BMW 8シリーズの性能まとめ [E50型|5.0L/300PS|FR/4AT|1990年] 850i 50-12 E31


画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿:2012/01/06|更新:2019/09/26

BMWの2ドア・4人乗りクーペ、E50型の初代8シリーズは1990/03から生産が開始され、1999/11に生産(または販売)を終えました。

ここでは排気量4987cc(300PS/45.9kgm)のM70B50型エンジンを搭載する[850i 50-12 E31|1990/11モデル]のカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説しています。

ボディサイズが全長4780mm×全幅1865mm×全高1340mm、排気量は4987ccであることから、大雑把に分類すると5.0リットルクラス(5000cc、自動車税は6.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4780mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下|Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

エンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、いわゆるFR方式(フロントエンジン/リヤドライブ)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

E50型 8シリーズ [4987cc/300PS FR/4AT] お品書き


エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

初代8シリーズの類型&他グレード 人気順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種
画像排気量
車両価格
車両型式
グレード
出力
燃費
5.6L-NA
FR/6MT
1680.0万円
850CSI型
[850CSI E31]
(1994/03)
381PS
56.1kgm
4.4L-NA
FR/5AT
1050.0万円
EF44型
[840Ci 44-8S E31]
(1999/05)
286PS
42.8kgm
6.7km/L
4.0L-NA
FR/5AT
980.0万円
E40型
[840Ci 40-8S E31]
(1996/02)
286PS
40.8kgm

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカーBMW
車名&
グレード
8シリーズ
850i 50-12 E31
その他
お値段14500000円
車両型式E-E50
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
4AT(4段変速・自動)
ドア数&
定員
2ドア
4人
車体寸法長4780×幅1865×高1340mm
軸距&
輪距
2685mm
前1555mm/後1560mm
最小半径5.5m
タイヤ前輪:235/50R16
後輪:235/50R16
ブレーキ前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量1840kg
エンジン諸元
原動機型式M70B50
気筒配列V型12気筒
排気量4987cc
圧縮比8.8
吸気方式自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力300PS[221kW]/5200rpm
最大トルク45.9kgm[450Nm]/4100rpm
使用燃料レギュラーガソリン
10・15燃費4.7km/L(11.1mpg)
100km燃費21.3L/100km
M70B50型エンジンの諸元と性能まとめ
V型12気筒とは‥シリンダをV字型に交互で12個配置する方式。満足度の高さはピカイチ。
V型12気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(101100円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(25200円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額8500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1990/11モデルの8シリーズを29年落ちの中古で159.5万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    8シリーズの1990/11モデルの場合、2019年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の10%である145万円に諸経費として14.5万円を足した159.5万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 自動車保険は比較で安くなる!

1990年式を29年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目区分金額
自動車税(1年分)6000cc以下13年経過で増税101100
自動車重量税(1年分)2.0トン以下18年経過で増税25200
自賠責保険料(1年分)自家用乗用車13920円
燃料代(年間1万km)10000km÷4.0km/L×150円/L375000円
オイル交換(5000km毎)1回7500円×2回15000円
タイヤ交換(3年3万km毎)1本12000円×4本÷3年16000円
任意保険料(月額8500円)月額8500円×12ヶ月102000円
ローン完済後の年間維持費648220円
名目区分金額
車のローン額(1年分)月額44310円×12ヶ月531720円
ローン返済中の年間維持費1179940円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度81240円
名目金額
自動車税(1年分)101100
自動車重量税(1年分)25200
自賠責保険料(1年分)13920円
燃料代(年間1万km)375000円
オイル交換(5000km毎)15000円
タイヤ交換(3年3万km毎)16000円
任意保険料(月額8500円)102000円
ローン完済後の年間維持費648220円
名目金額
車のローン額(1年分)531720円
ローン返済中の年間維持費1179940円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
81240円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、自動車税の区分は「6000cc以下の13年経過で増税」で税額は101100円、重量税の区分は「2.0トン以下の18年経過で増税」で税額は25200円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに7500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を3年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額8500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 車検時には上記の目安金額81,240円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

