BMW M3の性能まとめ [WD40型|4.0L/420PS|FR/6MT|2010年] M3 Coupe E92


 画像はBMWより引用
 http://www.bmw.co.jp/

BMWの2ドア・4人乗りクーペ、WD40型の5代目M3は2007/09から生産が開始され、2014/02に生産(または販売)を終えました。ここでは2010/05モデルにある[M3 Coupe E92]というグレードのカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説してみます。

ボディサイズが全長4620mm×全幅1805mm×全高1425mm、排気量は3999ccであることから、大雑把に分類すると4.0リットルクラス(4000cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4620mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium 4300mm超-4650mm以下 Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります

エンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、いわゆるFR方式(フロントエンジン-リヤドライブ)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

WD40型 M3 [3999cc/420PS FR/6MT] お品書き

ページが長大でどうにもならないため、ページ下部の項目にジャンプできるようなものを作りました。

エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

5代目M3の類型&他グレード

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • ※燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種
画像排気量
車両価格
車両型式
グレード
出力
燃費
4.0L-NA
FR/7AT
1068.0万円
WD40型
[M3 Coupe E92]
(2010/05)
420PS
40.8kgm
9.3km/L
4.0L-NA
FR/7AT
1031.0万円
VA40型
[M3-Sedan E90]
(2010/05)
420PS
40.8kgm
9.3km/L
4.0L-NA
FR/6MT
981.0万円
VA40型
[M3-Sedan E90]
(2010/05)
420PS
40.8kgm
8.2km/L
3.0L-NA
FR/6AT
641.0万円
VB30型
[330i N52B30A E90]
(2006/09)
258PS
30.6kgm
9.3km/L
3.0L-NA
4WD/6AT
671.0万円
VD30型
[330xi N52B30A E90]
(2006/09)
258PS
30.6kgm
9.0km/L
5代目M3の車両型式・グレード一覧【全26車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
M3
M3 Coupe E92
その他 M3としては4代目 M3クーペ コンペティション フローズンシルバー スペシャル
お値段 10180000円
車両型式 ABA-WD40
駆動&
変速機
FR(RWD,2WD,後輪駆動)&
6MT(6速MT,6段MT,6速マニュアル)
ドア数&
定員
2ドア
4人
車体寸法 長4620×幅1805×高1425mm
軸距&
輪距
2760mm
前1540mm/後1540mm
最小半径 5.9m
タイヤ 前245/40R18 後265/40R18
ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク
後ベンチレーテッドディスク
車両重量 1630kg
エンジン諸元
原動機型式 S65B40A
気筒配列 V型8気筒
排気量 3999cc
圧縮比 12.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 420PS(309kW 414HP)/8300rpm
最大トルク 40.8kgm(400Nm)/3900rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 8.2km/L (19.3mpg)
10・15燃費 (21.9mpg)
100km燃費 12.2L/100km
※V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中~大排気量のスタンダード。
S65B40A型エンジンの諸元と性能まとめ
※V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(66500円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(16400円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2010/05モデルのM3を9年落ちの中古で447.9万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    M3の2010/05モデルの場合、2019年現在では9年が経過しているため、新車価格の40%である407.2万円に諸経費として40.7万円を足した447.9万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 保険スクエアbang!では最大20社より自動車保険料の比較・検討が可能です。

2010年式を9年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4000cc以下 13年未満 66500円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 13920円
燃料代(年間1万km) 10000km÷8.2km/L×160円/L 195120円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(3年3万km毎) 1本18000円×4本÷3年 24000円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 418940円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額74650円×12ヶ月 895800円
ローン返済中の年間維持費 1314740円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 63640円
  • 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のものはWLTCモード燃費、青文字のものはJC08モード燃費、赤文字のものは10・15モード燃費に0.8を掛けたもの。
  • 車検時には上記の目安金額63,640円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

年間の維持費が60万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3~4万円、年間では36~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。この車の場合は月単位で換算すると34,912円(完済前は109,562円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも憧れちゃいます。

1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km200円4400円5.2万円
20km390円8600円10.1万円
30km590円13000円15.3万円
50km980円21600円25.5万円
100km1950円42900円50.7万円

さて、ハイオクガソリン1リットルの燃料価格を160円、燃費を8.2km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは19.51円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は200円/日となり、20km走行なら390円/日、30km走行なら590円/日、50km走行なら980円/日、100km走行なら1950円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が10kmなら月間の走行距離は220kmで燃料代は4400円/月、20kmなら440kmで8600円/月、30kmなら660kmで13000円/月、50kmなら1100kmで21600円/月、100kmなら2200kmで42900円/月かかります。

