アバルト アバルト695の性能まとめ [31214B型|1.4L/190PS|FF/5MT|2015年] Biposto


画像はアバルトより引用
http://www.abarth.jp/
投稿:2015/07/09|更新:2019/09/26

アバルトの3ドア・2人乗りハッチバック、31214B型の初代アバルト695は2015/09から生産が開始され、2017/12に生産(または販売)を終えました。

ここでは排気量1368cc(190PS/25.5kgm)の312A9型エンジンを搭載する[Biposto|2015/09モデル]のカタログスペックを基に、数値から見た性能をインプレおよび評価・解説しています。

ボディサイズが全長3675mm×全幅1640mm×全高1480mm、排気量は1368ccであることから、大雑把に分類すると1.4リットルクラス(1400cc、自動車税は1.5L以下を適用)に属した、いわゆる5ナンバークラスの車です。とにかく排気量を増やして、とにかくボディを大きく、特に全幅を広げれば良いんだという風潮が蔓延る現代においては大変貴重な車となっています。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が3675mmであるこの車の場合は「スモール」(Small:3500mm超-3850mm以下|Bセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

エンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、いわゆるFF方式(フロントエンジン/フロントドライブ)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

31214B型 アバルト695 [1368cc/190PS FF/5MT] お品書き


エンジン性能と特性、パワーウェイトレシオ

ギヤ比と加速力&エンジン回転数と最高速

タイヤサイズ変更とスピードメーター誤差

各種スペックの相対評価とレーダーチャート

初代アバルト695の類型&他グレード 人気順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種
画像排気量
車両価格
車両型式
グレード
出力
燃費
1.4L-TB
FF/5AT
339.0万円
312142型
[Competizione]
(2013/01)
160PS
21.0kgm
13.7km/L
1.4L-TB
FF/5MT
299.0万円
312141型
[BaseGrade]
(2010/06)
135PS
18.4kgm
1.4L-TB
FF/5MT
845.6万円
31214B型
[Biposto Full-Spec.ver]
(2015/09)
190PS
27.5kgm
14.0km/L
1.4L-TB
FF/5AT
569.5万円
型式不明
[Tributo-Ferrari]
(2010/11)
180PS
25.5kgm
1.4L-TB
FF/5AT
349.0万円
312142型
[Turismo]
(2013/01)
160PS
21.0kgm
13.7km/L
初代アバルト695の車両型式・グレード一覧【全16車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカーABARTH
車名&
グレード
アバルト695
Biposto
その他標準仕様 EEC(23.4kgm/2000rpm)
お値段5944000円
車両型式ABA-31214B
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
5MT(5段変速・手動)
ドア数&
定員
3ドア
2人
車体寸法長3675×幅1640×高1480mm
軸距&
輪距
2300mm
前1420mm/後1410mm
タイヤ前輪:215/35R18
後輪:215/35R18
ブレーキ前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量1060kg
エンジン諸元
原動機型式312A9
気筒配列直列4気筒
排気量1368cc
圧縮比9.0
吸気方式ターボ
最高出力190PS[140kW]/5750rpm
最大トルク25.5kgm[250Nm]/3000rpm
使用燃料ハイオクガソリン
JC08燃費13.5km/L(31.8mpg)
100km燃費7.4L/100km
312A9型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(34500円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(12300円/年)と自賠責保険料(13920円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額5000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、3年3万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2015/09モデルのアバルト695を4年落ちの中古で523.1万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    アバルト695の2015/09モデルの場合、2019年現在では4年が経過しているため、新車価格の80%である475.5万円に諸経費として47.6万円を足した523.1万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 自動車保険は比較で安くなる!

2015年式を4年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目区分金額
自動車税(1年分)1500cc以下13年未満34500円
自動車重量税(1年分)1.5トン以下13年未満12300
自賠責保険料(1年分)自家用乗用車13920円
燃料代(年間1万km)10000km÷12.6×160円/L126980円
オイル交換(5000km毎)1回4500円×2回9000円
タイヤ交換(3年3万km毎)1本18000円×4本÷3年24000円
任意保険料(月額5000円)月額5000円×12ヶ月60000円
ローン完済後の年間維持費280700円
名目区分金額
車のローン額(1年分)月額87180円×12ヶ月1046160円
ローン返済中の年間維持費1326860円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度55440円
名目金額
自動車税(1年分)34500円
自動車重量税(1年分)12300
自賠責保険料(1年分)13920円
燃料代(年間1万km)126980円
オイル交換(5000km毎)9000円
タイヤ交換(3年3万km毎)24000円
任意保険料(月額5000円)60000円
ローン完済後の年間維持費280700円
名目金額
車のローン額(1年分)1046160円
ローン返済中の年間維持費1326860円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
55440円
  • 初度登録から4年経過車の場合、自動車税の区分は「1500cc以下の13年未満」で税額は34500円、重量税の区分は「1.5トン以下の13年未満」で税額は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を3年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 平成25年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 平成27年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 平成28年4月1日からの自動車重量税の変更に対応、
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 車検時には上記の目安金額55,440円の他に法定24ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

