スマート 281M09型エンジンの諸元と性能まとめ [直列3気筒897cc]

ここではスマートの453444型3代目フォーツー カブリオ [Turbo Limited] に搭載されている281M09型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

281M09型のターボエンジン諸元


453444型 フォーツー カブリオ 主要諸元まとめ
車両型式DBA-453444
車名&グレードフォーツー カブリオ
[Turbo Limited]
エンジン型式281M09
種類直列3気筒
排気量897cc
内径×行程72.2mm×73.1mm
単気筒容積299.3cc
ボアストローク比1.01
圧縮比9.5
燃焼室容積35.2cc
吸気方式ターボ
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力90PS/5500rpm
最大トルク13.8kgm/2500rpm

まず基本的な成り立ちとして、281M09型エンジンはボア(内径)72.2mm、ストローク(行程)73.1mm、ボアストローク比1.01のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、厳密に言えばボアとストロークが全くの同一でなければスクエア型を名乗ることは許されませんが、ここまでボアストローク比が1に近いのであれば「もうスクエア型にしてあげても良いじゃない!」という気もします。

これらのエンジンはショートストローク型、或いはロングストローク型の風味を残しつつ、その実はスクエア型に限りなく近い特性を持ちます。「やっぱこう、どうせなら低回転で粘って高回転でキレ
(省略されました・・全てを読むには ここ を押してください)

1気筒あたりのシリンダー容積と圧縮比を使って燃焼室容積を計算してみますと、今回の281M09型エンジンの場合の計算式は299.3cc÷(9.5-1)となり、燃焼室容積は35.2ccになります。

このサイトにて登録されている車種のうち、281M09型のターボエンジンを搭載する最も古い車種は2015/10から発売された3代目フォーフォー [2016/08]、最も新しい車種は2015/10から発売された3代目フォーツー クーペ [2016/12]となっており、全部で6車種(NA車0台・ターボ車6台)が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
281M09のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷48.2PS → 90PS
トルクの変遷13.8kgm → 11.7kgm
リッター馬力100.3PS/L
リッタートルク15.38kgm/L

今回の参考車両であるフォーツー カブリオの直列3気筒897cc、圧縮比9.5でハイオクガソリン仕様のターボエンジンは、5500回転のとき最高出力90馬力を、2500回転のとき最大トルク13.8kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する2500回転での馬力は48.2PS、最高出力が発生する5500回転でのトルクは11.7kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は100.3PS/L、トルクは15.38kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積299.3cc)あたりの出力は30.0PS、4.6kgmです。

排気量1リットルあたりの馬力が100.3PS/L、トルクが15.38kgm/Lである281M09型のターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 6 ]、換算トルクが[ 6 ]の「標準的な出力(中の上)のエンジン」にカテゴライズされます。


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
72.2mm73.1mm897cc9.51.01
ボアアップによる排気量アップ
72.7mm73.1mm910cc9.611.01
73.2mm923cc9.751.00
73.7mm936cc9.860.99
74.2mm948cc9.980.99
74.7mm961cc10.090.98
75.2mm974cc10.230.97

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の72.2mmから0.5mm刻みで+3.0mmまで拡大(72.2mm→75.2mm)した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。281M09型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.01から0.97に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
2500rpm
最高出力
5500rpm
73.1mm6.1m/s13.4m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm4.9m/s17.6km/h
4000rpm9.7m/s34.9km/h
6000rpm14.6m/s52.6km/h
8000rpm19.5m/s70.2km/h
10000rpm24.4m/s87.8km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが73.1mmのエンジンが最高出力を発生する5500回転での平均ピストンスピードは13.4m/sとなり、これは1秒間に13.4メートル(時速にすると48.2km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する2500回転では6.1m/s、最高出力が発生する5500回転より500回転高い6000回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は14.6m/sとなっています。

参考までにストロークが73.1mmの281M09型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね4.88m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)8210回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


281M09型のエンジンを搭載する車種の例

全6件をアクセスが多いものから順に表示しています。
メーカー
車両型式
イメージ車名&グレード
記事リンク
出力
燃費
吸気 [駆動系]
車体形状 定員
スマート
453444
フォーツー カブリオ
Turbo Limited
(2016/08)
90ps
13.8kgm
22.0kmL
TB [RR/6AT]
オープンカー
2人乗り
スマート
453344
フォーツー クーペ
Turbo Limited
(2016/08)
90ps
13.8kgm
23.1kmL
TB [RR/6AT]
ハッチバック
2人乗り
スマート
453044
フォーフォー
Turbo
(2016/08)
90ps
13.8kgm
22.0kmL
TB [RR/6AT]
ハッチバック
4人乗り
スマート
453362
フォーツー クーペ
BRABUS Xclusive
(2016/12)
109ps
17.3kgm
20.6kmL
TB [RR/6AT]
ハッチバック
2人乗り
スマート
453462
フォーツー カブリオ
BRABUS Xclusive
(2016/12)
109ps
17.3kgm
20.6kmL
TB [RR/6AT]
オープンカー
2人乗り
スマート
453062
フォーフォー
BRABUS Xclusive
(2016/12)
109ps
17.3kgm
20.6kmL
TB [RR/6AT]
ハッチバック
4人乗り
[投稿日:2016/11/04 更新日:2016/12/01]

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