1年間の労働日数を260日とすると、通勤距離が10kmなら年間の走行距離は2600kmで燃料代は5.2万円/年、20kmなら5200kmで10.1万円/年、30kmなら7800kmで15.3万円/年、50kmなら13000kmで25.5万円/年、100kmなら26000kmで50.7万円/年となります。

1年間のランニングコスト(年間維持費) ランキング
4000cc以下輸入車編クーペ限定


カタログスペックから見えてくる要素

S65B40A型エンジン簡易性能曲線図
S65B40A型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3900回転時の馬力 222PS
8300回転時の馬力 420PS
各回転域でのトルク
3900回転時のトルク 40.8kgm
8300回転時のトルク 36.2kgm
S65B40A型エンジンの諸元と性能まとめ

まずおさらいとして、搭載しているS65B40型3999cc、V型8気筒の自然吸気エンジンは8300回転時に最高出力420馬力を、3900回転時に最大トルク40.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3900rpmから最高出力が発生する8300rpmまで」の4400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は53.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ3.88kg/PS(1630kg/420PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ3.88kg/PS
車体+1人4.01kg/PS
車体+4人4.40kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg4.02kg/PS
車体+70kg4.05kg/PS
車体+80kg4.07kg/PS
車体+90kg4.10kg/PS
車体+100kg4.12kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは4.01kg/PS(1685kg/420PS)となり、数値としては0.13kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは4.40kg/PS(1850kg/420PS)となり、0.52kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

いろいろな数値
WB/TR比 1.79
平均ピストンスピード 20.8m/s
トルクウェイトレシオ 40.0kg/kgm
1馬力あたりのお値段 24238円
排気量1Lあたり馬力 105.0PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.20kgm/L
1気筒あたりの馬力 52.5PS
1気筒あたりのトルク 5.1kgm
パワーバンド比率 53.0%
各種ランキング
クーペのP/Wレシオ
3.5~4.0L以下のP/Wレシオ

トルクウェイトレシオは40.0kg/kgm(1630kg/40.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が10180000円、最高出力が420馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は24238円、逆に1万円あたりでは0.41馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は249510円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は105.0PS/L、トルクは10.20kgm/L、1気筒あたりの馬力は52.5馬力、トルクは5.1kgmとなり、このエンジンが420馬力を8300回転で発生させているときの平均ピストンスピードは20.8m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が75.2mmであるS65B40型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7980回転です。最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えているこのエンジンは実に良く設計された秀逸なエンジンであると言えます。一昔(二昔?)前の常識を覆す誉れ高きエンジンですので、ぜひとも重要文化遺産に登録して後世に伝えていかねばなりません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.79になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


速度と車両重量と運動エネルギー

「スピードを出して事故をすると大変なことになる…!」あるいは「重いとブレーキをかけてもなかなか止まらない…」と感覚的には知っていても、なぜ大変なことになるのか、なぜ止まらないのかは今ひとつピンと来なかったりします。

そこで取り出しましたのが運動エネルギーなるもので、これはある重量の物体がある速度で移動しているとき、どれだけのエネルギーを有しているのかを数値的に知ることができるという代物です。

というわけで、M3の車両重量1630kgに1人ぶんの体重55kgを加えた1685kgと、4名フル乗車時の1850kgという2つの重量を用意して、40km/hから180km/hまでの速度域で運動エネルギーがどのように変化するのかを調べてみました。

速度1名乗車
1685kg
4名乗車
1850kg
40km/h104kJ114kJ+10kJ
60km/h234kJ257kJ+23kJ
80km/h416kJ457kJ+41kJ
100km/h650kJ714kJ+64kJ
120km/h936kJ1028kJ+92kJ
140km/h1274kJ1399kJ+125kJ
180km/h2106kJ2313kJ+207kJ

たとえば1名乗車で40km/h走行しているときの運動エネルギーは104kJ、4名乗車では114kJとなり、その差は10kJ、倍率にすれば1.1倍ほどの増加でびっくりするほどではありません。

が、速度が倍の80km/hになると1名乗車でも416kJ、4名乗車では41kJ増加して457kJにもなり、重量から見れば1.1倍のままなれど、40km/hでの運動エネルギーと比べると4.0倍も増加しています。