車に対して少し色気を出すと月換算で2~3万円の間、年間にすると24~36万円のクラスです。この車の場合は月単位で換算すると23,392円(完済前は110,572円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければ…」と呟くその姿は自慢げなようでありながら哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにはいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。

アバルト695の中古車をGoo-netで検索!


●アバルト695の燃料代にぶら下がる税金(年間納税額)

さて、自動車には「これでもか!これでもか!嫌なら乗るな!」と言わんばかりに何種類もの税金が課せられており、あまり詳らかにするとますます自動車離れに拍車がかかってしまいそうなのですが、アバルト695の燃料代に対する税額と割合を調べてみたいと思います。

燃料にかかる税金
ガソリン税(本則)22780円
ガソリン税(暫定)19920円
石油税2220円
消費税(10%)11540円
合計納税額56460円

例として年間走行距離を10000km、燃費を12.6km/L、ガソリンを1リットルあたり160円(諸税込)として計算してみます。

このとき使用するガソリンの量は793.7Lですから、ガソリン税(本則)が28.7円/Lで合計22780円、ガソリン税(暫定)が25.1円/Lで19920円、石油税が2.8円/Lで2220円になります。

ガソリン車の場合は本体価格88.9円/Lに加えてガソリン税・石油税にも消費税率を掛けるので、消費税額としては11540円となり、これらを合計した税額は56460円、1年間に燃料代として支払う126980円のうち44.5%が税金、ということになります。

さらに自動車税が年間で34500円、自動車重量税が年換算で12300円ですから、合計103260円がアバルト695に課せられる税金としてぶら下がっている計算です。


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目金額
自動車税(1年分)34500円
自動車重量税(1年分)12300
自賠責保険料(1年分)13920円
燃料代(3000km分)38090円
オイル交換(年1回)4500円
タイヤ交換(3万km/6年)7200円
任意保険料(月額4000円)48000円
合計
[差額]
158510円
[-122190円]
年間5000km走行の場合
名目金額
自動車税(1年分)34500円
自動車重量税(1年分)12300
自賠責保険料(1年分)13920円
燃料代(5000km分)63490円
オイル交換(年1回)4500円
タイヤ交換(3万km/6年)12000円
任意保険料(月額4250円)51000円
合計
[差額]
191710円
[-88990円]
年間7000km走行の場合
名目金額
自動車税(1年分)34500円
自動車重量税(1年分)12300
自賠責保険料(1年分)13920円
燃料代(7000km分)88890円
オイル交換(年1回)6300円
タイヤ交換(3万km/4.3年)16800円
任意保険料(月額4500円)54000円
合計
[差額]
226710円
[-53990円]

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで30000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料60000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて122190円安い158510円に、5000km走行では88990円安い191710円に、7000km走行では53990円安い226710円という結果になりました。

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。


1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km120円2600円3.1万円
20km240円5300円6.2万円
30km360円7900円9.4万円
50km590円13000円15.3万円
100km1190円26200円30.9万円

さて、ハイオクガソリン1リットルの燃料価格を160円、燃費を13.5km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは11.85円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は120円/日となり、20km走行なら240円/日、30km走行なら360円/日、50km走行なら590円/日、100km走行なら1190円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmで燃料代は7900円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmで燃料代は9.4万円/年という塩梅です。


