BMWアルピナ D4 クーペの性能まとめ [3P10型|3.0L/350PS|FR/8AT|2015年] BiTurbo F32


画像はBMWアルピナより引用
http://www.alpina.co.jp/
投稿:2015/11/24|更新:2019/09/26

BMWアルピナの2ドア・5人乗りクーペ、FDA-3P10型の初代D4 クーペは2014/11から生産(または販売)が開始されました。

ここでは排気量2992cc(350PS/71.4kgm)のエンジンを搭載する[BiTurbo F32|2015/01モデル]のカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説しています。

ボディサイズが全長4640mm×全幅1825mm×全高1370mm、排気量は2992ccであることから、大雑把に分類すると3.0リットルクラス(3000cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4640mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下|Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

エンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、いわゆるFR方式(フロントエンジン/リヤドライブ)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

3P10型 D4 クーペ [2992cc/350PS FR/8AT] お品書き


エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW_ALPINA
車名&
グレード
D4 クーペ
BiTurbo F32
その他 ビターボ
お値段 11080000円
車両型式 FDA-3P10
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
8AT(8段変速・自動)
ドア数&
定員
2ドア
5人
車体寸法 長4640×幅1825×高1370mm
軸距&
輪距
2810mm
前1550mm/後1575mm
タイヤ 前輪:245/35R19
後輪:265/35R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1680kg
エンジン諸元
原動機型式 不明
気筒配列 直列6気筒
排気量2992cc
圧縮比16.5
吸気方式 ツインターボ
最高出力 350PS[257kW]/4000rpm
最大トルク 71.4kgm[700Nm]/1500-3000rpm
使用燃料 軽油(ディーゼル燃料)
JC08燃費 17.0km/L(40.0mpg)
100km燃費 5.9L/100km

直列6気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に6個配置する方式。理論上では完全バランスなれど今や絶滅危惧種。
※直列6気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(51000円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(16400円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、4年4万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、D4 クーペの新車を1274.2万円(諸費用として166.2万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 自動車保険は比較で安くなる!

新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3000cc以下 11年未満 51000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 13920円
燃料代(年間1万km) 10000km÷15.8×115円/L 72780円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 1本21000円×4本÷4年 21000円
任意保険料(月額6500円) 月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 266100円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額212370円×12ヶ月 2548440円
ローン返済中の年間維持費 2814540円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 63640円
名目 金額
自動車税(1年分) 51000円
自動車重量税(1年分) 16400
自賠責保険料(1年分) 13920円
燃料代(年間1万km) 72780円
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(3年3万km毎) 21000円
任意保険料(月額6500円) 78000円
ローン完済後の年間維持費 266100円
名目 金額
車のローン額(1年分) 2548440円
ローン返済中の年間維持費 2814540円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
63640円
  • 初度登録から6年経過車の場合、自動車税の区分は「3000cc以下の11年未満」で税額は51000円、重量税の区分は「2.0トン以下の13年未満」で税額は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を3年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 車検時には上記の目安金額63,640円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

車に対して少し色気を出すと月換算で2~3万円の間、年間にすると24~36万円のクラスです。この車の場合は月単位で換算すると22,175円(完済前は234,545円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければ…」と呟くその姿は自慢げなようでありながら哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにはいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


●D4 クーペの燃料代にぶら下がる税金(年間納税額)

さて、自動車には「これでもか!これでもか!嫌なら乗るな!」と言わんばかりに何種類もの税金が課せられており、あまり詳らかにするとますます嫌気がさして、ますます自動車離れに拍車がかかってしまいそうなのですが、D4 クーペの燃料代に対する税額と割合を調べてみたいと思います。

燃料にかかる税金
軽油引取税(本則) 9490円
軽油引取税(暫定) 10820円
石油税 1770円
消費税(10%) 4770円
合計納税額 26850円

例として年間走行距離を10000km、燃費を15.8km/L、軽油を1リットルあたり115円(諸税込)として計算してみます。

このとき使用する軽油の量は632.9Lですから、軽油引取税(本則)が15円/Lで合計9490円、軽油引取税(暫定)が17.1円/Lで10820円、石油税が2.8円/Lで1770円になります。

ディーゼル車の場合は軽油引取税に消費税が掛かりません(石油税には課税)ので、消費税額としては4770円となり、これらを合計した税額は26850円、1年間に燃料代として支払う72780円のうち36.9%が税金、ということになります。