天に見放された生粋のド貧民には考えも及ばぬ世界です。月換算するだけで54,018円(完済前は98,328円)にもなる車を所有する、どうやって…?食うものも食わず、着るものも着ず…?いやあ、そこまでやってもまだまだ、さらに限界まで節制に節制を極めたとしても、それでもなお手の届かぬ未知の領域です。

天に魅入られた貴族の如きお金持ちでもなければ、お給金の大半を車に奪われて泣くハメになりそうです。ということは、この車のステータス性は抜群であると言えます。

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●8シリーズの燃料代にぶら下がる税金(年間納税額)

さて、自動車には「これでもか!これでもか!嫌なら乗るな!」と言わんばかりに何種類もの税金が課せられており、あまり詳らかにするとますます自動車離れに拍車がかかってしまいそうなのですが、8シリーズの燃料代に対する税額と割合を調べてみたいと思います。

燃料にかかる税金
ガソリン税(本則)71750円
ガソリン税(暫定)62750円
石油税7000円
消費税(10%)34090円
合計納税額175590円

例として年間走行距離を10000km、燃費を4.0km/L、ガソリンを1リットルあたり150円(諸税込)として計算してみます。

このとき使用するガソリンの量は2500.0Lですから、ガソリン税(本則)が28.7円/Lで合計71750円、ガソリン税(暫定)が25.1円/Lで62750円、石油税が2.8円/Lで7000円になります。

ガソリン車の場合は本体価格79.8円/Lに加えてガソリン税・石油税にも消費税率を掛けるので、消費税額としては34090円となり、これらを合計した税額は175590円、1年間に燃料代として支払う375000円のうち46.8%が税金、ということになります。

さらに自動車税が年間で101100円、自動車重量税が年換算で25200円ですから、合計301890円が8シリーズに課せられる税金としてぶら下がっている計算です。


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目金額
自動車税(1年分)101100
自動車重量税(1年分)25200
自賠責保険料(1年分)13920円
燃料代(3000km分)112500円
オイル交換(年1回)7500円
タイヤ交換(3万km/6年)4800円
任意保険料(月額6800円)81600円
合計
[差額]
346620円
[-301600円]
年間5000km走行の場合
名目金額
自動車税(1年分)101100
自動車重量税(1年分)25200
自賠責保険料(1年分)13920円
燃料代(5000km分)187500円
オイル交換(年1回)7500円
タイヤ交換(3万km/6年)8000円
任意保険料(月額7230円)86760円
合計
[差額]
429980円
[-218240円]
年間7000km走行の場合
名目金額
自動車税(1年分)101100
自動車重量税(1年分)25200
自賠責保険料(1年分)13920円
燃料代(7000km分)262500円
オイル交換(年1回)10500円
タイヤ交換(3万km/4.3年)11200円
任意保険料(月額7650円)91800円
合計
[差額]
516220円
[-132000円]

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで30000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料102000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて301600円安い346620円に、5000km走行では218240円安い429980円に、7000km走行では132000円安い516220円という結果になりました。

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。


1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km320円7000円8.3万円
20km640円14100円16.6万円
30km960円21100円25.0万円
50km1600円35200円41.6万円
100km3190円70200円82.9万円

さて、レギュラーガソリン1リットルの燃料価格を150円、燃費を4.7km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは31.91円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は320円/日となり、20km走行なら640円/日、30km走行なら960円/日、50km走行なら1600円/日、100km走行なら3190円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmで燃料代は21100円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmで燃料代は25.0万円/年という塩梅です。


カタログスペックから見えてくる要素

M70B50型エンジン簡易性能曲線図
M70B50型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4100回転時の馬力263PS
5200回転時の馬力300PS
各回転域でのトルク
4100回転時のトルク45.9kgm
5200回転時のトルク41.3kgm
M70B50型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているM70B50型4987cc、V型12気筒の自然吸気エンジンは5200回転時に最高出力300馬力を、4100回転時に最大トルク45.9kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4100rpmから最高出力が発生する5200rpmまで」の1100rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は21.1%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
5000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
5000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ6.13kg/PS(1840kg/300PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ6.13kg/PS
車体+1人6.32kg/PS
車体+4人6.87kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg6.33kg/PS
車体+70kg6.37kg/PS
車体+80kg6.40kg/PS
車体+90kg6.43kg/PS
車体+100kg6.47kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは6.32kg/PS(1895kg/300PS)となり、数値としては0.19kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは6.87kg/PS(2060kg/300PS)となり、0.74kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