これが180km/hになると1名乗車で2106kJ、4名乗車では207kJ増加して2313kJにもなり、80km/hと比べても5.1倍、40km/hと比べると20.2倍ものとんでもない運動エネルギーを有していることがわかります。

さて、速度が同じなら重いほうが運動エネルギーは大きくなることがわかりましたので、続いては運動エネルギーを650000Jとした場合に、重量の異なる自動車では時速何kmに相当するのかを調べてみます。

重量650kJ
速度
100キロ
[kJ]
600kg168km/h231kJ-419kJ
800kg145km/h309kJ-341kJ
1000kg130km/h386kJ-264kJ
1685kg100km/h650kJ
2000kg92km/h772kJ+122kJ
2500kg82km/h965kJ+315kJ
3000kg75km/h1157kJ+507kJ
※100km/h[kJ]は各重量の車両が100km/h走行しているときの運動エネルギー

ここでは車両重量+体重55kgの1685kgを基準として、600kg、800kg、1000kg、2000kg、2500kg、3000kgで計算してみました。

考えたくもないことですが、たとえば同じ100km/hで走行する相手と正面衝突する場合、相手が600kgであれば当たり負けすることはなく、その相手が168km/hのとき互角の勝負になります。

逆に相手が3000kgで重い場合、双方が100km/hでは当たり負けして弾き飛ばされますが、相手が75km/hであれば互いに引かぬ真っ向勝負に持ち込める、というような雰囲気です。

いずれにせよ超スピードで事故をすれば衝突安全ボディもなんのその、車は雲散霧消の勢いで大変なことになり、ブレーキローターとブレーキパッドが身を削り、身を粉にして車を止めようにも一筋縄ではいかないことがわかる…ような気がしてきます。


車中泊の可能性

車中泊の可能性
期待される荷室の長さ 1.62m
期待される荷室の幅 1.41m
対角線の長さ 2.15m
期待される荷室の面積 2.28m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.62m(対角線では2.15m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 8.2km/L
燃料タンク容量 60L
航続距離(カタログ燃費) 492.0km
航続距離(80%燃費) 396.0km
満タンプライス 9600円
1万円でどこまで行ける? 512.5km
車両価格/航続距離 20691円/km

JC08モード燃費が8.2km/Lですので、燃料タンクの容量が60リットルですと航続可能距離は492.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.4km/L)とすると444.0km、80%(6.6km/L)だと396.0km、70%(5.7km/L)では342.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリン60リットルの給油で9600円、上で計算した航続距離を踏まえると492.0km(80%燃費時396.0km)を走行するのに9600円かかる計算です。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば512.5km(往復なら片道256.2km)、カタログ値の80%なら410.0km(片道205.0km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で492.0kmの距離を移動できるWD40型 M3 [M3 Coupe E92]という乗り物を、1018.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「20691円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合8300rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした8800回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 8800rpm|タイヤサイズ 265/40R18|タイヤ直径 66.9cm|円周長 210.2cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
8800rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.055 15.60 71.2kmh 12370rpm 1902.2kgm
2速 2.396 9.215 0.591 1-2/5200rpm 120.4kmh 7310rpm 1124.0kgm
3速 1.582 6.084 0.660 2-3/5810rpm 182.4kmh 4820rpm 742.1kgm
4速 1.192 4.584 0.753 3-4/6630rpm 242.1kmh 3630rpm 559.2kgm
5速 1.000 3.846 0.839 4-5/7380rpm 288.6kmh 3050rpm 469.1kgm
6速 0.872 3.354 0.872 5-6/7670rpm 330.9kmh 2660rpm 409.1kgm
Final 3.846 レシオカバレッジ(変速比幅)4.650
ギヤの繋がりイメージ
WD40型M36MT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
    シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
    赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3900rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.846)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(40.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.846)÷タイヤの有効半径(0.3345m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの330.9km(8300rpmでは312.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:8300rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

8300rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ67km/h
2速ギヤ114km/h4910rpm
3速ギヤ172km/h5480rpm
4速ギヤ228km/h6250rpm
5速ギヤ272km/h6960rpm
6速ギヤ312km/h7240rpm

WD40型M3に搭載されたS65B40型3999ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する8300rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで8300rpmまで引っ張ると67km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は8300rpmから4910rpmまで落ち、そこから8300rpmまで加速を続けると速度は114km/h(+47km/h)になります。