さらに自動車税が年間で51000円、自動車重量税が年換算で16400円ですから、合計94250円がD4 クーペに課せられる税金としてぶら下がっている計算です。


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額
自動車税(1年分) 51000円
自動車重量税(1年分) 16400
自賠責保険料(1年分) 13920円
燃料代(3000km分) 21830円
オイル交換(年1回) 6500円
タイヤ交換(3万km/6年) 6300円
任意保険料(月額5200円) 62400円
合計
[差額]
178350円
[-87750円]
年間5000km走行の場合
名目 金額
自動車税(1年分) 51000円
自動車重量税(1年分) 16400
自賠責保険料(1年分) 13920円
燃料代(5000km分) 36390円
オイル交換(年1回) 6500円
タイヤ交換(3万km/6年) 10500円
任意保険料(月額5530円) 66360円
合計
[差額]
201070円
[-65030円]
年間7000km走行の場合
名目 金額
自動車税(1年分) 51000円
自動車重量税(1年分) 16400
自賠責保険料(1年分) 13920円
燃料代(7000km分) 50950円
オイル交換(年1回) 9100円
タイヤ交換(3万km/4.3年) 14700円
任意保険料(月額5850円) 70200円
合計
[差額]
226270円
[-39830円]

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで30000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて87750円安い178350円に、5000km走行では65030円安い201070円に、7000km走行では39830円安い226270円という結果になりました。

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。


1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km70円1500円1.8万円
20km140円3100円3.6万円
30km200円4400円5.2万円
50km340円7500円8.8万円
100km680円15000円17.7万円

さて、軽油(ディーゼル燃料)1リットルの燃料価格を115円、燃費を17.0km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは6.76円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は70円/日となり、20km走行なら140円/日、30km走行なら200円/日、50km走行なら340円/日、100km走行なら680円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmで燃料代は4400円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmで燃料代は5.2万円/年という塩梅です。


カタログスペックから見えてくる要素

簡易エンジン性能曲線図
型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1500回転時の馬力 150PS
3000回転時の馬力 299PS
4000回転時の馬力 350PS
各回転域でのトルク
1500回転時のトルク 71.4kgm
3000回転時のトルク 71.4kgm
4000回転時のトルク 62.7kgm

まずおさらいとして、搭載している直列6気筒、2992ccのツインターボエンジンは4000回転時に最高出力350馬力を、1500-3000回転時に最大トルク71.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1500rpmから最高出力が発生する4000rpmまで」の2500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は62.5%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ4.800kg/PS(1680kg/350PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ4.800kg/PS
車体+1人4.957kg/PS
車体+5人5.586kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg4.971kg/PS
車体+70kg5.000kg/PS
車体+80kg5.029kg/PS
車体+90kg5.057kg/PS
車体+100kg5.086kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは4.957kg/PS(1735kg/350PS)となり、数値としては0.157kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは5.586kg/PS(1955kg/350PS)となり、0.786kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

D4 クーペのライバル候補車たち

2015/01

D4 クーペ
4.957kg/PS
1735kg/350PS|3.0L-TT
[車体のみPWR:4.800]
2014/08

車種詳細
WRX STI
4.984kg/PS
1535kg/308PS|2.0L-TB
[車体のみPWR:4.810]
2011/11

車種詳細
インプレッサ STI
5.150kg/PS
1545kg/300PS|2.5L-TB
[車体のみPWR:4.970]
2002/01

車種詳細
シルビア
5.180kg/PS
1295kg/250PS|2.0L-TB
[車体のみPWR:4.960]
2010/01

車種詳細
インプレッサ STI
4.766kg/PS
1525kg/320PS|2.0L-TB
[車体のみPWR:4.590]
2015/10

車種詳細
WRX STI
4.771kg/PS
1565kg/328PS|2.0L-TB
[車体のみPWR:4.600]

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ4.957kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

4.709kg/PSから5.205kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スバルの5人乗りセダン「VAB型 WRX STI」、スバルの5人乗りハッチバック「GRF型 インプレッサ STI」、日産の4人乗りクーペ「S15型 シルビア」、スバルの5人乗りハッチバック「GRB型 インプレッサ STI」、スバルの5人乗りセダン「VAB型 WRX STI」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