カタログスペックから見えてくる要素

312A9型エンジン簡易性能曲線図
312A9型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3000回転時の馬力107PS
5750回転時の馬力190PS
各回転域でのトルク
3000回転時のトルク25.5kgm
5750回転時のトルク23.7kgm
312A9型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している312A9型1368cc、直列4気筒のターボエンジンは5750回転時に最高出力190馬力を、3000回転時に最大トルク25.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3000rpmから最高出力が発生する5750rpmまで」の2750rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は47.8%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
1500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ5.58kg/PS(1060kg/190PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ5.58kg/PS
車体+1人5.87kg/PS
車体+2人6.16kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg5.89kg/PS
車体+70kg5.95kg/PS
車体+80kg6.00kg/PS
車体+90kg6.05kg/PS
車体+100kg6.11kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは5.87kg/PS(1115kg/190PS)となり、数値としては0.29kgほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの2人が搭乗した場合、車両重量に110kgがプラスされてパワーウェイトレシオは6.16kg/PS(1170kg/190PS)となり、0.58kgも悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

アバルト695のライバル候補車たち

5.75kg/PS
スカイライン
3.0L/305PS|FR/7AT
5.83kg/PS
スープラ
2.0L/258PS|FR/8AT
5.69kg/PS
A6 セダン
3.0L/340PS|4WD/7AT
5.84kg/PS
A6 アバント
3.0L/340PS|4WD/7AT
5.75kg/PS
A7スポーツバック
3.0L/340PS|4WD/7AT

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ5.87kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

5.64kg/PSから6.10kg/PSの範囲で知名度を優先して選んでみたところ、日産の5人乗りセダン「RV37型 スカイライン」、トヨタの2人乗りクーペ「DB22型 スープラ」、アウディの5人乗りセダン「F2DLZF型 A6 セダン」、アウディの5人乗りワゴン「F2DLZF型 A6 アバント」、アウディの5人乗りセダン「F2DLZS型 A7スポーツバック」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

31214B型 アバルト695 [Biposto]とパワーウェイトレシオが近い車種|5.87kg/PS


いろいろな数値
WB/TR比1.63
平均ピストンスピード16.1m/s
トルクウェイトレシオ41.6kg/kgm
1馬力あたりのお値段31284円
排気量1Lあたり馬力138.9PS/L
排気量1Lあたりトルク18.64kgm/L
1気筒あたりの馬力47.5PS
1気筒あたりのトルク6.4kgm
パワーバンド比率47.8%
各種ランキング
ハッチバックのPWR
1.3~1.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは41.6kg/kgm(1060kg/25.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が5944000円、最高出力が190馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は31284円、逆に1万円あたりでは0.32馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は233098円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は138.9PS/L、トルクは18.64kgm/L、1気筒あたりの馬力は47.5馬力、トルクは6.4kgmとなり、このエンジンが190馬力を5750回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.1m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が84.0mmである312A9型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7140回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.63になります。全ての車種の平均値である1.77を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費13.5km/L
燃料タンク容量35L
航続距離(カタログ燃費)472.5km
航続距離(80%燃費)378.0km
満タンプライス5600円
1万円でどこまで行ける?843.8km
車両価格/航続距離12580円/km

JC08モード燃費が13.5km/Lですので、燃料タンクの容量が35リットルですと航続可能距離は472.5kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(12.2km/L)とすると427.0km、80%(10.8km/L)だと378.0km、70%(9.4km/L)では329.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリン35リットルの給油で5600円、上で計算した航続距離を踏まえると472.5km(80%燃費時378.0km)を走行するのに5600円かかる計算です。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば843.8km(往復なら片道421.9km)、カタログ値の80%なら675.0km(片道337.5km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で472.5kmの距離を移動できる31214B型 アバルト695 [Biposto]という乗り物を、594.4万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「12580円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5750rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6250回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6250rpm|タイヤサイズ 215/35R18|タイヤ直径 60.8cm|円周長 191.0cm
ギヤギヤ比総減速比ステップ比シフトアップ
後の回転数
6250rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速3.54511.8960km/h10370rpm997.0kgm
2速2.2387.5040.6311-2/3940rpm95km/h6550rpm629.4kgm
3速1.5205.0970.6792-3/4240rpm141km/h4450rpm427.5kgm
4速1.1563.8760.7613-4/4760rpm185km/h3380rpm325.1kgm
5速0.8722.9240.7544-5/4710rpm245km/h2550rpm245.3kgm
Final3.353レシオカバレッジ(変速比幅)4.065

ギヤの繋がりイメージ
31214B型アバルト6955MT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.353)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(25.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.353)÷タイヤの有効半径(0.304m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの245km(5750rpmでは225.4km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:5750rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

5750rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ55km/h
2速ギヤ88km/h3630rpm
3速ギヤ129km/h3900rpm
4速ギヤ170km/h4380rpm
5速ギヤ225km/h4340rpm

