06)
125ps
16.5kgm
14.4kmL
NA [FF/5MT]
セダン
5人乗り
トヨタ
SV40
カムリ
XJ
(1996/05)
125ps
16.5kgm
14.6kmL
NA [FF/5MT]
セダン
5人乗り
トヨタ
SV40
ビスタ
VJ
(1996/05)
125ps
16.5kgm
14.6kmL
NA [FF/5MT]
セダン
5人乗り
トヨタ
ST208
カレン
TS
(1996/06)
125ps
16.5kgm
12.4kmL
NA [FF/4AT]
クーペ
5人乗り
トヨタ
SV30
カムリ
XT
(1992/06)
125ps
16.5kgm
12.2kmL
NA [FF/4AT]
セダン
5人乗り
トヨタ
ST170G
カリーナ サーフ
SX
(1990/05)
115ps
16.0kgm
11.6kmL
NA [FF/4AT]
ワゴン
5人乗り
トヨタ
ST170G
カリーナ サーフ
SX
(1990/05)
115ps
16.0kgm
13.6kmL
NA [FF/5MT]
ワゴン
5人乗り
トヨタ
ST208
カレン
TS
(1996/06)
125ps
16.5kgm
14.6kmL
NA [FF/5MT]
クーペ
5人乗り
トヨタ
SX90
マークII
Groire
(1995/08)
120ps
16.5kgm
14.2kmL
NA [FR/5MT]
セダン
5人乗り
4S型エンジンを搭載する車種の一覧表
パワーウェイトレシオ順(全29件)
[投稿日:2011/06/02 更新日:2016/11/01]

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