3P10型 D4 クーペ [BiTurbo F32]とパワーウェイトレシオが近い車種|4.957kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は208.3PS/tとなっています。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.798
平均ピストンスピード 12.00m/s
トルクウェイトレシオ 23.5kg/kgm
1馬力あたりのお値段 31657円
排気量1Lあたり馬力 116.98PS/L
排気量1Lあたりトルク 23.86kgm/L
1気筒あたりの馬力 58.3PS
1気筒あたりのトルク 11.9kgm
パワーバンド比率 62.5%
各種ランキング
クーペのPWR
2.5~3.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは23.5kg/kgm(1680kg/71.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が11080000円、最高出力が350馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は31657円、逆に1万円あたりでは0.32馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は155182円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3000cc以下の車編
クーペ編

最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は116.98PS/L、トルクは23.86kgm/L、1気筒あたりの馬力は58.3馬力、トルクは11.9kgmとなり、このエンジンが350馬力を4000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは12.00m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.798になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


車中泊の可能性

車中泊の可能性
期待される荷室の長さ 1.62m
期待される荷室の幅 1.43m
対角線の長さ 2.16m
期待される荷室の面積 2.32m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.62m(対角線では2.16m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 17.0km/L
燃料タンク容量 60L
航続距離(カタログ燃費) 1020.0km
航続距離(80%燃費) 816.0km
満タンプライス 6900円
1万円でどこまで行ける? 1478.3km
車両価格/航続距離 10863円/km

JC08モード燃費が17.0km/Lですので、燃料タンクの容量が60リットルですと航続可能距離は1020.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(15.3km/L)とすると918.0km、80%(13.6km/L)だと816.0km、70%(11.9km/L)では714.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、軽油(ディーゼル燃料)60リットルの給油で6900円、上で計算した航続距離を踏まえると1020.0km(80%燃費時816.0km)を走行するのに6900円かかる計算です。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1478.3km(往復なら片道739.1km)、カタログ値の80%なら1182.6km(片道591.3km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で1020.0kmの距離を移動できる3P10型 D4 クーペ [BiTurbo F32]という乗り物を、1108.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「10863円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした4500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 4500rpm|タイヤサイズ 265/35R19|タイヤ直径 66.8cm|円周長 209.9cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
4500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.710 13.23
43km/h 10510rpm 2829.3kgm
2速 3.140 8.823 0.667 1-2/
3000rpm
64km/h 7010rpm 1886.2kgm
3速 2.110 5.929 0.672 2-3/
3020rpm
96km/h 4710rpm 1267.5kgm
4速 1.670 4.693 0.791 3-4/
3560rpm
121km/h 3730rpm 1003.2kgm
5速 1.290 3.625 0.772 4-5/
3470rpm
156km/h 2880rpm 774.9kgm
6速 1.000 2.810 0.775 5-6/
3490rpm
202km/h 2230rpm 600.7kgm
7速 0.840 2.360 0.840 6-7/
3780rpm
240km/h 1870rpm 504.6kgm
8速 0.670 1.883 0.798 7-8/
3590rpm
301km/h 1490rpm 402.5kgm
Final 2.810 レシオカバレッジ(変速比幅)7.030

ギヤの繋がりイメージ
3P10型D4 クーペ8AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1500-3000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.810)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(71.4kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.810)÷タイヤの有効半径(0.334m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの301km(4000rpmでは267.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:4000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

4000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ38km/h
2速ギヤ57km/h2670rpm
3速ギヤ85km/h2690rpm
4速ギヤ107km/h3160rpm
5速ギヤ139km/h3090rpm
6速ギヤ179km/h3100rpm
7速ギヤ213km/h3360rpm
8速ギヤ268km/h3190rpm

3P10型D4 クーペに搭載された2992ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで4000rpmまで引っ張ると38km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4000rpmから2670rpmまで落ち、そこから4000rpmまで加速を続けると速度は57km/h(+19km/h)になります。

3速ギヤでは2690rpmまで落ちて4000rpmで85km/h(+28km/h)に、4速ギヤでは3160rpmまで落ちて4000rpmで107km/h(+22km/h)に、5速ギヤでは3090rpmまで落ちて4000rpmで139km/h(+32km/h)になります。