3速ギヤでは5480rpmまで落ちて8300rpmで172km/h(+58km/h)に、4速ギヤでは6250rpmまで落ちて8300rpmで228km/h(+56km/h)になります。

続いて5速ギヤでは6960rpmまで落ちて8300rpmで272km/h(+44km/h)に、6速ギヤでは7240rpmまで落ちて8300rpmで312km/h(+40km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3900回転で最大トルク40.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば40.0kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(3.88kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1902.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1630kg)を1速ギヤの最大駆動力(1902.2kgm)で割ってみると0.86kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する8300回転でのトルク(36.2kgm)からTWRを算出すると0.97kg/kgmとなり、3900-8300回転の回転域では0.86-0.97kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4950 7420 9890 12370 14840 17310 22260
2速 2920 4380 5850 7310 8770 10230 13150
3速 1930 2890 3860 4820 5790 6750 8680
4速 1450 2180 2910 3630 4360 5090 6540
5速 1220 1830 2440 3050 3660 4270 5490
6速 1060 1600 2130 2660 3190 3720 4790
※赤い数字は暫定レブリミット(8800rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.872)を選択して時速100kmにて走行すると2660回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1600回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1860回転、一般的な高速道路の80km/hでは2130回転、100km/hでは2660回転、制限速度が120km/hになると3190回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4790回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 24 32 40 49 57 65
2速 14 27 41 55 68 82 96 109
3速 21 41 62 83 104 124 145 166
4速 28 55 83 110 138 165 193 220
5速 33 66 98 131 164 197 230 262
6速 38 75 113 150 188 226 263 301

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(8800回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの265/40R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 265/40R18 | 直径 669mm

-20mm
幅245mm
-10mm
幅255mm
変更なし
幅265mm
+10mm
幅275mm
+20mm
幅285mm
-5%
35
扁平
245/35R18
37.6km/h
直径629mm
径差-40mm
255/35R18
38.0km/h
直径636mm
径差-33mm
265/35R18
38.4km/h
直径643mm
径差-26mm
275/35R18
38.9km/h
直径650mm
径差-19mm
285/35R18
39.3km/h
直径657mm
径差-12mm
0%
40
扁平
245/40R18
39.0km/h
直径653mm
径差-16mm
255/40R18
39.5km/h
直径661mm
径差-8mm
265/40R18
40.0km/h
669mm
0mm
275/40R18
40.5km/h
直径677mm
径差+8mm
285/40R18
41.0km/h
直径685mm
径差+16mm
+5%
45
扁平
245/45R18
40.5km/h
直径678mm
径差+9mm
255/45R18
41.1km/h
直径687mm
径差+18mm
265/45R18
41.6km/h
直径696mm
径差+27mm
275/45R18
42.2km/h
直径705mm
径差+36mm
285/45R18
42.7km/h
直径714mm
径差+45mm
+10%
50
扁平
245/50R18
42.0km/h
直径702mm
径差+33mm
255/50R18
42.6km/h
直径712mm
径差+43mm
265/50R18
43.2km/h
直径722mm
径差+53mm
275/50R18
43.8km/h
直径732mm
径差+63mm
285/50R18
44.4km/h
直径742mm
径差+73mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、245/40R18 、255/35R18、255/40R18 、265/35R18 、275/35R18 、285/35R18あたりのタイヤがおすすめです。

265/40R18のタイヤ幅を245mmから295mmまで、扁平率を25%から55%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、265/40R18の適応サイズと性能の変化 [WD40型M3編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご検討くださいませ。


WD40型M3[4.0L-NA FR/6MT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト3.88kg/ps66.16
1速ギヤ加速性能0.86kg/kgm66.59
1L換算馬力105.0ps/L75.75
1L換算トルク10.20kgm/L58.73
WB/TR比1.7948.12
ワイド&ロー指数0.78956.74
前面の面積2.572m²50.34
最低地上高43.35
スポーツ性能部門の得点465.78

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費8.2km/L36.34
年間維持費418940円41.76
100kmh回転数2660rpm48.19
航続距離492.0km37.01
車の大きさ11.883m³52.48
室内の広さ(仮) 2.155m³37.36
最小回転半径5.9m34.47
馬力単価24238円45.12
ユーティリティ部門の得点332.73

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した WD40型M3[4.0L-NA FR/6MT] の総合得点は 798.51 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したWD40型M3(FR/6MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「4000ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。投稿日:2012/01/05|更新日:2018/02/09


コメントは停止中です。