8シリーズのライバル候補車たち

6.46kg/PS
Q8
3.0L/340PS|4WD/8AT
6.16kg/PS
A8
3.0L/340PS|4WD/8AT
6.28kg/PS
ロードスターRF
2.0L/184PS|FR/6MT
6.36kg/PS
センチュリー
5.0L/381PS|FR/CVT
6.40kg/PS
クラウン
3.5L/299PS|FR/CVT

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ6.32kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

6.13kg/PSから6.51kg/PSの範囲で知名度を優先して選んでみたところ、アウディの5人乗りSUV「F1DCBS型 Q8」、アウディの5人乗りセダン「F8CZSF型 A8」、マツダの2人乗りオープンカー「NDERC型 ロードスターRF」、トヨタの5人乗りセダン「UWG60型 センチュリー」、フォルクスワーゲンの5人乗りハッチバック「AUCHH型 ゴルフ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

E50型 8シリーズ [850i 50-12 E31]とパワーウェイトレシオが近い車種|6.32kg/PS


いろいろな数値
WB/TR比1.72
平均ピストンスピード13.0m/s
トルクウェイトレシオ40.1kg/kgm
1馬力あたりのお値段48333円
排気量1Lあたり馬力60.1PS/L
排気量1Lあたりトルク9.20kgm/L
1気筒あたりの馬力25.0PS
1気筒あたりのトルク3.8kgm
パワーバンド比率21.1%
各種ランキング
クーペのPWR
4.5~5.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは40.1kg/kgm(1840kg/45.9kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が14500000円、最高出力が300馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は48333円、逆に1万円あたりでは0.21馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は315904円、1万円あたりでは0.03kgmとなります。

最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は60.1PS/L、トルクは9.20kgm/L、1気筒あたりの馬力は25.0馬力、トルクは3.8kgmとなり、このエンジンが300馬力を5200回転で発生させているときの平均ピストンスピードは13.0m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が75.0mmであるM70B50型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は8000回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.72になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


車中泊の可能性

車中泊の可能性
期待される荷室の長さ1.67m
期待される荷室の幅1.47m
対角線の長さ2.22m
期待される荷室の面積2.45m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.67m(対角線では2.22m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費4.7km/L
燃料タンク容量90L
航続距離(カタログ燃費)423.0km
航続距離(80%燃費)342.0km
満タンプライス13500円
1万円でどこまで行ける?313.3km
車両価格/航続距離34279円/km

10・15モード燃費が4.7km/Lですので、燃料タンクの容量が90リットルですと航続可能距離は423.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(4.2km/L)とすると378.0km、80%(3.8km/L)だと342.0km、70%(3.3km/L)では297.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリン90リットルの給油で13500円、上で計算した航続距離を踏まえると423.0km(80%燃費時342.0km)を走行するのに13500円かかる計算です。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば313.3km(往復なら片道156.7km)、カタログ値の80%なら250.7km(片道125.3km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で423.0kmの距離を移動できるE50型 8シリーズ [850i 50-12 E31]という乗り物を、1450.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「34279円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5200rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5700回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5700rpm|タイヤサイズ 235/50R16|タイヤ直径 64.1cm|円周長 201.4cm
ギヤギヤ比総減速比ステップ比シフトアップ
後の回転数
5700rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速2.4789.0276km/h7460rpm1291.8kgm
2速1.4785.3800.5961-2/3400rpm128km/h4450rpm770.5kgm
3速1.0003.6400.6772-3/3860rpm189km/h3010rpm521.3kgm
4速0.7282.6500.7283-4/4150rpm260km/h2190rpm379.5kgm
Final3.640レシオカバレッジ(変速比幅)3.404

ギヤの繋がりイメージ
E50型8シリーズ4AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4100rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.640)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(45.9kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.640)÷タイヤの有効半径(0.3205m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの260km(5200rpmでは237.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:5200rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