続いて6速ギヤでは3100rpmまで落ちて4000rpmで179km/h(+40km/h)に、7速ギヤでは3360rpmまで落ちて4000rpmで213km/h(+34km/h)に、8速ギヤでは3190rpmまで落ちて4000rpmで268km/h(+55km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1500-3000回転で最大トルク71.4kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば23.5kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(4.800kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2829.3kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1680kg)を1速ギヤの最大駆動力(2829.3kgm)で割ってみると0.594kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4000回転でのトルク(62.7kgm)からTWRを算出すると0.68kg/kgmとなり、1500-4000回転の回転域では0.594-0.68kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4200 6310 8410 10510 12610 14710 18920
2速 2800 4200 5600 7010 8410 9810 12610
3速 1880 2820 3770 4710 5650 6590 8470
4速 1490 2240 2980 3730 4470 5220 6710
5速 1150 1730 2300 2880 3450 4030 5180
6速 890 1340 1780 2230 2680 3120 4020
7速 750 1120 1500 1870 2250 2620 3370
8速 600 900 1200 1490 1790 2090 2690
※赤い数字は暫定レブリミット(4500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.670)を選択して時速100kmにて走行すると1500回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは900回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1050回転、一般的な高速道路の80km/hでは1200回転、100km/hでは1500回転、制限速度が120km/hになると1790回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2690回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 19 29 38 48 57 67 76
2速 14 29 43 57 71 86 100 114
3速 21 42 64 85 106 127 149 170
4速 27 54 81 107 134 161 188 215
5速 35 69 104 139 174 208 243 278
6速 45 90 134 179 224 269 314 359
7速 53 107 160 213 267 320 373 427
8速 67 134 201 268 334 401 468 535

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(4500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの265/35R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 265/35R19 | 直径 668mm

-20mm
幅245mm
-10mm
幅255mm
変更なし
幅265mm
+10mm
幅275mm
+20mm
幅285mm
-5%
30
扁平
245/30R19
37.7km/h
直径630mm
径差-38mm
255/30R19
38.1km/h
直径636mm
径差-32mm
265/30R19
38.4km/h
直径642mm
径差-26mm
275/30R19
38.8km/h
直径648mm
径差-20mm
285/30R19
39.2km/h
直径654mm
径差-14mm
0%
35
扁平
245/35R19
39.2km/h
直径655mm
径差-13mm
255/35R19
39.6km/h
直径662mm
径差-6mm
265/35R19
40.0km/h
668mm
0mm
275/35R19
40.5km/h
直径676mm
径差+8mm
285/35R19
40.9km/h
直径683mm
径差+15mm
+5%
40
扁平
245/40R19
40.7km/h
直径679mm
径差+11mm
255/40R19
41.1km/h
直径687mm
径差+19mm
265/40R19
41.6km/h
直径695mm
径差+27mm
275/40R19
42.1km/h
直径703mm
径差+35mm
285/40R19
42.6km/h
直径711mm
径差+43mm
+10%
45
扁平
245/45R19
42.2km/h
直径704mm
径差+36mm
255/45R19
42.7km/h
直径713mm
径差+45mm
265/45R19
43.2km/h
直径722mm
径差+54mm
275/45R19
43.8km/h
直径731mm
径差+63mm
285/45R19
44.3km/h
直径740mm
径差+72mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、245/35R19 、255/30R19、255/35R19 、265/30R19 、275/30R19 、285/30R19あたりのタイヤがおすすめです。

265/35R19のタイヤ幅を245mmから295mmまで、扁平率を20%から50%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、265/35R19の適応サイズと性能の変化 [3P10型D4 クーペ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご覧ください。


3P10型D4 クーペ[3.0L-TT FR/8AT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト4.800kg/ps63.54
1速ギヤ加速性能0.594kg/kgm72.03
1L換算馬力116.98ps/L56.16
1L換算トルク23.86kgm/L78.24
WB/TR比1.79847.16
ワイド&ロー指数0.75159.37
前面の面積2.500m²52.45
最低地上高43.48
スポーツ性能部門の得点472.43

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費17.0km/L49.71
年間維持費266100円53.87
100kmh回転数1500rpm64.24
航続距離1020.0km69.01
車の大きさ11.601m³51.18
室内の広さ(仮) 2.104m³36.65
最小回転半径39.00
馬力単価31657円35.36
ユーティリティ部門の得点399.02

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 3P10型D4 クーペ[3.0L-TT FR/8AT] の総合得点は 871.45 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した3P10型D4 クーペ(FR/8AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「3000ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。


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