31214B型アバルト695に搭載された312A9型1368ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5750rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで5750rpmまで引っ張ると55km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5750rpmから3630rpmまで落ち、そこから5750rpmまで加速を続けると速度は88km/h(+33km/h)になります。

3速ギヤでは3900rpmまで落ちて5750rpmで129km/h(+41km/h)に、4速ギヤでは4380rpmまで落ちて5750rpmで170km/h(+41km/h)に、5速ギヤでは4340rpmまで落ちて5750rpmで225km/h(+55km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3000回転で最大トルク25.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。

さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば41.6kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(5.58kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと997.0kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1060kg)を1速ギヤの最大駆動力(997.0kgm)で割ってみると1.06kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5750回転でのトルク(23.7kgm)からTWRを算出すると1.14kg/kgmとなり、3000-5750回転の回転域では1.06-1.14kg/kgmの間で推移することがわかります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速41506220830010370124501452018670
2速26203930524065507860917011790
3速1780267035604450534062308010
4速1350203027103380406047406090
5速1020153020402550306035704590
※赤い数字は暫定レブリミット(6250rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.872)を選択して時速100kmにて走行すると2550回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1530回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1790回転、一般的な高速道路の80km/hでは2040回転、100km/hでは2550回転、制限速度が120km/hになると3060回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4590回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。

ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速1019293948586777
2速153146617692107122
3速22456790112135157180
4速305989118148177207237
5速3978118157196235274314

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6250回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの215/35R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 215/35R18 | 直径 608mm

-20mm
幅195mm
-10mm
幅205mm
変更なし
幅215mm
+10mm
幅225mm
+20mm
幅235mm
-5%
30
扁平
195/30R18
37.8km/h
直径574mm
径差-34mm
205/30R18
38.2km/h
直径580mm
径差-28mm
215/30R18
38.6km/h
直径586mm
径差-22mm
225/30R18
38.9km/h
直径592mm
径差-16mm
235/30R18
39.3km/h
直径598mm
径差-10mm
0%
35
扁平
195/35R18
39.1km/h
直径594mm
径差-14mm
205/35R18
39.5km/h
直径601mm
径差-7mm
215/35R18
40.0km/h
608mm
0mm
225/35R18
40.5km/h
直径615mm
径差+7mm
235/35R18
40.9km/h
直径622mm
径差+14mm
+5%
40
扁平
195/40R18
40.3km/h
直径613mm
径差+5mm
205/40R18
40.9km/h
直径621mm
径差+13mm
215/40R18
41.4km/h
直径629mm
径差+21mm
225/40R18
41.9km/h
直径637mm
径差+29mm
235/40R18
42.4km/h
直径645mm
径差+37mm
+10%
45
扁平
195/45R18
41.6km/h
直径633mm
径差+25mm
205/45R18
42.2km/h
直径642mm
径差+34mm
215/45R18
42.8km/h
直径651mm
径差+43mm
225/45R18
43.4km/h
直径660mm
径差+52mm
235/45R18
44.0km/h
直径669mm
径差+61mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/35R18 、205/30R18、205/35R18 、215/30R18 、225/30R18 、235/30R18あたりのタイヤがおすすめです。

215/35R18のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を20%から50%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、215/35R18の適応サイズと性能の変化 [31214B型アバルト695編]のページをご覧ください。

215/35R18のタイヤ銘柄と通販価格


31214B型アバルト695[1.4Lターボ FF/5MT]の得点(簡易版)

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト5.58kg/ps61.30
1速ギヤ加速性能1.06kg/kgm61.83
1L換算馬力138.9ps/L65.41
1L換算トルク18.64kgm/L61.27
WB/TR比1.6364.79
ワイド&ロー指数0.90248.38
前面の面積2.427m²54.10
最低地上高43.38
スポーツ性能部門の得点460.46

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費13.5km/L44.54
年間維持費280700円54.14
100kmh回転数2550rpm49.59
航続距離472.5km35.43
車の大きさ8.920m³39.95
室内の広さ(仮) 1.617m³31.63
最小回転半径39.00
馬力単価31284円35.67
ユーティリティ部門の得点329.95

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 31214B型アバルト695[1.4Lターボ FF/5MT] の総合得点は 790.41 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した31214B型アバルト695(FF/5MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのハッチバック」、「1500ccのハッチバック」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。


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