5200rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ70km/h
2速ギヤ117km/h3100rpm
3速ギヤ173km/h3520rpm
4速ギヤ237km/h3790rpm

E50型8シリーズに搭載されたM70B50型4987ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5200rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで5200rpmまで引っ張ると70km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5200rpmから3100rpmまで落ち、そこから5200rpmまで加速を続けると速度は117km/h(+47km/h)になります。

3速ギヤでは3520rpmまで落ちて5200rpmで173km/h(+56km/h)に、4速ギヤでは3790rpmまで落ちて5200rpmで237km/h(+64km/h)に、という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4100回転で最大トルク45.9kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば40.1kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(6.13kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1291.8kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1840kg)を1速ギヤの最大駆動力(1291.8kgm)で割ってみると1.42kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5200回転でのトルク(41.3kgm)からTWRを算出すると1.58kg/kgmとなり、4100-5200回転の回転域では1.42-1.58kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速299044805970746089601045013440
2速1780267035604450534062308010
3速1200181024103010361042205420
4速880132017502190263030703950
※赤い数字は暫定レブリミット(5700rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.728)を選択して時速100kmにて走行すると2190回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1320回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1540回転、一般的な高速道路の80km/hでは1750回転、100km/hでは2190回転、制限速度が120km/hになると2630回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3950回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速13274054678094107
2速22456790112135157180
3速3366100133166199232266
4速4691137182228274319365

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5700回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの235/50R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 235/50R16 | 直径 641mm

-20mm
幅215mm
-10mm
幅225mm
変更なし
幅235mm
+10mm
幅245mm
+20mm
幅255mm
-5%
45
扁平
215/45R16
37.4km/h
直径600mm
径差-41mm
225/45R16
38.0km/h
直径609mm
径差-32mm
235/45R16
38.6km/h
直径618mm
径差-23mm
245/45R16
39.1km/h
直径627mm
径差-14mm
255/45R16
39.7km/h
直径636mm
径差-5mm
0%
50
扁平
215/50R16
38.8km/h
直径621mm
径差-20mm
225/50R16
39.4km/h
直径631mm
径差-10mm
235/50R16
40.0km/h
641mm
0mm
245/50R16
40.6km/h
直径651mm
径差+10mm
255/50R16
41.2km/h
直径661mm
径差+20mm
+5%
55
扁平
215/55R16
40.1km/h
直径643mm
径差+2mm
225/55R16
40.8km/h
直径654mm
径差+13mm
235/55R16
41.5km/h
直径665mm
径差+24mm
245/55R16
42.2km/h
直径676mm
径差+35mm
255/55R16
42.9km/h
直径687mm
径差+46mm
+10%
60
扁平
215/60R16
41.4km/h
直径664mm
径差+23mm
225/60R16
42.2km/h
直径676mm
径差+35mm
235/60R16
42.9km/h
直径688mm
径差+47mm
245/60R16
43.7km/h
直径700mm
径差+59mm
255/60R16
44.4km/h
直径712mm
径差+71mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、215/50R16 、225/45R16、225/50R16 、235/45R16 、245/45R16 、255/45R16あたりのタイヤがおすすめです。

235/50R16のタイヤ幅を215mmから265mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、235/50R16の適応サイズと性能の変化 [E50型8シリーズ編]のページをご覧ください。


E50型8シリーズ[5.0L-NA FR/4AT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト6.13kg/ps59.73
1速ギヤ加速性能1.42kg/kgm53.70
1L換算馬力60.1ps/L39.26
1L換算トルク9.20kgm/L46.08
WB/TR比1.7255.42
ワイド&ロー指数0.71861.32
前面の面積2.499m²52.18
最低地上高43.38
スポーツ性能部門の得点411.07

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費4.7km/L31.93
年間維持費648220円19.43
100kmh回転数2190rpm54.70
航続距離423.0km32.37
車の大きさ11.946m³52.71
室内の広さ(仮) 2.166m³37.43
最小回転半径5.5m42.98
馬力単価48333円12.47
ユーティリティ部門の得点284.02

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した E50型8シリーズ[5.0L-NA FR/4AT] の総合得点は 695.09 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したE50型8シリーズ(FR/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「5000ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。


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